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2021.10.06
硬式野球

[硬式野球] 矢吹の本塁打含む2桁安打 今季初白星を挙げた東農大1回戦

東都大学野球秋季2部リーグ戦・東農大1回戦 

10月5日(火) 大田スタジアム

○東洋大4-1東農大 



東洋大
東農大


本塁打:矢吹(六回)

○渡邊(1勝)、松澤、石上祐、岩崎、河北、羽田野ー後藤聖 


・打者成績

打順守備名前
1(指)松本渉(営3=龍谷大平安)

打指水谷(営2=龍谷大平安)
(中)橋本吏(総2=花咲徳栄)

打左宮本(総2=大阪桐蔭)
(右)佐々木(営4=帝京)
(一)小口(法3=智弁学園)

船曳(総1=大阪桐蔭)
(左)矢吹(総3=聖光学院)

左向(営3=智弁学園)
(遊)木村(総4=霞ヶ浦)
(二)石上泰(営2=徳島商業)
(三)加藤響(総1=東海大相模)
(捕)後藤聖(法2京都学園)


3710



・投手成績

名前球数四死球三振
渡邊(総3=報徳学園)44
松澤(営3=帝京)23
石上祐(法2=東洋大牛久)13
河北(営3=浦和学院)11
羽田野(法3=汎愛)15


本塁打を放ち、ガッツポーズする矢吹


リーグ戦初打席の船曳

(写真提供:東都ベースボールWeb)


黒星スタートから1週間経ち迎えた2戦目。初回に先制をすると、六回に矢吹(総3=聖光学院)が本塁打を放つなど、終盤にかけて小刻みに得点。2桁安打で、春季リーグ戦から続く公式戦の連敗を8で止めた。


 初回、佐々木(営4=帝京)が中安打で出塁すると、すかさず盗塁を決める。続く小口(法3=智弁学園)も内野安打から盗塁し、チャンスメイク。その後、相手の捕逸から1点を先制した。


 先発の渡邊(総3=報徳学園)は立ち上がりを三者凡退に抑え、3回1安打と好投。2番手の松澤(営3=帝京)も2回1安打と得点を与えず、1点リードのまま後半へと入る。


 追加点が欲しい打線は、六回、矢吹の「上手く振り抜けた」という打球が右中間フェンス近くまで伸びる。これを右翼手が見送り、貴重な本塁打に。矢吹は静かにダイヤモンドを一周し、大きな1点を加えた。


 その直後、3番手の石上祐(法2=東洋大牛久)が1点を返され、再び1点差に。続く七回、2死ながら走者一、二塁のチャンスで、小口に代わった船曳(総1=大阪桐蔭)が公式戦の初打席に立つ。ここで中安打を放ち、二塁走者が一気に生還。東都大学デビューを適時打で飾った。


 九回、相手の失策と四球で走者を出すと、代打の宮本(総2=大阪桐蔭)が右安打を放ち、無死満塁。続く佐々木の内野ゴロの間に1点を挙げるも、船曳が併殺に倒れ、チャンスを生かし切れずに攻撃終了となった。


 投げては、七回を岩崎(総1=履正社)、八回を河北(経3=浦和学院)が無安打に抑え、3点差とした九回は羽田野(法3=汎愛)がマウンドへ。四球で走者を背負うも150㌔の直球で押し、最後は併殺で試合を締めくくった。


 終盤にかけて投打が噛み合い、さらに無失策の守りで、実に9試合ぶりの公式戦白星。ようやく長いトンネルを抜けた。しかし、抜けるだけでは意味がない。2桁安打ながら打線につながりを欠くなど課題も残っており、ここから2部優勝に向けて、真の力が試される。



■コメント

・杉本監督

(今日の試合振り返って)9連敗にならなくて良かったなって。とはいうものの、夏から3試合目なんで、これからだというふうには思いますけど。今日は明日投げるピッチャー4人(寮に)置いてきているんで。そういう面ではピッチャー、選手を大事にとは思っていますけれども。

