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2015.06.29
ボクシング

[ボクシング]努力の花咲く軽量級2連勝!

第68回関東大学ボクシングリーグ戦

6月27日(土)後楽園ホール

東洋大6対3駒大


【LF】○稲嶺(判定)市川●

【F】 ○馬場(判定)阿部●

【B1】●星(判定)奈良○

【B2】●鵜澤(判定)南出○

【L1】○秋山(判定)高田●

【L2】○齋藤(判定)保坂●

【LW】●原田(判定)沖島○

【W】○金城(判定)猪瀬●

【M】○高江洲(TKO)鬼倉●


※稲嶺選手の所属に誤りがございました。大変申し訳ありません。


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稲嶺の勝利でチームは勢いづいた


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今季初勝利を飾った馬場

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3連勝と調子のよさを見せる齋藤

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金城は2年連続の階級賞に王手をかける


 残り2試合と終盤に差し掛かった駒大戦は、課題であった軽量級が2連勝し幸先のよいスタートを切る。勢いそのままに6対3で白星を挙げた。


 努力が実った結果となった。リーグ戦初起用となった稲嶺(ラ3・宜野座)は上級生で、トップバッターという2重のプレッシャーを背負いながら試合に臨んだ。「気持ちで勝った」と振り返るように、相手の攻撃を受けても引かず顔を中心に手数を増やしていく。3ラウンド目には空振りも多くなり押され気味となったが、見事接戦を制した。稲嶺は今試合の出来を「30点」と評したが、「努力を感じる試合だった」と田中コーチは特に良かった選手に稲嶺の名前を挙げ、称賛した。

 貴重な一勝を奪い、迎えるはフライ級。「今回は絶対勝ちたい」。3戦全敗している馬場(文2・王寺工)は強い思いを持っていた。軽いフットワークを生かしながらボディを連打。左フックを顔面に浴びせ、順調に試合を運んでいくが「気持ちが前にいきすぎた」と語るように、終盤大振りになってしまう。好機とばかりに反撃されるも、序盤に放ったボディが効き相手に疲れが見え始めた。そこでボディを食らわせ、意地を見せる。最後まで粘り切り3対0と判定勝ちを収めた。今大会初勝利に「うれしいというより、ほっとする安心に近い気持ち」と馬場は控えめに話す。フライ級・齋藤(営3・習志野)は「軽量級で何個取れるかが勝負だったと思うので、そこで二つ取れたのは大きかった」と軽量級の連勝をたたえた。

 その後はバンタム級二つを落とすも、秋山(営3・淀川工科)と齋藤が快勝。続く原田(営1・崇徳)が判定負けを喫したが、金城(営4・那覇)、高江洲(営4・沖縄尚学)の最上級生コンビが制勝し2試合ぶりに勝利をつかんだ。 リーグ戦も残すは法大戦のみとなった。そして今試合で秋山と金城が階級賞に王手をかける。「終わりよければ全てよし」。コーチの言葉通り有終の美を飾るため、最後にチーム全員笑顔で終わるために、鍛錬の2週間が始まる。


■コメント

・田中コーチ
選手たちが持っているものを出してくれた。特にライトフライ級の稲嶺。大学に来たときはそんなに強くなかったが、努力してよくここまで来たなと。努力を感じる試合だった。秋山は見てて安心する試合。齋藤は初戦は落としたが、今3連勝。来年は二人揃って階級賞とってくれるかなと。課題は沢山あるが、前回、前々回と僅差で負けてうちには後一歩勝つ力がない。そこを一年間で強化して競った試合でも勝てるチーム作りをしていきたい。もっと勝ちにどん欲になれればいいと思う。(課題だった軽量級は)今日はすごく良かったが、バンタムがまだ4戦やって一回も勝てていない。今度の法大戦はそこを取りに行きたい。来年につなげたい。(次戦に向けて)もう、高橋主将のチームは次が最後。終わりよければ全てよし。今すごくいいチームなので、1位にはなれないが最高のチームで最高の締めができればいいと思う。


・金城(営4・那覇)

いつも攻める側だが、今回は相手が攻めてくるので焦った。そのため落ち着いて対応することができなかった。止めようとしてパンチが大振りになってしまうのが今日の反省点。逆に良かったのは気持ちが折れなかった点だと思う。パンチが効いたなと思った時に、大振りになってしまって仕留めることができなかった。(高橋主将がいない中、主将を務めてみて)自分の事もやりながらチームも引っ張らなければならないので、大変。声出すことは一番意識してやっていた。改めて高橋主将の存在は大きいなと感じた。(次戦に向けて)もっとできることがあるのですべてを試合につめて、勝って階級賞を取って、さすが階級賞と言われるような試合をしたい。


・稲嶺(ラ3・宜野座)

(リーグ戦初起用は)緊張した。突然だったので実感がわかなかったが、試合が近づくにつれて緊張が高まり頑張ろうと思った。(試合内容は)気持ちで勝った。練習でやっていたことは全然出せなかった。3ラウンド目が勝負だった。(相手は1年生だったが)プレッシャーだった。負けたらどうしようかと。ライトフライ級で流れを作らないといけないというのもプレッシャーだった。点数をつけるなら30点くらい。ボクシングというより殴り合いになっていた。(3年間続けてこられた理由は)何しに大学に来たのかを考えた時に、ボクシングしかなかったので。ここで自分の目的を捨てたら人生終わる感じがしたので、粘ってみようと思った。(次戦に向けて)また部内で争いがあるので、まずはそこに勝って次のことを考えようと思う。


・齋藤(営3・習志野)
(軽量級は)ライトフライで勝って一気に波に乗れたと思う。(稲嶺に関して)後楽園ホールでリーグ戦初戦はすごく緊張すると思うけど、最終ラウンドとか気持ち前に出ていて、それがジャッジにも影響したと思う。(フライ級の馬場の初勝利は)軽量級で何個取れるかが勝負だったと思うので、そこで二つ取れたのは大きかった。(最近好調なのは)バンタム級からライト級に変えて、筋力トレーニングもして減量も少なかったので、全力で動ける、自分の力が出しきれるからだと思う。(今回の試合は)特に良い点はなかった。どっちかというと悪い点の方がちょっと目立ったと思う。(反省点は)少し力んでしまっていつもより手出なかった。(次の最終戦は)内容もそうだけどしっかり勝つことを目標に、頑張って練習して調整していきたい。

・馬場(文2・王寺工)
(今日の試合は)気持ちが前にいきすぎて、駆け引きとかしていなかったところが悪かった。ボディが前の試合よりよく当たっていたのでそこが収穫。僕自身3戦連続負けていたので、もう今回は絶対勝ちたいなって気持ちで臨んだ。(稲嶺が前の試合で勝ったが)気合が入った。(今大会初勝利は)嬉しいというよりかは、ほっとする安心に近い気持ちだった。(次戦に向けて)次最終戦なので有終の美を飾れるように、全力で勝ちにいく。


TEXT=高橋雪乃  PHOTO=山下華歩、二又士隆、市川菜月