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2022.02.10
コラム

第766回 心からの感謝を込めて 執筆者・小林夏実

雪の気配がする寒い寒いこの頃、みなさまお変わりないでしょうか。

引退コラムも最後になりました。遅ればせながら長々と再掲載させていただきます。すみません。最近は専ら高木正勝さんの音楽に心をつかまれていて記事にもサウンドトラックがつけられればなぁと思う小林です。映画やドラマは映像と音声と音楽、字幕、さらには3D、4Dといったあらゆる方法でその場面を表現するのに、記事は言葉と一瞬を切り取った数枚の写真のみで伝えなくてはいけません。難しすぎでした。でも、1年生の時にモチベーションを知ってしまったので、離れられませんでした。


1年生の白山祭のとき、写真コンテストの投票用紙の裏にこんなメッセージがありました。スポトウってステキ…私も頑張ろうと思いました。



最初で最後の箱根取材となった2020年1月2日。小田原中継所周辺で新聞を配布していたらわざわざ受け取りに来てくださった東洋大(たしか)アメフト部の選手の方に「いつも取材していただいてありがとうございます!」と声を掛けていただきました。私はその競技の取材に行ったことはなかったけど、「スポトウの人だ」と思って声を掛けてくださったんです。うわ!スポトウってステキ!とうれしくてワクワクしました。


取材も新聞編集もこんなにメディアの第一線みたいなところでやらせてもらえるんだ!と緊張感とともにこれからの活動に期待したし、先輩の部会愛を目の当たりにしてスポトウってステキ!!!!入ってよかった!と心躍らせました。


取材先でお会いし、ご贔屓くださる方にもたくさん甘えさせていただきました。SNSでの発信を見守ってくださった方、コメントをくださる方、箱根駅伝の結果速報にはどなたかが呼び掛けてくださってホームページのコメント欄にたくさんのコメントをいただき、全てがとても励みになりました。お手紙やメール、お電話もいただき、東洋大を応援してくださる方がたくさんいらっしゃることを感じられてとてもうれしかったです。先日お電話をくださった硬式野球部OBのおじさま、新聞発送の相談をしていた流れで「ええねん!ええねん!」と言ってくださって、親しみを感じて、同じものに思いを寄せる方がたくさんいる一体感にほっこり。そんなひとつひとつがやりがいで支えでありがたかったです。



ずっとうらやましかったんです。私には「自分にはこれ!」というような極めることができたものがなくて。だから向き合っている競技を「人生」「命」「この競技をとったら自分には何も残らない」というように話す選手たちのことがとてもうらやましかったんです。わかっているつもりではあったけれどその競技人生には結果だけじゃ語りつくせないことがたくさんありました。スポトウを通して垣間見た積み重ねられた時間と思いに尊敬の気持ちでいっぱいです。


思うような記事が書けたかというとそんなことはありませんでした。でも、そのときそのときの精一杯の言葉がその記事に詰められていて、その記事が書けるのも取材に協力してくださる方たちがいて、その選手たちが真剣にたたかった試合があって、その試合に出場するまでにも積み重ねた数々の努力があると思うと本当に貴重な経験をすることができたなと思うのです。うまくいかないことの方が多かったけれど自分がそれほど夢中になって、悩んで向き合うことができた時間が確かにありました。今読み返すと直したい記事もブレちゃって使えない写真も、制作期間は辛かった紙面も愛しく思えます。必死で怒涛の、でも誇りに思える幸せな3年間です。



この約2年間、目に見えないウイルスを前に思いの丈をぶつける先がなく、大学を的にやるせなさを語ってしまうこともしばしばありましたが、こんなご時世だからこそ、学生の限られた時間に寄り添ってくださる方がたくさんいることに気づくことができました。


顧問の井上先生

いつも迅速に丁寧にご対応いただきありがとうございました。手続き関係で息詰まったとき一緒に学生部を訪れてくださり「週末から冷え込むそうです。温かくしてお過ごしください」というお言葉がとっても温かくて、うれしくて、心に沁みました。


課長さんをはじめとする学生部のみなさま

お話する機会を作ってくださって、素直な意見交換ができたことで心が軽くなりました。電話もメールも窓口でも大変お世話になりました。郵便物が多くてすみません!今後ともよろしくお願いいたします。


増村さんをはじめとする報知新聞社のみなさま

イメージする理想に自分たちの技術が追い付かず、たくさんご迷惑をおかけしてしまいました。情けなくて申し訳ない気持ちでいっぱいいっぱいだったときに、大きな優しさで包み込んでくださって何とか新聞編集を終えることができました。本当に頭が上がりません。新聞が作れなかった昨年度の分もお心遣いいただきありがとうございました。


貴重な機会を与えてくださった文化放送のみなさま、各新聞社のみなさま、大学スポーツ新聞関係者のみなさま。ご支援、ご協力をいただきました甫水会のみなさま、校友会のみなさま、誠にありがとうございました。


先輩方、1年生のころから本当にありがとうございました。先輩がいたからスポトウの魅力を知ることができたし、やり切ることができました。この1年は4年生がいなかったら乗り越えられなかったです。落ち着いたらご飯に行けることを楽しみにしてます!!


たくさん話を聞いてくれた家族、友達、そして部員のみんな

なんとか1年終わりましたね…笑 みんなもホッとしてることと思います。環境や状況は日々変化していくので、後輩のみんなにはニュースタンダードを模索して創っていってほしいです。新しいコンテンツに挑戦しようと意気込んでいました。温かく見守っていただけますように。


そして、なにより東洋大学体育会運動部のみなさま

どんなときでも丁寧に真摯にご対応していただきありがとうございました。長く取材させていただいた部会や選手はやっぱり思い入れがあるし、最後の1年間で新しく担当させていただいた部会では無知な私にじっくり魅力を伝えてくださって新たな競技との出会いが新鮮でした。みなさまあってのスポトウです。


この1年は組織を運営することの大変さと、それぞれの部活動でその役目を担う方々の偉大さを知りました。

スポトウも「全て学生の手で発信」していますが、たくさんの方のお力添えがあっての活動です。


私と、スポトウを支えてくださるすべての方々に心からの感謝を込めて。

みなさま心も体も健やかに、温かくしてお過ごしください。

画面越しでなく、たくさんの方と会える日が来ることを祈っています。素敵な春を迎えられますように。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。