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トライアル in いせさき ナイター競技会
7月11日(土) 伊勢崎市営陸上競技場
男子1500m
2組
3着 本平 4'09"25
3組
4着 眞柄 3'50"22
9着 松崎 3'56"35
11着 尾上 3'57"36
男子3000m
9組
2着 碓井 8'27"97
3着 菅原 8'32"65
女子3000m
1組
12着 柴田 10'57"80
2組
2着 森田 9'53"22
6着 江口 9'58"41
9着 天羽 10'07"90
10着 渋谷 10'08"26
12着 渡部 10'37"67
DNS 室伏
DNS 平山
DNS 川瀬
ついに大学初レースに挑んだ碓井
故障明けでも力強い走りを見せた森田
トライアル in いせさきが群馬県伊勢崎市で行われた。日中は30度を超えるような日であったが、ナイターレースの行なわれる時間には涼しさを感じられるようになった。その中、男子1500mでは眞柄(済2・三条)が目標タイムまであと一歩の走りを見せる。また長距離部門では、男女共に1年生が好調をうかがわせる走りを披露した。
男子1500mには中距離部門から4名の選手が出場。中でも3組目では眞柄が積極的な走りを展開した。3組のレースではペースメーカーが起用され、設定タイムは3分50秒とされていた。これは1周を約61秒のペースで走る計算になるが、レースが始まるとペースメーカーを先頭に1周目を56秒で通過。この想定外のハイペースには眞柄のみが付いていく。前半突っ込んだ疲労により後半は徐々に後続に詰め寄られ、ラスト300m過ぎに先頭を奪われた。それでも「粘れた方だと思う」というように大きく失速することなくゴールし、経験不足の1500mでも苦しさを我慢してみせた。しかし、3分50秒を切ることができず、本職である800mの自己ベストでも1分50秒が切れていないことから、これからは50秒の壁を越えることが一つの目標になる。そのためには塩田部長の言う「自信」が必要となりそうだ。
「レース前は不安しかなかった」。こう語ったのは今日が大学初レースの碓井(済1・長野日大)である。同じ1年生の菅原(工1・秋田工業)と共に3000mにエントリー。序盤は二人とも後方に位置取り、1000mを2分49秒とまずまずのペースで通過する。その後二人は周回を重ねるごとにポジションを上げていき、ラスト1周に差し掛かるときには先頭の後ろにピタリと付いた。残念ながら最後は離されたものの碓井、菅原の順でゴール。碓井は見事、目標タイムをクリアし、レース前の不安を感じさせなかった。しかし、「余力が残ってしまった」とまだまだタイムは伸びそうな様子。この夏、力を使い切るコツさえつかめれば今後が楽しみなルーキーである。
女子3000mの2組でもルーキーが活躍した。高校生が一人飛び出し、東洋大勢は第二集団でレースを進めていく。2000mまで特に崩れることなく、ラスト1000mから徐々に集団に差が開き始めた。そこからは森田(食1・浜松商業)が故障明けではあったもののしっかりと切り替え、チームトップでゴール。その後、少し遅れて江口(食1・諫早)が続き、1年生二人が9分台でレースを終えた。ただ、全体的に見てみると力通りのタイムで走れていない選手もおり、夏合宿前に各選手の調子の良し悪しが確認された。今後はいよいよ駅伝のメンバー争いが激しくなってくるが、今日出場した選手たちがさらに奮起しチームの刺激になれれば、チーム力向上につながることは間違いないだろう。
目標タイムを突破した選手、そうでない選手がいたが、全選手においてこれから迎える夏に向けて課題となるものを見出せたはずだ。しかし、永井監督の言うように今後は試験や補講などがある時期でもある。体調管理には十分気を付け、今回見つけた成長材料を手に各部門収穫のある夏を迎えたいところだ。
■コメント
・永井監督
合宿前に状態を確かめるための記録会ということで参加した。練習を始めて間もない1組目の選手と渡部以外は、同じ練習を積めていたメンバーで、だいたい同じくらいの力を持って臨んでいた。(レースを振り返って)1組目はまだ状態が上がってきていなかったのでどれくらい走れるかというところだったが、まだ本来の動きではないので夏合宿前に1レース走れたところが良かった。2組目は高校生が一人飛び出したので、うちのチームの中でペースをつくらなければならないレースだった。そこでもう少し引っ張ることができたら、展開はまた違っていたのではないかと思う。コンディション的にまだまだな選手と上がってきている選手を見分けることができた。(今後に向けて)今日走った選手たちは、今後しっかり駅伝の選手を争ってチームの刺激になってくれたらいいと思う。今日走って感じたことをしっかり考えながら夏合宿をしっかり頑張ってほしい。ここから夏合宿までは試験や補講があり、なかなか練習のつながらない選手が多いが、体調を崩さずに夏合宿に臨めるようにしたい。
・塩田部長
(今レースの位置付けは)練習の一貫として。持久的な刺激という面で、試合では練習とは違った刺激が入るので良かった。(状態は)眞柄が一番調子が良くて、今日の順位順にといった感じ。みんな今週はきつめな練習をしていて、今日を走って明日800mの練習をするという流れの中でも、シーズン中のベストに近い形でできた。いい練習ができてるのかなと思う。(今後は)8月にインカレ出場者を決める予定でいる。それに向けて月曜から1週間強めの練習をして、そこから少しずつ落としていく形でいこうと思っている。中距離はまず一人一人が自信を持つことが必要になると思うので、自分もこれだけできるぞと自信を持てるような練習をしていきたい。
・眞柄(済2・三条)
ペースメーカーの引っ張りを信用してできるだけペースメーカーに付いていこうと思っていた。いざレースになってみたらペースメーカーの方が設定より速く1周目を入ったが、気持ちで付いていった。(ラストで前に出られたところは)最初を飛ばし過ぎたのと1500mを経験不足というのもあり1000m以降は苦しかったが、その中でも粘れた方だとは思う。(今後は)まずは月末に地元の県選手権に出るので、800mで優勝して国体の出場権を得ること。その後の記録会では800mの全カレ標準を狙っていく。また夏明けには800mでは1分50秒を1500mでは3分50秒を切りたい。
・碓井(済1・長野日大)
今日が大学初レースだったが、練習もあまりできていなくてレース前は不安しかなかった。でもアップしてみると結構体が動いたので8分30秒を目標にして走った。(その目標をクリアしたが)最後は余力が残ってしまった。自分を追い込むというのが練習でもできていないのでそこは課題になる。(これからは)夏合宿に向けた足づくりとスタミナ強化に重点を置いていきたい。
・森田(食1・浜松商業)
10分切りを目標に臨んだ。3分15秒ペースで引っ張ってもらえるということだったので、前に付いていくことをプランとしていた。ただ故障明けのレースで不安もあり、積極的に走れなかったのでこれからの合宿でたくさん積んで駅伝シーズンにつなげていきたい。(大学での競技生活には)高校時代とはがらりと変わる練習で悩む部分もあったが、徐々に慣れてきた。今後はまず自己ベストを更新してチームに貢献できる選手になりたい。
TEXT=伊藤空夢 PHOTO=石田佳菜子、青野佳奈