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2022.10.15
サッカー

[男子サッカー]連勝ならずも国士大に価値ある引き分け

第96回関東大学サッカーリーグ戦(後期)1部第17節

10月12日(水) 会場非公開


東洋大1-1国士大


〈得点者〉(アシスト)

56分 清水(増田)


〈出場メンバー〉

▽GK

川上康平(国3=JFAアカデミー)


▽DF

清水祐輔(国3=柏U-18)

白根和紀(国4=大宮Y)→77分 高橋亮(国4=FC東京U-18)

稲村隼翔(国2=前橋育英)

奥野新大(国4=大宮Y)→58分 山之内佑成(国1=JFAアカデミー)


▽MF

増田鈴太郎(国2=東海大相模)→83分 梅澤魁翔(国2=大宮U-18)

本間洋平(国3=札幌U-18)

土谷大晟(国4=矢板中央)

兵働透生(国4=鳥栖U-18)→57分 湯之前匡央(国1=柏U-18)


▽FW

佐々木銀士(国4=青森山田)→51分 小野田龍剛(国3=常葉大橘)

山岸楓樹(国3=前橋育英)



早大戦からスタメンを入れ替えて臨んだ



先制のゴールを決めた清水



(写真提供:東洋大学体育会サッカー部)



 関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)第17節の相手は国士大。2戦連続で1-0の厳しい試合をものにしている東洋大は、3日前の早大戦からスタメンを総入れ替えして挑んだ。試合は56分に清水(国3=柏U-18)のゴールで先制するも、71分に追いつかれ1-1の引き分けに終わった。


 序盤は国士大の素早いパス回しと積極的な攻撃にやや押される展開となった。最初のチャンスは試合開始11分、コート中央で土谷がボールを収めると、右サイドからのクロスに佐々木が反応。しかし、ここは国士大のDF望月に体を入れられ、惜しくもゴールとはならず。続く26分、再びチャンスが訪れる。左サイドでボールを手にした兵働が、相手を引き寄せ逆サイドに展開すると、細かくパスをつないでペナルティエリア内の清水へとボールが渡る。右足で強烈なシュートを放つもわずかに外れ、サイドネットをかすめた。その後も30、31分と増田が続けてシュートを放つが点にはつながらず、0-0のまま前半を折り返す。


 後半に入り、先に得点を動かしたのは東洋大。56分にCKを獲得すると、増田がこぼれ球に反応しシュート。ゴール前にいた清水がつま先で合わせ先制点を挙げた。両者譲らぬ激しい攻防の中、つかんだチャンスを逃さなかった。しかし、対する国士大は71分。スローインから右サイドでパスをつないで東洋大の守りを崩すと、フリーになった菊地が落ち着いてゴールを決める。試合は1-1の同点となり、振り出しに戻ってしまう。なんとかリベンジを果たし勝ち点3を手にしたい東洋大だったが、試合終了間際の90+7分に獲得したCKのチャンスを生かせず、引き分けに終わった。


 前期で敗れた国士大にリベンジを果たせなかった東洋大。しかし、白根は「勝ち点以上の価値があった」と試合を振り返り、チーム目標であるリーグ優勝への気持ちをより強くした。選手層の厚さを見せた東洋大のさらなる奮闘にこれからも目が離せない。