(初戦も今日もピッチャーを細切れに)それはもう、けいはいようほう?ですり球数投げてないんで。だから今日、渡邊は最初、本当は2回の予定だったんですけど、球数が結構少なかったんで。ですから、あいつもずっと1年生のときに飛び出していって、肘をちょっとやって、やっと帰ってきたので、練習ではもう少しスピード速くて、145㌔くらい出てるんですけど。今日は140ぐらいだったんですけど、コントロールがそこそこあるので。左でいうと、細野と2人っていうようなところを考えていますんで、先発ですね。

(明日のピッチャーは)細野と一條と大宮と野澤が明日投げます。

(野手の方は)練習はやってますけど、7月20日から1ヶ月やっていなくて、そこから1ヶ月で作ってきた形なんで、土台ができてなくて、その上に家立てているみたいな感じです。だからちゃんと土台がこなれて、出来上がったところに、上がしっかり家が建てればいいんですけど、今そういうんじゃなくて、今地震があったら液状化現象が起きそうな感じです。

(木村選手にいい当たりがありませんでした)そんなに簡単にね、打てないし。まあ、いいんじゃないかな。今のこの現状の中でどのように評価してくれるかていうのかということだと思いますので。プロの方なのでスカウトのひとたちは、1年間を通してどういうふうにして木村を評価してくれるかというところどと思いますけど。この時期だけパッと切り取られて、体の動きが悪いね、バットの振れてないねって、そういうもんじゃないんじゃないかなっていう気はしますけどね。

練習できないじゃないですか。出来てなくて、授業もあるので、だから今日もリーグ戦なんですけど、全体練習はできないんですよ。20人くらいが集まって、授業のないやつがどんどん入っていくという、これはもうずっとそうなんで、そこのところについても、誰が調子良くて、誰が調子悪いかあんまり分からないんですよ。前日も集まらないんで、ピッチャーもそうなんですけど。「明日誰だっけ?」って。これはもう仕方ないんじゃないんですけど、そういうふうに与えられた環境なので、ただ、そういうふうにして、コロナの時もそうですし、我々のコンディションとかそういう部分に関してはしっかり管理してくれてますので、そこはもうありがたいところです。

(こういう状況で監督が選手に言い続けていることは)自分の今持っているもの以上に出そうと思ってもなかなか出ないので、そこだと思いながら、僕はもう、大学に来ている時点で、次のステージに狙っている人たちがいるのが大学野球だと思っているので、選手たちには言ったんですけど、ここはオーディション会場だと思っているので、このリーグ戦っていうのは、だからいかにして自分らのパフォーマンスを出せるか。今日すごいはすいいバッティングをしたんですけど、それだけじゃなくて、その他の全力疾走であったり、そういうようなところを僕はちゃんと見ている、評価してくれていると思っているのでそこは絶対に間違うなと。みんなが順次徹底して行って、なぜ全力疾走するのかというのは、自分のためであって、それがイコールチームの勝利につながってくるというようには言っていますけど。

(今回のリーグ戦は毎回対戦校が違うがやりづらさは)あんまりそんなことはない。本当の選手の力量が出てくるんじゃないですか。あんまりデータのないところでやっていくわけですから、対戦の取り方であったり、研究することはすごく大事ですけど、対応力がすごく大事なような気がするんですけど、対応力をつけるようなことについては非常に良いのかなっていう感じがしますけどね。


・矢吹(総3=聖光学院)

(打席を振り返って)追い込まれていたんで、強く振るかというよりはコンパクトにしっかりボールと戦うというイメージで。そこでインコースが来たので、上手く振り抜けた感じです。(感触は)ツーストライクで結構当てにいった感じだったんで、ギリギリかなとは思っていたんですけど、まさか入るとは思わなかったです。(今のコンディションは)徐々に振れるようにはなっているとは思うんですけど、まだまだ、もっともっと振り込んでいかないという感じではあります。


TEXT=青木智哉