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2022.06.24
特集

[ローラーホッケー] 「いろんなスポーツのいいとこ取り」ローラーホッケー 第1日目

水泳、アイスホッケー、陸上、硬式野球と、東洋大の誇るスポーツが紙面を飾った『スポーツ東洋』95号(2022年6月3日発行)。そのような中、マイナースポーツも知ってもらうべく、2面で「ローラーホッケー」を取り上げ、ご紹介した。ここでは、紙面に載せることができなかった選手の声や写真を中心に、改めてローラーホッケーの魅力をお伝えする。

 

 

午後6時前、江戸川区・水辺のスポーツガーデン。一角にあるコートにローラースケート部の選手たちが集まってきた。ローラーホッケーのチームがある関東の大学は5校のみ。そんなマイナースポーツに打ち込む大学生の姿と競技の魅力についてお伝えする。


 練習開始時刻の午後6時、コート上に円になって集まった。練習前の和やかな雰囲気を残しつつも、一人一人の表情は引き締まっている。この日は「OB練」という卒業生も含めた練習。基本的な動き、パスやシュート練習をこなすと、1時間ほどで試合形式へ。そこには、元日本代表で東洋大のコーチの姿もあった。


練習開始前、コートに集まる選手たち


 ローラーホッケーはホッケー競技の一つ。4輪のローラースケートを履いたプレーヤーがスティックを使ってボールをつなぎ、相手ゴールを目指す。リンクで戦うのは、フィールダー4人とゴールキーパー1人。前後半20分もしくは25分で、選手の交代は基本的にいつでも可能である。一見、アイスホッケーと似ているが、身体をぶつけたり、相手をつかんだりする行為は反則。そのため、ゲーム展開や戦術を含め、サッカーやバスケットボールに近いという。


 競技の魅力の一つは「スピード感」。ローラースケートを履くことで「走る」とは違ったスピードを味わえるだけでなく、攻守の切り替えも早い。また、ゴール裏や壁など空間を最大限に使ったパスに、スティックを駆使したドリブルも多様。攻撃の幅が広く、「単純ではない」と同時に、「いろんなスポーツのいいとこ取り」といった魅力も隠されている。


スピード感と攻撃の幅の広さも魅力


 そして、多くの選手が「マイナー競技ゆえのよさ」を口にする。今のチームは全員が大学でローラーホッケーに出会っており、初心者からのスタート。「同じスタートラインに立てる」と同時に、上達が目に見える楽しさも大きい。また、マイナーだからこそ興味を持ってもらいやすく、「就活の面接で話題にできた」とのエピソードも印象的だった。


 チームについて、キャプテンは「あたたかく優しい」と話す。こうしたチームワークや仲の良さも魅力の一つ。さらに「厳しすぎず、緩すぎず」という適度な環境も、大学生活を充実させるためにはもってこい。生活の軸になりつつも、プライベートとの両立ができる。


休憩中にも仲の良さが垣間見えた


 そんなチームは、現在、男子14名、女子11名で活動中。練習については、基本的に週2回から4回、成増北第一公園(板橋区)や水辺のスポーツガーデン(江戸川区)、東京ドームローラースケートアリーナ(文京区)などで行っている。新入部員は常に募集しており、入部や見学などの相談は、公式ツイッターまたはインスタグラムから可能である。



※ 部員数や練習に関する情報は、取材日(2022年5月下旬)時点のものです。

※ こちらの記事は、新聞に掲載した内容を編集し直したものです。

 


東洋大ローラースケート部(ローラーホッケー部門)について

公式インスタグラム


(写真提供:東洋大学ローラースケート部)


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6月25日:選手の声、フォトギャラリー


◇『スポーツ東洋』第95号について◇

『スポーツ東洋』第95号発行のお知らせ



TEXT/PHOTO=青木智哉