※感染症拡大予防のため、現地での取材は行わず映像をもとに作成しています。



■コメント


・井上監督

 早大戦から中2日ということで、怪我を抱えている選手もいた。その中でコンディションの良い選手を使おうということで、大きくスタメンを変えて挑む形になった。8月以降、リーグ中断の9月の間でスタートから試合に出ていないメンバーの底上げが良くなってきた。チーム力として上がってきたと考えたので、ターンオーバーのような形でスタメンを大きく変えるという判断をした。その中で、チームを代表してグラウンドに立ったメンバーは非常に良く走れたし、よく戦えたと思う。得点には至らなかったが、前半にいくつか良い形が作れて、後半はセットプレーで得点を挙げたところまでは非常に良かったと思う。その後、相手が前に圧力をかけてきて失点をしてしまったことは残念だったが、(リーグ戦)前半戦で負けており、夏に総理大臣杯も制している相手に対して、自分たちがどれくらいできるかということを体現してくれたなと思っている。試合が終わった後に勝ち点1しか取れなかったという表情なり反応を見ていると、より上を目指しているというところが見られたので、非常に良いゲームができたかなと思う。(積極的に新しいメンバーを使用することによって下の世代にもチャレンジャー精神を根付かせることができたというのはあるか)そうですね。前半戦は連戦でいいゲームができなかったところもあるが、今のチーム状況としては、スタートから出ているメンバーだけではなく全体が上がってきたことで、いい競争が生まれているという状況になってきた。そこがチームとして上に上がっていけるかどうかという状況だと見ている。(これからインカレなどを見据えるとチームとしての層の厚さが重要になってくると思うが、そのような事を選手起用の中で意識しているか)早大とのゲームは4年生がほとんどでスタートしていた。それはパフォーマンスが良いから彼らがスタートで出ているわけだが、更に先のことを考えると、4年生はずっといてくれるわけではないので、その次を担う選手たちが台頭してくるのがチームとしての活性化にもなるし、先につなげていくチームになれるかだと思う。(次節に向けて)16、17節とメンバーを大きく変えた中で、次節は非常に重要なゲームと位置付けているので、早稲田、国士舘という2つの違ったチームと戦えたことを生かせるゲームにしたいと思っている。


・川上康平(国3=JFAアカデミー)

 (試合を振り返って)普段、出場機会が少ない選手で試合に臨んだので、モチベーションが高く気合が入っていました。前半はアクシデントで止まることが多く、集中力が必要な時間が多かったですが、0-0で抑えられたのは結果的に良かったと思います。後半は先制できたのは良かったですが、ピンチを防ぐことができず1-1を許してしまったのはキーパーとして悔しかったです。(守備の際に意識したこと)1回のピンチで1失点でもされたら盤面が変わるため、冷静に極力失点しないように集中して守り、前の人がチャンスを作ることを信じていました。(これからへの意気込み)チームは優勝を目標としているので、今節は全員入れ替えという中で、選手層の厚さを求められる試合でした。結果的には勝てませんでしたが、自分達である程度納得のいくプレーができたのでチームの底上げは目に見えてきました。次はチーム全体でリーグ優勝に向けて戦いたいと思います。


・清水祐輔(国3=柏U-18)

 (試合を振り返って)今節では大きくメンバーを入れ替えた中で、前期の国士舘との試合で何もできずに負けた借りを返そうとみんなで声をかけながら、いいプレーをして勝ち切りたかったのですが…。引き分けで勝ち点1を取れたのはかなり大きかったと思います。(得点シーンを振り返って)こぼれ球を増田が取って上手くシュートを打って、(自分が)少し触ってボールをずらして、ゴールに入ったので良かったです。(これからへの意気込み)チームとしての目標は関東リーグ優勝で、これからも負けられない戦いが続くので、練習から誰が出ても勝てるように頑張りたいです。


・白根和紀(国4=大宮Y)

 (試合を振り返って)多くのメンバーを入れ替えて臨んだ試合でした。一人一人思いがありながら今回のゲームに臨む中で、みんなやってやろうという気持ちが強く、それをピッチで表現しようとゲーム前に話していて、ゲーム自体は引き分けましたが、ピッチに立つ上で東洋を代表して戦うという気持ちが前面に出せたゲームだったと思います。(守備の際に意識したことは)(国士大は)後ろからの長い攻撃、サイド攻撃が武器でしたが、そこでサイドチェンジされても慌てることなく、特にオフェンスライン中心にしっかりコンパクトに守って、相手の攻撃を跳ね返したのが大きかったと思っています。(これからへの意気込み)引き分けてしまいましたが、勝ち点以上の価値があったのではないかと思っています。これからまだリーグ戦があり、チームの中での競争も生まれると思いますし、よりチームとして一体感を持って戦っていけたらいいと思います。 



[次節試合予定]

第96回関東大学サッカーリーグ戦(後期)1部第18節

10月16日(日) vs流通経済大 会場非公開 14:00キックオフ

※関東大学サッカー連盟公式Youtubeチャンネルにてライブ配信が予定されています。



TEXT=青柳そよか