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2015.05.10
相撲

[相撲]西野、新人戦優勝! 「自分の相撲」でつかんだ栄冠

第66回東日本学生相撲新人選手権大会

5月9日(土) 靖国神社相撲場


優勝 西野

ベスト16 中嶋 久保

予選敗退 白石 川井 宇佐見 北川

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優勝杯を手にポーズを決める西野
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優勝を決めガッツポーズを見せる西野

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中嶋は持ち味を発揮した
Image titleベスト16入りと健闘した久保(法1・飛龍)


 東日本学生相撲新人選手権大会が行われ、西野(法1・金沢市工)が圧巻の取組内容で優勝。昨年の全国高校選抜大会で優勝経験がある新人が力の差を見せつけた。出場7選手中3人が決勝トーナメントに進むなどこれからの黄金時代を感じさせる大会となった。


 西野は拳を高く突き上げた。東洋大としては昨年の新保(法2・鰺ヶ沢)に続き2年連続の快挙。顔面に流れた血は勝者にとって、殊勲のしるしとなった。

 「緊張せずに、自分の相撲が取れた」。そう語るように予選から動きは軽やかだった。相手を正面に捉え、危なげなく勝ち進む。決勝トーナメントでも冷静だった。準々決勝で背中につけられ追い詰められるも、土俵際で鮮やかな一本背負い。準決勝では一気の出足で押し出し。「相手に応じた攻めができ、安定感がある」と浜野監督が語るように相手の出方を冷静に判断し、勝利をつかみ取った。まさに変幻自在の相撲内容で観衆の注目を集める。

 迎えた決勝戦。相手は予選1回戦で白石(法1・専大松戸)を破った西(日体大)。過去に多くの大相撲力士を輩出している名門・明徳義塾出身の強敵だ。「落ち着いて相撲を取ろうと思いました」。高校時代、全国規模の大会を何度も経験している西野にとって怖いものはなかった。立ち合い、頭から当たりにいく。その際右のこめかみ付近から出血したが、「全然大丈夫」。その後両者互いに譲らず、20秒間のこう着状態が続く。先に動いたのは西。土俵際へと追い詰められるが、焦ることなく体を入れ替える。最後は左からの下手投げで勝負あり。「ホッとした」。勝負を決めた左手からは自然とガッツポーズが出た。

 昨年の高校選抜十和田大会の覇者・中嶋(法1・愛工大名電)、国体優勝者・白石、そして宇佐大会で優勝している西野。輝かしい実績を持つ3人が新たに戦力に加わった。浜野監督は「全てにおいて、レベルアップしてほしい」と期待を寄せている。すでに選抜大会では団体戦のメンバー入りを果たしており、今後の主要大会においても主力となるのは確実だ。大学初タイトルを獲得した西野は「体を作って、もっと力をつけたい」とさらなる進化を誓った。歴史に名を刻んだ新鋭の挑戦はまだ始まったばかりだ。


◾︎コメント

・浜野監督
全体としては、物足りない結果になってしまった。もう2、3人は決勝に残ってほしかった。(西野について)自分の相撲ができていた。特に準決勝の取組が良かった。(強さは)相手に応じた攻めができ、安定感があることだと思う。(その他の選手は)中嶋は内容は悪くなかった。久保は攻め方を迷っているように感じた。全てにおいて、レベルアップしてほしい。今年はまだ結果には目をつぶり、経験を積ませようと思っている。

・西野(法1・金沢市工)

緊張せず、自分の相撲が取れた。腰を痛めていたので慎重に。影響はない。(選抜大会を経験し)まだ力が足りない。大学生は力が強いと感じた。(決勝戦は)落ち着いて相撲を取ろうと。勝ってホッとした。(今後は)体を作って、もっと力をつけたい。

・中嶋(法1・愛工大名電)

自分の相撲を取ろうと意識して試合をした。自分の相撲とは、立ち上がりからしっかりする相撲。周りの他の学校からの声は集中するので聞こえない、関係ない。プレッシャーはかからない。決勝トーナメントに残ったときは素直にうれしかった。次はとても大事な試合なので、練習をしっかりしたい。一戦一戦確実に取れる相撲をする。

TEXT=伊藤拓巳 PHOTO=伊藤梨妃、西川諒