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2015.04.30
陸上競技

[陸上競技]服部兄弟復帰戦!関カレに向け手応えつかむ

第50回平成国際大学長距離競技会

4月29日(水)鴻巣市陸上競技場


男子1500m
7組
1着 服部弾 3′47″09
2着 堀 3′48″61
3着 生井 3′49″92
4着 眞柄 3′50″76
7着 横山 3′51″50
10着 尾上 3′54″53
13着 松崎 4′08″14
15着 海谷 4′19″39
DNF 本平
DNS 清水
DNS 増田
DNS 碓井

女子1500m
2組
3着 渡部 4′47″40

女子3000m
1組
DNS 平山

男子5000m
6組
4着 高倉 14′49″80
11着 田中 15′06″70
14着 山口健 15′22″02
19着 香川 15′32″98
DNS 上村
DNS 櫻岡
DNS 竹下
DNS 菅原
7組
3着 服部勇 14′17″96
6着 渡邊一 14′23″95
10着 山本采 14′30″35
11着 力石 14′31″62
17着 荒武 14′55″53
18着 高森 14′55″93
DNS 吉村

男子1万m
1組
1着 植田優 30′52″62
2着 唐本 30′52″71
6着 吉田 31′39″97
DNS 中村
DNS 伊藤
DNS 中谷
2組
4着 山本信 30′16″15
6着 牧浦 30′35″12
19着 植田耕 31′49″52
3組
1着 野村 29′19″88
3着 高橋 29′27″75
5着 山本修 29′30″01
10着 五郎谷 30′03″30
11着 小早川 30′04″03
DNS 口町
DNS 寺内
DNS 渡邊一
DNS 橋本

男子3000m障害
4組
DNS 湯田
5組
11着 成瀬 9′20″69


20150429rikujo1500m

服部弾(右)を始め1500mでは好記録が続いた


20140429rikujo勇馬服部勇は復帰レースで好感触を得た


20150429rikujo野村自信につながるレースとなった野村


 関カレを目前に控え、長距離部門から多数の選手が平国大記録会に出場した。中でも、冬季期間の故障のため出遅れていた服部勇(済4・仙台育英)、服部弾(済3・豊川)が今季初レースを迎えた。

 走りで引っ張るエースの二人が、戦線に復帰した。1年次以来の1500mとなった服部弾は、1000mまでは落ち着いてペースメーカーに付く。「まだ体にキレがない」と話したように本来の走りには戻り切っていないものの、ラスト1周では堀(済2・大牟田)との競り合いの中で気持ちの入ったスパートを見せ、組トップとなる。日本選手権の標準記録を突破する自己ベストで復帰戦を終えた。また、服部勇は5000mに出場。外国人選手が引っ張る中、前半は第2集団の中でレースを進め、3000mを過ぎると集団を抜ける。箱根駅伝以来のレースではあったが、後半苦しいところでも自らペースメイクをし、日本人トップでゴールした。
 ここまでの記録会では下級生や中間層の好走がチームを勢いづけてきたが、主軸である二人の走りが戻ってくることで、チーム全体がまた一段と活気づいた。両選手とも今レースで手応えをつかんでおり、関カレではさらに仕上がった走りを見せてくれるだろう。

 1500mでは、堀と生井(ラ2・会津)も3分50秒を切る好タイムを出した。堀は後半に課題を残すも「けがから復帰して順調に調子が上がっている」と笑顔が見られ、充実ぶりをうかがわせた。同組3着となった生井も、今季連戦となる中で着々と自己記録を縮めており、冬季練の成果を挙げている。好調をキープする二人のさらなる記録更新にも期待である。
 5000m、1万mでは、連戦の影響もあってか全体的に思うようにタイムは伸びなかった。しかし、酒井監督が「記録につながらなくても、その中で組トップを取ることが大事」と話したように、どの組でも先頭で競り合い、きつい場面で互いに引っ張り合う様子が見られた。こうした実践的なレースの中で、各選手とも経験値を積むことができたはずだ。
 中でも1万mの3組では、高橋(工4・黒沢尻北)らを筆頭に積極的に集団の前方を走り、中盤以降は野村(済2・鹿児島城西)や山本修(済1・遊学館)と3人で先頭を争う。野村は一度後れを取る場面も見られたが、ラスト400mでギアを入れ替え、実業団選手を相手に組1着でフィニッシュした。「自己ベストではないのでまだまだいけると反省が残った」と満足し切れる走りではなかったものの、勝負に勝つことで得た自信は今後のレースに生かされていくだろう。

