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2015.05.15
陸上競技

[陸上競技] 関カレ開幕 5種目で予選突破!山田が女子長距離初の1500m決勝へ

第94回関東学生陸上競技対校選手権大会

兼第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)代表選手選考競技会

5月14日(木)日産スタジアム


▼1日目


男子100m 予選

2組
5着 小笹幸 10"72
3組
6着 大野 10"81
5組
1着 桐生 10"33 ※準決勝進出

男子400m 予選
1組
7着 赤川 48"99
3組
2着 ウォルシュ 47"47 ※準決勝進出
4組
5着 辰野 47"78

男子1500m 予選
1組
8着 生井 3'52"85
2組
2着 服部弾 3'49"02 ※決勝進出
3組
3着 堀 3'47"77 ※決勝進出

男子1万m 決勝
10位 野村 29'48"97
24位 小笹椋 30'33"50
25位 山本修 30'34"93

男子4×100mリレー 予選
2組 
3着 東洋大(小笹―小林―北村―桐生)39"65 ※決勝進出

女子100m 予選
2組
7着 白寄 12"82

女子1500m 予選
2組
3着 山田 4'31"09 ※決勝進出
3組
6着 室伏 4'35"93


 関東インカレ(以下、関カレ)が開幕した。例年と異なり4日連続開催となる今年は、全部門から計47名もの選手がエントリーしている。選手たちはトラック連覇、さらには総合上位入賞を目指し熱い戦いを繰り広げていく。初日は予選が多く行われ、男女共に5種目で予選を突破。幸先のいいスタートを切った。


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4×400リレー予選でその爆発力を発揮した桐生


 優勝を狙う4×100mリレー(以下、4継)には、昨年と同じく1走に小笹幸(法4・西京)、2走に小林(済4・保善)、そして4走に桐生(法2・洛南)が出走。また、3走には初出場の北村(法2・九州学院)を据えた。小笹幸は直前の100mで予選敗退を喫していたが、好スタートを切り主将の意地を見せる。続く小林へ、息の合ったバトンパスが決まり東洋大は一気に上位へ躍り出た。ところが、3走の北村が緊張から予定よりも早くスタートを切ってしまい、バトンパスの大きなロスで後れを取ってしまう。しかし、ここでアンカー・桐生が魅せた。バトンを受け取ると驚異的な加速で前に迫る。フィニッシュライン手前で筑波大をかわして3着に入り会場からはこの日一番の歓声が上がった。桐生は100m予選も危なげなく突破しており、明日の走りに期待は高まる。4継もバトンパスを修正することができれば、2年連続の表彰台は見えてくる。優勝争いへ手応えは十分だ。

 また400mではウォルシュ(ラ1・東野)が準決勝へ駒を進めている。一方で最後の関カレとなる辰野(法4・西武台千葉)は、予選通過にわずか0.2秒及ばず梶原監督は「準決勝で勝負させたかった」と肩を落とした。それでも、3日目に出場予定の4×400mリレーに向け気持ちを切り替える。


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冷静な試合運びを見せた山田は、ルーキーながら決勝の舞台に挑む


20150514rikujo野村

 野村は最後まであきらめず順位を上げていった


 女子長距離部門にまた新たな歴史が刻まれた。1500mで部門初の決勝進出。成し遂げたのはルーキーの山田(食1・豊川)だ。大学入学後は故障により大会に出場することができず今大会が初レースとなったが、自らの状態を考慮し冷静にプランを立てていた。「ラスト500mから上げていこう」という言葉通り、猛スパートで3位まで浮上し予選通過のゴールを駆け抜けた。決勝では駅伝で競い合う実力者がそろうが、積極的な走りで割って入ってほしいものだ。

 また、男子1500mも服部弾(済3・豊川)、堀(済2・大牟田)がそろって決勝の舞台に立つ。両選手とも表彰台を目標に掲げており、持ち味を生かした試合運びで勝利を狙う。

 7年連続で入賞が続いている男子1万mには、初出場の3選手が挑んだ。しかし初めて鉄紺色のユニフォームに身を包んだレースは、外国人選手や他大のエース格に序盤から離され、苦しい展開となる。それでも選手たちがあきらめることはなかった。中でも一時はチーム内最後方にいた野村(済2・鹿児島城西)は、根気強く前をいく背中を追う。一人ずつ捉えていくと、10位まで順位を押し上げた。この走りを酒井監督も「駅伝につなげるためのいいスタートになった」と評している。チームの主力へ。大舞台を経験し、そのスタートラインに立った。

