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2015.06.13
陸上競技

[陸上競技]個人選手権 2日目 竹下復活の2位!

2015日本学生陸上競技個人選手権大会
6月13日(土)Shonan BMW スタジアム平塚


2日目

男子100m 予選
1組
5着 大野 10"88
6組
3着 北村 10"67
7組
2着 小笹 10"64 ※準決勝進出

男子400m 予選
1組
4着 辰野 48"65

男子5000m タイムレース決勝
1組
12着 荒武 14'45"81 (総合36位)
2組
2着 竹下 14'06"80 (総合2位)
15着 牧浦 14'20"86 (総合20位)
17着 野村 14'21"46 (総合23位)

男子1万m競歩 決勝
8位 菅野 42'17"92
10位 河岸 42'21"43
DQ 山下優
DNS 及川
DNS 原田

女子100m 予選
12組
7着 白寄 12"79

女子5000m タイムレース決勝
1組
15着 内田 17'14"11 (総合30位)

女子1万m競歩 決勝
DNS 川瀬


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内田は調子の良さを発揮することができなかった


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堂々の2位表彰台に上がった竹下


 個人選手権2日目。長距離部門では竹下(済2・東農大三)が久しぶりの公式戦ながらも2位に入る活躍を見せる。しかし全体としては、競歩部門が表彰台を逃すなど物足りない結果に終わった。

 短距離部門からは5名の選手が出場。男子100mの小笹幸(法4・西京)が足を痛めた状態であったがチーム唯一の準決勝へ駒を進めた。キレのあるスタートでトップに立つもゴール手前でわずかに先着を許したレース展開に、梶原監督は「もう少し前半出れたら」と課題を示した。明日の準決勝では、主将として挑む最後の個人選手権で昨年越えの決勝進出を決めたいところだ。


 男子1万m競歩では関カレ2位の実力者である山下優(総2・富山商)が6400mで失格。今大会は多くの選手が警告受けて審判が厳しかったことも原因と見られる。まさかの表彰台を逃す結果となったが、中盤でレースを進めていた管野(法4・白川旭)が最後はこん身のラストスパートをかけ8位入賞に食い込んだ。河岸(ラ1・飾磨工業)も大学デビュー戦を歩き切り、今後に期待がかかる。


 女子長距離部門から唯一の出場となった内田(食2・学法石川)は中盤以降に粘り切ることができず思うような走りとはならなかった。それでも関カレ前よりは練習が積めており次戦へ「今日のレースを挽回して気持ち的にもプラスになる走りをしたい」と前向きなコメントを残した。上岡コーチは「自信を持ち切れていない」と話し、7月のホクレンに向けた課題となるだろう。


 男子5000mの2組目では時折、何度かペースが上がり先頭が度々変わるレース展開に。ラスト1000mに入ったところでも集団が動き、竹下がうまく反応すると、先頭集団は7名にしぼられた。するとラスト1周に差しかかったとき、竹下が意を決してスパート。「早めに仕掛けて先に相手を疲れさせたかった」という作戦であったが、残り300mで一人に抜かされてしまう。それでもペースを緩めることなく2位をキープ。自己ベストにもあとわずかと迫り、完全復活を印象づけた。昨年は夏合宿後に調子が低迷し、期待された3大駅伝にも出場することはなかった。今年の夏は「体調管理をしっかりして、トータルでいい成果を出したい」と不調を繰り返さない準備はできているようだ。

 明日は800mに4名の選手が出場を予定している。関カレでは思うような結果を残せなかった中距離部門。今大会では一人でも多く決勝へ進みたいところだ。

◼︎コメント

・梶原監督

小笹は10日前に足を痛めている中で1本走れたので、完全ではないがもう少し前半出れたらタイムも伸びたと思う。北村は、反応自体は良かったが初期加速がまだ弱くて前へ出られてしまった。風があの組だけなかったので、ほんの少しのきっかけで準決勝へいけたことはもどかしく思う。(100m出場の位置づけは)基本の100mをしっかり走れないと他の走りはできない。北村は200mで20秒台を狙っていく上で100mのスプリントを出さなければならないので、それを磨きたい思いでまずは10秒5を目指したかった。大野は足に痛みがあったのが走り始めて出て、上げ切れなかった。そういう点では1年生はまだ弱い部分があるのかなと。これから強化していきたい。辰野は、練習はよくできていたが少し追い込みすぎてキレがいまひとつな状態できてしまったのかなと。スピードを高めるような練習へシフトして、次の試合では47秒台を狙いたい。


・上岡コーチ
これまでの練習を見る限りでは、決して調子が悪くない中で臨んだ。あまり速いペースではない組で、どちらかというと走りやすい方だったと思うが、本人がまだ自信を持ち切れないところなどそういう部分が影響したのかなと思う。もう少しレースの流れにうまく乗れていたら良かった。(今後は)エコパで3000mに出るので、短い距離でスピード感を養ってから、7月のホクレンにもう一度合わせて、そこで記録を狙いたい。


・小笹(法4・西京)

全日本インカレの標準を切ることを目標に参加した。関カレ後は調子が良かったが、先週に少し故障してしまった。その影響で予選はいまひとつの走りをしてしまったと思う。(予選を振り返って)自分はスタートが持ち味だが決めることができず、後半粘って2着でなんとか突破した。(決勝では)10秒56を目指して調整していきたい。


・内田(食2・学報石川)
今年に入って一番調整がうまくいってたので、ベストに近いタイムで走ることが目標だった。練習では単独走が多かったので、集団の動きに合わせて粘れるレースを考えていた。(レースを振り返って)入りがいつもよりゆっくりだったが、2000m過ぎから粘れなかったのが課題だと感じた。自分の前で集団から離れてしまい、前に出れなかった。関カレでも同じことをしてしまったので、前に出る勇気のなさを感じた。(コンディションは)関カレ前よりも練習を積めていて、いい流れで調整できていた。(今後は)今日のレースを挽回して気持ち的にもプラスになる走りをしたい。最終的には5000mでB標準を切りたい。


・竹下(済2・東農大三)
今日は入賞を目的でスタートラインにたった。最初は8番以内を狙える場所に位置取りをした。最後まで余裕があって、できれば表彰台を狙える感じで走っていた。(ラスト1周で先に仕掛けたのは)相手はスピードがある選手なので、最後の100mでは抜かれてしまうので早めに足を疲れさせてたかったが、思うようにいかなかった。前回の世田谷記録会でも最後に抜かれてしまっていて、ラストを全力で走り切れるように後半をリラックスして走れるようになることが課題だと思う。(夏に向けては)昨年の夏は練習をやりすぎてしまい、秋に調子を落としてしまった。今年は体調管理をしっかりしてトータルでいい成果を出していきたいと考えている。


TEXT=伊藤空夢 PHOTO=福山知晃、畑中祥江