 今記録会ではレースを終えた選手が声を上げて応援する姿もあり、互いに高め合うチームの雰囲気が感じられた。関カレに向けチーム一丸となって戦う姿勢を崩さずに、各選手ともさらに調子を上げていきたいところだ。

■コメント

・酒井監督

授業も始まり連戦ということもあって疲れが見えてきていたが、どのような状況でも安定した最低限の走りをするということが駅伝にもつながるので、地力を上げるという目的でも今回出場させた。(レースを振り返って)1500mは、関カレや日本選手権の標準記録を狙っていくということで、5000mや1万mとはまた違った位置付けで出場させた。他の選手と比べても今季まだレースが少ないので、フレッシュな状態で臨めていたと思う。5000m、1万mは、これまでの記録会と比べても記録が出ていないが、記録につながらなくても、その中で組トップを取ることが大事。野村は実業団相手に組トップを取ったことは良かった。また、4年生の高橋にも競り勝ったことは、チーム内での競争ができていて良かったと思う。内容として収穫のあるレースがあった。(今季初レースとなった服部兄弟について)今日はまだ過程の中なので、目標とするレースに向けてこれから上げていこうと思う。弾馬は組トップで自己ベストを出し、日本選手権の標準を切ったことは次に大いにつながる。勇馬の方も記録は低調だったが、日本人選手に負けていないし、予定していたペースの範囲内で走り切っている。(関カレに向けて)短距離、競歩も含めて昨年トラック優勝しているので、日程的に重複種目は減っていくと思うが、総合力で戦っていきたい。



・服部勇(済4・仙台育英)
まずは試合に出るということで1か月間練習してきたので、とりあえずはこの場に立てて良かった。レースがどうこうというよりは関カレに向けて14分10秒くらいで走れればと思っていたので、まずまずかなと。(現在の調子は)体のキレなどはまだまだだが、やってきたことは間違ってないと思うので信じてあと2週間やりたい。これまではウォークを中心に練習していて、30kmくらい歩いていた。そういうトレーニングをやっていたからこそ今日も中盤しっかり出れたし、身になってるのかなと思う。(関カレに向けて)チームとしては昨年取っているのでトラック優勝はゆずれないし、短距離だけでなく長距離も点を取っていきたい。個人的にも入賞を目指してできるだけ上位でゴールしたい。

・服部弾(済3・豊川)

関カレに出るために標準を切ることを目標としていて、最低でも51秒を切ることを意識して走った。(今季ここまではどのような練習を)実業団の方で補強を教えてもらって、体幹トレーニングを主にやっていた。(レースを振り返って)タイムは3分47秒台が出て、体は思った以上に動いた。日本選手権の標準も切れたので、いい結果は出たと思う。ただ、まだ体にキレがないというのは感じているので、その部分はもっとこれから伸ばしていけると思う。(関カレに向けて)ずっとけがをしていてなかなか走れなかったので、ここからうまく合わせて表彰台を狙いたい。


・野村(済2・鹿児島城西)
関カレの最終選考でもあったので28分台を目指して走った。前半から付いていくレースになったが、その中で28分台を見据えた走りが前半はできたと思う。ただ後半きつくなってから粘ることができず、最後勝てたことはとても自信になったが、自己ベストではないのでまだまだいけると反省が残った。(今季のレースを振り返って)徐々に走れているが、出し切れないところがあったりメリハリのないレースが多いように感じている。関カレはまだ決まっていないが、入ることができればしっかり結果を残せるようにこれから調子を上げていきたい。

・堀(済2・大牟田)
本平さんがペースメーカーをしてくださるということで、それに付いていって最低でも日本選手権A標準の3分47秒を切りたいと思っていた。1200mまでは思っていたペースでいけたが、ラスト弾馬さんに出られてから思うように体を動かすことができなかったのが反省点。(ここまでを振り返って)けがから復帰して順調に調子が上がっている。今日もベストを更新することができたので、次の日体大記録会でまた48秒切りを狙っていきたい。関カレ表彰台のボーダーラインは3分45秒だと思うので、3分46~45秒を狙うつもりで合わせていきたい。


TEXT=青野佳奈 PHOTO=石田佳菜子