 

 初日は下級生の活躍が目立ち、新たな東洋大の強さを感じさせた。予選を通過した選手たちは2日目にひかえる決勝に臨み、さらに女子長距離部門からはエースの佐藤早(食3・常盤木学園)が登場。好成績に期待のかかる種目が目白押しとなる。桐生を筆頭に何種目で表彰台に上がることができるかに注目だ。


■コメント

・酒井監督

1万mはエントリーの段階で1年生二人を含む初出場選手でそろえたので、力的に例年の東洋大の代表のレベルからすると今回は経験を積ませるという意味合いで臨んだ。入賞ができなかったことは残念だが設楽兄弟も1年生の頃には入賞してないし、これを経てしっかりとつなげてほしいと思っている。最後まであきらめないで走っていたし、駅伝につなげるためのいいスタートになった。(1500mは)堀と弾馬は確実に入賞を狙っている種目なので、日本人上位、または外国人選手の一角を崩すつもりで強気で臨みたい。


・梶原監督

ジュリアンは予定通り。辰野はうまくいけば47秒前半までいけるのかなと思っていたが、あと0.2秒足りなかった。予選を通して準決勝で勝負させたかったが、 消して悪い状態ではないので次の一本はもう少し走れると思う。小笹は前半力んでしまって出られなかったが、4継では100mに比べて走れたので安心して任せられるなと。(4継は)3走の北村が初めての関カレだったので緊張して早く出てしまったが、小林がよく渡してくれた。明日は普通に走ってくれれば今のタイムよりも上がると思うしバトンが流れてくれれば優勝争いに絡めると思う。桐生は100mではもう少しかなと思っていたが、4継の最後は良かったので準決勝、決勝と上がっていくと思うし、いい刺激になった。よく最後巻き返してくれた。(明日に向けて)400mでも優勝争いをしたいし、全部勝つつもりでいきたい。


・永井監督

山田はここまで故障があったり順調ではなかったので心配もしていたが、持ち前の力と今の状態を考えてのレースをしてくれたので、予選を通れたのかなと。室伏も足の故障があって一試合も出れずに今日となったが、集中してやってきたのでそのやってきたことは全部出せたと思う。これから次に期待したい。( 1500mで決勝に進むのは)部門として初めて。 決勝の舞台では一本集中なので、積極的に前でレースをして速い流れの中でどう対応するか試してほしいし、日本選手権につながるようなきっかけをつくってほしい。(明日に向けて)1万mは、佐藤早は調子がいいのでしっかり先頭争いを。4年生は絶好調ではないが、最後の関カレなのでしっかりまとめるようにレースをしてほしい。


・桐生(法2・洛南)

100mもリレーも無事に通ったので今日は良かった。明日はどちらも優勝を狙っていきたい。


・野村(済2・鹿児島城西)

チームが総合優勝するために入賞してポイントを取りたかった。タイムは28分台を目標にしていたが、前半から少し冷静さがなくつっこみすぎたことが失速につながった。(最初に先頭に立ったのは)アップの時点で力みすぎてスタートしてからも体の力みがとれず、最初は飛ばしすぎてしまった。(後半は少しずつ順位を上げていたが)前半にあのような位置でスタートしていたので、後半もいい順位に上げようと心がけながら一人一人抜いていった。タイム的にもだめで、まだまだ力不足。この後も全カレや駅伝などが続くので、主力としてチームに貢献できる走りができるように、もっともっと練習を積んでいきたい。


・山田(食1・豊川)

大学に入ってからなかなか思うように練習ができなかったが、今持っている力を全て出せるようにと思って臨んだ。今日走ってみて、今の力は出せたと思う。(レースプランは)とにかく後半に、ラスト500mから上げていこうと思っていた。最初は思ったより早くて少し焦ってしまったが、落ち着いて3番以内に入れるようにと考えて走った。(明日は)せっかく決勝に出られるチャンスをもらったので、しっかり優勝を狙っていきたい。


TEXT=石田佳菜子 PHOTO=青野佳奈、野原成華、石田佳菜子