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平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・国士大2回戦
5月18日(日)国士大グラウンド
東洋大13-2国士大
(イニングスコア)
2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
国士大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
東洋大 | 1 | 3 | 0 | 2 | 4 | 3 | 0 | 0 | × | 13 |
(東洋大)
○原(6勝1敗)―後藤田
本塁打:林(4回ツーラン)、阿部(5回満塁)
二塁打:阿部(2本)、茶谷
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (遊) | 阿部健(帝京) | 5 | 3 | 6 |
2 | (二) | 林(桐生一) | 4 | 2 | 3 |
3 | (指) | 中川(PL学園) | 4 | 2 | 0 |
4 | (左) | 笹川(浦和学院) | 4 | 0 | 0 |
左 | 竹原(二松学舍大附) | 0 | 0 | 0 | |
打 | 原澤(前橋工) | 1 | 0 | 0 | |
中 | 大川(PL学園) | 0 | 0 | 0 | |
5 | (一) | 鳥居(愛工大名電) | 3 | 0 | 0 |
6 | (三) | 冨澤(愛工大名電) | 5 | 1 | 0 |
7 | (中)左 | 茶谷(東北) | 3 | 1 | 0 |
8 | (右) | 木村(愛工大名電) | 3 | 1 | 2 |
打右 | 小笠原(大社) | 1 | 0 | 0 | |
9 | (捕) | 後藤田(東洋大姫路) | 2 | 1 | 2 |
計 | 35 | 11 | 13 |
名前 | 回 | 打 | 安 | 責 |
○原 | 9 | 32 | 6 | 2 |
連勝での勝ち点を狙う一戦は打線が猛打炸裂。阿部健(営3・帝京)の6打点の活躍が光り今季初の二桁、大量13得点を挙げ大勝した。エース・原(営4・東洋大姫路)はこの試合も完投で勝利。2部優勝へ、首の皮一枚でつながった。
ダメ押し点が欲しい五回2死満塁で打席が訪れる。「日大2回戦の時にチャンスで2回凡退して、監督にチャンスに弱いと言われていた」。そんなレッテルをはがす絶好の機会だった。代わったばかりの相手投手の2球目、甘い球を逃さなかった。高めに入ってきた球を弾き返すと、打球は一直線に右翼席へ飛び込んだ。そして、この試合の活躍の裏には井上コーチのアドバイスがあった。阿部健は今カードから、ノーステップ打法に挑戦している。「やっと自分でもしっくり来たように感じられている」と結果の出ていなかった状況を打破しようとする、ひたむきな姿勢が垣間見えた。それに加え、前日には普段は短時間で終える夜間練習で、全選手が1000スイングの振り込みを敢行。そんな2つの取り組みが功を奏した、一発だった。前日の試合では7番へ降格となっていたが、この試合は1番に復帰。「調子は悪くないと感じていた。ヒットが一本出たので明日は1番かなと思っていた」と予想通り‶指定席〟での出場だった。そして、3安打6打点の文句なしの結果を叩き出した。
阿部健の活躍に引っ張られるように‶1点打線〟が息を吹き返した。1試合最多得点が3点だった打線が嘘だったかのように安打を量産。林(営4・桐生第一)も本塁打を放ち、5回までに大量10得点を奪い序盤で相手の戦意を喪失させた。
連投のエース・原に対し、「よく投げましたよ」と言うのは高橋監督。決して疲労がないとは言えない中で、2失点に抑える好投。終盤3回を全て三者凡退に仕留めたところはやはりエース。しかし、原の活躍は目立っているが2番手投手が出てこない。原が息切れしないためにも、早くもう一人主戦投手が必要だ。
今カード1試合目で「しんどい」と言っていた原もこの試合は楽に投げることができたはずだ。「毎回、野手陣が打って負担を軽くできるようにしたい」と話した阿部健。頼もしいリードオフマンが帰ってきた。
■コメント
・高橋監督
原が連投でよく投げましたよ。疲労がゼロということはないから、今朝まで状態を確認した上で決断した。日大にプレッシャーを与える意味も込めて。1、2番で9打点というのはやっぱり大きいね。彼らが口火となって爆発してくれた。こういう野球ができれば楽になる。決して力がない訳じゃないんですから。こんなんじゃいけないという危機感を持ってやった結果。今日は全体的に当たりも良くて立派。後藤田の打率(.130)は身長(175cm)を超えないね。.250くらい打てれば、それが自信になってリードにもつながっていくんだけど。終わってみて結局あと一歩足らなかったというのはもう嫌だから。来週は意地をかけて、青学に2部の厳しさを教えてやるくらいのつもりで行く。
・阿部健(営3・帝京)
(昨日は打順が下がったが)調子が悪いとは思っていなかった。一本ヒットが出たので、今日は一番かなと。最近ノーステップに変えたのは井上コーチからのアドバイスがあったから。やっと自分でもしっくりして来たと感じられている。一打席目から、特に狙い球は絞らず、とにかく塁に出ることだけを考えて打席に立った。(5回の満塁弾は)日大2回戦の時にチャンスで2回凡退して、監督にチャンスに弱いと言われていた。何とかそれを覆したいと思っていたので、結果が出てよかった。いつも打線が打てず原さんには申し訳ないと思っていた。毎回、野手陣が打って負担を軽くできるようにしたい。(次週の青学大戦に向けて)優勝は他力でしか達成できない。だからこそ、自分たちのできることをしっかりやって戦うだけ。
TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=千野翔汰郎、菅野晋太郎