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2022.06.23
ボクシング

[ボクシング]1つの山場を越え、挑むは前大会王者駒大

第75回関東大学ボクシングリーグ戦


6月11日(土)   後楽園ホール


東洋大5ー4東農大


【Min】●古藤(判定)小川○

【F】   ●小山内(ABD)吉良○

【B】○政所(判定)岩渕●

【Fe】○金城(判定)大関●

【L】●山崎(判定)堤○

【LW】○大畑(判定)大橋●

【W】○田中(判定)八木●

【LM】○堀池(不戦勝)

【M】●須永(判定)野上○


 攻めのボクシングを見せた政所


フェザー級に登場した金城主将


着実にポイントを取る田中


 粘り強いボクシングを見せた大畑


 第75回関東大学ボクシングリーグ戦(以下、リーグ戦)は第3週目を迎えた。今回の対戦相手は優勝までの1つの山場である東農大。4年生を中心に勝利を収め、前回王者駒大に挑む。


 ミニマム級、フライ級と連敗が続き、バンタム級に登場した政所(営4=王寺工)は最高学年というプレッシャーのある中でも、1ラウンド目から攻めのプレーで相手を圧倒する。続く2ラウンド目、3ラウンド目も勢いのあるボクシングで勝利。「この勝利が東農大戦で大きなポイントだった」と三浦監督も評価した。続くフェザー級に登場したのは金城主将(営4=菊華)。相手と距離を取りつつ冷静にストレート、パンチを決め勝利を収めた。「自分のイメージしたボクシングができなかった」と語る金城に喜びの表情はなかった。満足のいくボクシングができなかった金城ではあったが、この勝利が東洋大をさらに勢いづけた。

 

 ライトウェルター級に登場した大畑(経4=飛龍)は相手に攻められる場面もあり相手選手が勝利を確信していた。しかし判定は後半に攻撃を決めた大畑に上がる。大畑の粘り強いボクシングが勝利を決めたのだ。「東洋が良い波に乗ると思った」と同期の金城の言葉通り、東洋大は大きな波に乗る。続くウェルター級に登場したのは田中(営3=武相)。毎回迫力のあるボクシングを見せる田中は、今回も3ラウンド目まで着実にポイントを取り勝利を飾った。

 

 1つの山場を乗り越えた東洋大であるが、次の対戦相手である駒大は前回大会優勝校であり、東洋大が敗戦した相手でもある。「個人個人が自分のボクシングをすれば勝てる」と駒大戦へ意気込む金城。優勝を目前にしている東洋大はどのようなボクシングで勝利を手にするのか。試合を重ねる度に強くなっていく東洋大に、リーグ戦最後まで目が離せない。



■コメント

・三浦監督

5対4でチームがなんとか勝てたのは良かったのですが、やはりところどころで勝たなければいけない選手が負けてしまったということが悔いに残る。ミニマム級の古藤が非常に良いボクシングをしたので、勝ったのではないかなと思ったのですが、負けになってしまった。古藤は精一杯やってくれたと思うので、そこはしょうがないというところ。フライ級に関しては相手の吉良選手は凄い強い選手なので、小山内も左右動いて頑張ったのですが、詰められてしまったなというところで、詰められないようなパワーを今後付けたいと思う。バンタム級の政所が非常にポイントだった。やはりそこで4年の意地というのを見せてくれて、ここで勝ったのが非常に大きいポイントだった。続いてのフェザー級金城キャプテンもしっかり安心して見れる戦いをしてくれて、ここはもう安定で勝ったなと思った。ここの2つのポイントが大きかった。逆にライト級山崎が少し調子が出なくて負けてしまったが、勝てない相手ではないので、集中力と気持ちの余裕を見直して次につなげてほしいと思った。ライトウェルター級大畑はよく粘り強く苦しみながらも、これも4年生としてよくやってくれたかなと思う。試合自体は非常に苦しかったと思うが、なんとか勝ってくれた。内容も大事なのですが、結果が1番大事なので、ここで勝ってくれたのが非常にチームの勝利を引き寄せたと思う。ウェルター級田中空は勝つと思っていたので、自分のボクシングを試しながらしっかりポイントを取り、安心しながら見れた。ミドル級4年須永も1、2ラウンド目良かったのですが、3ラウンド目に押し込まれたなというところだけだったので、勝ったかなと思ったのですが判定は上手くこっちに来なくて残念だった。全体的に色々反省点もありましたが、やはり結果が全てなので勝ったのは良かったなと思う。内容は良くない部分もありましたが、あと2週間で王者駒大と戦うことになるので、立て直して頑張っていきたい。


