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2015.05.17
硬式野球

[硬式野球]初スタメン茶谷がマルチ安打 〝1点打線〟に希望の光

平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・国士大戦1回戦

5月16日(土)東洋大グラウンド

東洋大1-0国士大


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   2安打を放ち好調をアピールした茶谷。五回、狙い通りの内角直球を捉えた左翼への大飛球は「いい球過ぎて早く振ってしまった」と、わずかに左に切れた。


 きっちり結果で応えてみせた。8番中堅で今季初めてスタメン起用された茶谷(営3・東北)。「普段出られていないので、チャンスだと思いました」。相手は今季の2部リーグで唯一、左のエースを擁する国士大。「自分の出番があるとすれば左投手がきた場面が絶対に多い。打撃練習からずっと左投手に投げてもらってきた」。与えられた仕事を見事にこなす2安打を放ち、低調の打線に風穴を開けた。

   公式戦のない空き週となった先週に行われた練習試合。スタメン起用されながら第1打席で一度もバットを振ることなく三振。ベンチに戻ると、井上コーチに大目玉を食らった。「バットマンとしてありえないですよ。何しに打席に行ったんだと」。これが自身の置かれている立場をもう一度見つめ直すいいきっかけとなった。

   二回2死一、二塁とこの日最初に訪れたチャンス。3ボールになっても集中力を切らすことなく、じっくり打てる球だけを待った。2球待ってようやく甘く入ってきた真っ直ぐを、一振りで右前に弾き返す。惜しくも得点には結び付かなかったが、次打席でも安打を放ちただ一人複数安打を記録。「左投手はクロスでインコースに放ってくるので、詰まらないように早めに始動する。練習でやってきたことがしっかりできた」と胸を張った。

   午前中には、高校野球春季関東大会で帝京三高のプロ注目大型右腕、弟・健太が1失点で完投勝利を挙げた。「勝ったということだけは聞きました。自分も負けてられないですね」。今日で早くも今季5試合目となった〝1得点打線〟に、184㎝84㎏の大男が火を点ける。


■コメント

・茶谷(営3・東北)

相手は左のエースが予想されたので、初めてスタメンが告げられた。普段あまり試合に出られていなかったので、チャンスだと思っていきました。シートバッティングなどで左を打てていなかったので、打撃練習から左投手に投げてもらいしっかり修正して臨んだ。左投手はインコースにクロスで放ってくるので、詰まらないように早めに始動することを練習の時から監督に言われていたので、そこだけを考えた。練習でやってきたことがしっかりできた。1打席目はチャンスで回ってきたので、甘い球だけ狙って最後はフルカウントから甘い真っ直ぐをうまく打てた。2打席目はインコースの真っ直ぐに張っていて、1球そこへ来たがあまりにいい球だったのでタイミングが早すぎてファールにしてしまった。最近は下位にチャンスで打順が回ってくるので、走者を還すことだけ心がけていた。貴重なスタメンの機会をいただき、1試合フルに出られた経験をプラスにしたい。今後はいいレギュラー争いができればいいと思う。


TEXT/PHOTO=浜浦日向