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2015.07.05
硬式野球

[硬式野球]特集 春を終えて8日連続独占インタビュー第2日 後藤田将矢

 2位。またしても1部復帰の目標をかなえることはできなかった平成27年度東都大学野球春季2部リーグ。課題はあった、一方で随所に光るプレーもあった。この結果を選手たち、そして指揮官はどのように捉えているのか。8日間に渡ってお伝えする。


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 第2日目は、正捕手としてエース・原をリードする後藤田将矢捕手(営4・東洋大姫路)。高校時代からバッテリーを組んできた二人にとって集大成ともいえる今年、原が圧倒的な成績を残せたのはなぜなのか。(取材日・6月21日、聞き手・菅野晋太郎)



――今シーズンはどんなシーズンでしたか。

 (リーグ戦が終了後)入れ替え戦を見に行った。拓大は自分たちでも勝てる相手だと思った。それだけに、原があれだけいいピッチングをして勝てなかったのは痛い。野手の方ではリーダーが実質いない状態だった。林がリーダーとしてやっていかなければならなかったが、何よりも結果が悪かった。打撃陣は中川が引っ張っていたところがあった。

――今季圧巻の成績を残した原投手。活躍の要因は何だと思いますか。

 チームのことを気にかけるようになったと感じている。例えば、今年はエラーが出ても勝つためにはどうしたらいいかということを考えている。エラーが出ても内野手に声をかけたり、投球も野手のエラーを自分がカバーしなければいけないという風に投げてくる。技術的にはそんなに変わってないけど、気持ちの面で変わった。

――それは主将になったことも関係していると思いますか。

 そうだと思う。主将になったし4年生になった。そして、入学してから昨年までは思うような成績が残せなかった。最後の年なので、最後はいい結果を残そう、最後はきっちりしなければいけないとあいつ自身も思っていたはず。

――自身の打撃の調子は。

 オープン戦はヒットが出ていた。中川と競ってるくらい。10試合で.420くらいは打っていた。いざ公式戦に入ると打線に当たりが止まって、キャッチャーの自分がなんとかしなきゃいけないという思いが出てきていた。その思いが強すぎて打てなくなった。でも、終盤の試合ではアウトになってもいい当たりで終わることができていた。これからもあの形でいけば問題ない。

――チーム全体の調子も良くなかった。

 打線自体もオープン戦では当たっていた。公式戦に入って機能しなくなってからは雰囲気が良くなかった。でも、原が持ちこたえて勝ち続けていたので明日は何とかしようと思い続けていた。そこで、井上コーチの提案もあって国士大2回戦の前日に1000回振ろうってなった。そしたら試合ではみんな打てたし、なんでそんなアウトの仕方になるんだという打球もなかった。ああいう形が続けていけたらいいと思う。

――そんな井上コーチは、どんな存在ですか。

 とても影響力が大きい。やることはやるけどあんまり口出しはしない。自分たちでやれという感じ。何かをやれといった強制は無いのでその分結果が残せなかったら自分に返ってくる。(口出しが少ないことが)優しいか優しくないかと言われたら、厳しいと思う。

――今季の結果を踏まえ、夏の間はどのような過ごし方をしたいですか。

 ランナーがいるなら何とか返さなきゃと思って、気持ちに余裕をもって打席に入ることができなかった。夏は振り込みを増やすこともそうだが、気持ちの面で普段からどうやって打席に入ったらいいのか考えるようにする。そのために、状況を設定してどこに打てばいいか、どういう球を待てばいいかといったことを勉強したい。

――来秋への意気込みをお願いします。

 4年生が引っ張って下が付いてくるのが理想的な形だと思う。1部の経験者が4年生しかいない。自分と原、林と増渕くらい。3年生以下は1回もプレーしたことがないので、神宮でやる良さも雰囲気も知らない。それを知っている自分たちが1部昇格を置き土産として引退したい。


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春を終えて 8日連続独占インタビュー企画

第1日 原樹理


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