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第106回 日本陸上競技選手権大会
2022年6月9日(木)~12日(日) 大阪・ヤンマースタジアム長居
▼2日目
U20男子三段跳決勝
DNS 城崎
U20男子400mH予選
4組
1着 小川 50"50 PB
U20男子100m決勝(風:+−0.0)
2位 舘野 10"48
男子400m決勝
4位 中島 46"07 PB
男子100m決勝(風:+1.1)
3位 柳田 10"19
3位で表彰台入りを決めた柳田
中島は目標の3位以内に届かずもPB更新
舘野は100mで2位に入った
第106回日本陸上競技選手権大会(以下、日本選手権)2日目。決勝種目が多く行われたこの日は、舘野(ラ1=中京大中京)が2位で表彰台入りを果たした。中島(総3=城西大城西)は決勝のレースでPBを更新するも、あと一歩表彰台には及ばず。柳田(文1=東農大二)は予選のタイムにこそ届かなかったが、この大舞台で3位に輝いた。
1日目のU20男子100m予選ではスタートで足をつるアクシデントがありつつも、10秒38のPBを更新していた舘野。迎えた決勝では「自分の中では納得するレース」と、セカンドベストの走りで2位入賞を決めた。舘野は今大会は100mに加え、200mにもエントリーしている。「100mでこれだけタイムが出ているので、きっといいタイムが出ると思う」。狙うは優勝、そして今シーズン1番の目標とするU20世界陸上競技選手権大会(カリ・コロンビア)への出場権獲得だ。
46秒前半を出した男子400m予選のレースに、「少しがっかり」と肩を落としたのは中島。決勝には45秒5のタイム、そして表彰台を目指して臨んだが、結果は46秒07で4位とあとわずか目標達成には及ばなかった。それでもこの舞台でPBを記録し、着実に45秒台に近づいている。成長著しい中島の活躍に今後も期待がかかる。
この日のトリを飾ったのは男子100m決勝。OB・桐生(H29年度法卒=日本生命)やサニブラウン(タンブルウィードTC)など、名だたる強豪選手が顔を連ねる中、柳田は4レーンに構えた。スタートの合図とともにみるみる加速すると、10秒19のタイムで見事3位入賞。準決勝では10秒16のPBを記録していただけに悔しさを滲ませたが、これまで2年連続7位という中での表彰台入りに「3番に食い込めたことは良かった」と安堵した。柳田は世界陸上競技選手権大会(以下、世界選手権)でリレー代表入りの可能性を残しており、内定した暁には「与えられた走順で、できる限りの走りをしたい」と意気込みを覗かせる。
舘野、中島、柳田の3人に留まらず、大会3日目を終えた時点で多くの選手がPBを更新している。U20男子400mH予選に出場した小川(ラ1=豊橋南)は50秒5、男子110mH予選では藤原(法2=洛南)は13秒6でそれぞれ自己新記録をマークした。また小川は3日目の決勝にて見事3位に食い込んでいる。大会は残すところあと1日。200mで決勝に臨む舘野は、今度こそ優勝なるか。大阪の地で活躍する東洋大選手の活躍に、一層の注目が集まる。
■コメント
・舘野(ラ1=中京大中京)
(決勝を振りかえって)力みすぎてしまったのかなという思いもあるが、しっかりとセカンドベストでまとめられた。1位ではなかったが、自分の中では納得するレースだった。タイムとしては加速がまだ課題だと感じていて、後半の伸びが予選よりも上がらなかった。(予選では足をつるアクシデントがあったが)今回はしっかりと走れた。やはり課題は加速であったり、このようなレースに慣れていないのが原因かと。(次の200m含め今後の目標は)100mでこれだけタイムが出ているので、きっといいタイムが出ると思う。しっかりと次の200mでベストを出したい。今シーズン一番の大きな目標は世界ジュニアにしているので、まずそこに選ばれるようにレースに臨みたい。
・柳田(文1=東農大二)
(決勝を振りかえって)中途半端になってしまった。準決勝終わった時点からどういったレース展開になるかということは、ある程度想定できていた。最初スタート出られて、後半ハキームくんとかが来るだろうなということは予想していた。準決勝の方が良いタイムだったので悔しい。(過去2回よりも成長を感じた部分は)2年連続7番と不甲斐ない走りばかりだったので、今回3番に食い込めたことは良かった。(桐生選手を抑えての3位については)勝たなければ日本代表に入れないと思っていたので、しっかり勝負していくんだという思いで臨んだ。(世界選手権のリレー代表に入ったら)与えられた走順で、しっかり自分ができる限りの走りをしたい。
TEXT/PHOTO=松本考史