・古藤(営1=開新)  

最初は良い動きをすることができたのですが、最後の3ラウンド目で体力的にも全然良い動きができずに、そのままポイントをとられてしまったなと思う。(印象に残ったシーン)相手との駆け引きの中で、ジャブが当たったりしたシーン。(今日の収穫点や反省点について)相手が結構実績のある選手だったのですが、全然戦えるなっていうのはあったので、次またリベンジをしたい。(次の試合に向けて)次もまた山場なので、しっかりこの2週間で調整して倒したいと思う。


・小山内(済2=東奥義塾)

実力不足だなと思った。(今日の収穫点や反省点)自分の動きに磨きをかけないといけないと思った。(次の試合に向けて)次は絶対に負けない。


・政所(営4=王寺工) 

自分の前の後輩2人が負けて、多少プレッシャーがあったが、プレッシャーよりも自分が最高学年だから引っ張っていこうという気持ちが試合に出て勝つことができて良かった。(プレッシャーと闘いながら戦って行く中で、自分のスタイルで大事にしようと思ったことは)後輩につなげるという気持ちで、圧勝しようと思って戦っていた。(次の試合に向けて)自分も勝ってチームも9ー0で勝てるように頑張っていきたい。


・金城主将(営4=菊華) 

今日の試合は正直自分の中で点数を付けるとしたら40点とか、30点とかで、あまり自分がイメージしたボクシングが出来なかった。練習で出来ていることが今日出来なかったので、次に向けてもっと反省しないといけないなと思った。(収穫したことや、反省点について)これまで2戦してきて相手の選手にすごく研究されているなと思った。でも、自分は相手がオーソドックスなのかサウスポーなのか、どちらがくるのか今日の寸前まで分からなかった。そのため、あまり研究をすることができなかった。これからは、どのような選手がきても適用能力をしっかりつけて、自分のボクシングが貫けるような試合をしなければならないと思った。(今日印象に残ったシーン)同期の大畑が厳しい判定があるかなと思ったのですが、手が上がった瞬間ほんとに安心して、東洋がいい波のるなと思った。(次の試合に向けて)次は去年負けた駒大で、ライバル校で今年はリベンジしないといけない。もちろん今日以上に厳しい試合になるとは思うのですが、自分含め個人個人が自分のボクシングをすれば勝てると思っているので、残り2週間しっかり調整したいと思う。


・山崎(営3=興國)  

自分のボクシングが全体的に相手に飲まれてしまい、負けてしまったのですが、良い経験ができたかなと思った。(印象に残ったシーン)相手の小技がやはり上手かったなと思った。(今日の収穫点や反省点)初めて戦うタイプの人で負けてしまったが、次は勝てると信じているので頑張りたい。(次の試合に向けて)今回負けてしまった反省点をしっかり見直して、次は駒大戦で1番の山なのでチームみんなで勝って優勝に大手をかけたい.


・大畑(営4=飛龍)

今日の試合は負けたなって思っていた。一回対戦経験のある相手だったので、その感覚でいたら対策されてて焦った。(どのようなところを対策されていたように感じたか)前は距離をとって戦っていて自分が攻める感じだったが、今回は相手が来る感じだったので、やりづらかった。(次の試合に向けて)一番の山場なのでここで勝てば優勝が見えてくると思う。


・田中空(営3=武相) 

タフな選手で、3ラウンドしっかりポイントが取れたことは良かったが、課題は相手の選手を崩してストップをかけるように、そして圧勝できるように頑張りたい。(自分の得意なインファイトに持ち込めた時点で勝算はあったか)前に来てくれる選手が得意で、相手がそうだったのでしっかり打ち合えた。(次の試合に向けて)次が一番強い学校なので、そこを個人でもチームでもしっかり勝ってリーグ優勝をしたい。


・堀池(ラ3=西宮香風) 

試合を見ていて、みんな強くて緊張感のある試合だと思った。(最初の2人が負けたときのチームのムードはどうだったか)後半は取れる自信があったので、大丈夫だと思った。(次の試合に向けて)一番山場になってくるので、しっかり勝って優勝に近づけたい。


・須永(営4=駿台学園) 

接戦で負けたので、悔しい。(今日の収穫点や反省点)体力が必要だなと思った。(次の試合に向けて)体力をしっかりつけて頑張りたい。


※掲載が遅れて大変申し訳ございません。


TEXT=松山瑞希  PHOTO=松山瑞希、髙橋生沙矢