Article

記事


2015.08.21
サッカー

[サッカー]町田ゼルビア相手に善戦も・・・PK戦で敗れ準決勝敗退

第20回東京都サッカートーナメント(第95回 天皇杯全日本サッカー選手権大会東京都代表決定戦)

8月20日(木) 味の素フィールド西が丘

東洋大0(6 PK 7)0 FC町田ゼルビア


<PK>

Image title


<警告>

33分 郡司


<出場メンバー>

▽GK

沖野泰斗(国4・幕張総合)

▽DF

石坂元気(国4・広島Y)

郡司昌弥(国4・柏U-18)

瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)

長谷川優希(国4・帝京)

▽MF

徳市寛人(国3・東福岡)

小山北斗(国4・帝京)

坂元達裕(社1・前橋育英)95分→MF小山大貴(国4・大宮Y)

▽FW

仙頭啓矢(国3・京都橘)

田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)

遊馬将也(国4・武南)



Image title

徹底的なマークにあいながらも最前線で体を張った遊馬


Image title

郡司は110分間守備の要として無失点に抑えた


Image title

チーム最多となる7本のシュートを放った仙頭



 天皇杯予選準決勝となった町田ゼルビア戦。決勝進出をめざす東洋大は、格上相手に一歩も引かず、前後半をスコアレスドローで終える。延長戦でも決着はつかず、勝負はPK戦へ。7人目のキッカーとなった田中が外し、東洋大の準決勝敗退が決定した。

   「惜しいではいけない、勝って周りを納得させる」古川監督は、そう選手たちを送り出した。その言葉を胸に、東洋大イレブンはJ3の町田ゼルビアを相手に怯むことなく立ち向かった。遊馬を中心に積極的に相手DFラインの裏を狙う姿勢を見せた。反対に、町田に攻め込まれる場面も、郡司、瀧澤を中心としたDF陣が集中した守りを見せ、相手に主導権を握らせなかった。プロチーム相手に互角以上のプレーをした東洋大はスコアレスで前半を折り返す。

 後半も立ち上がりから集中したプレーを見せる。終了間際には疲れからか危ないシーンが見られたが、86分には徳市がゴールライン上でシュートをブロックするなど、ビッグプレーも飛び出しゴールを割らせない。粘るDF陣のためにも得点をあげたい攻撃陣だったが町田DFに阻まれノーゴール。試合は延長戦にもつれ込んだ。

  延長戦に入ると、一転して東洋大のペースに。相手チームに足のつる選手が出る中、仙頭、遊馬をはじめ、足を止めることなくボールを追いかけた。延長後半終了間際にはロングボールから抜け出した遊馬がゴール前で倒されるが、ノーホイッスル。その後もゴールは奪えなかったが、延長戦のシュート数は東洋大6本、町田0本と数字上でも圧倒していた。

  試合の行方はPK戦にゆだねられた。両チーム1本も外さず、迎えた7人目。田中の蹴ったボールは無情にもゴール上へと外れた。思わず頭を抱えた田中を尻目に町田ゼルビアが決勝へのゴールを決め、東洋大学の天皇杯予選敗退が決まった。

  「倒せる可能性は十分にあった」郡司をはじめ、多くの選手が口々に言う。実際に内容では決して負けてはいなかった。しかし、決められるところで決めなければ勝つことはできない。格上とはいえ、「惜しいだけではいけない」。勝つことが何より大切である。総理大臣杯、天皇杯を経て、この夏の経験を大いに生かし、後期リーグ戦へつなげていっていけるか期待だ。


■コメント

・古川監督

我々としては格上の相手との試合でどれだけ通用するかチャレンジするいい機会だった。公式戦でもなかなか当たることができないし、選手たちには上のカテゴリーで活躍したいというものもいるのでそういう意味で町田との戦いは物差しとなった。しかし、惜しいだけではなく、勝って周りを納得させなくてはならないという話をして最初から守備的ではなく、後期リーグのためにもいつも通りにやって、いけるところ、やられるところを学べればいいと思っていた。(内容は勝っていたと思うが)そうですが、やはり惜しいじゃいけないところであるし、選手たちのところでこの経験は活かしてほしい。また延長戦となった中で私自身が退席になってしまい選手の手助けができなかったところは謝りたいところであった。(後期リーグ戦へむけて)我々に残された大会は関東後期リーグしかないので切り替えていきたい。昇格まで勝ち点差があるが、自分たち次第で追い付けるチャンスはある。この夏の経験を活かして、昇格争いにくいこめたらいいと思う。


・遊馬将也(国4・武南)ゲームキャプテン

周りから見たら大学生とプロだしと思われていたかもしれないが、自分たちの中ではやれるという自信を持って臨めた試合だった。決められるところで決められなかったのが敗因かなと思う。今日は自分のところにもうまくボールを入れてくれたし、しっかり自分も収めることができた。最後の崩しであったりシュートに持っていくまでであったりが課題。それが今日の0という結果。(延長戦に入ってから勢いを盛り返したが)今日は応援の選手が金沢の遠征から帰ってきて応援をしてくれたので、応援の声が自分たちの力になっていた。それがあってみんなの分も勝たなきゃという気持ちが芽生えていた。(相手への対策は)身長も高くてバチバチ来るので相手にセットプレーを与えないようにしようと話していた。セットプレーを与えてしまった時はグラウンドの中にいる選手が声をかけ合って対応できた。自分たちのいいところだと思う。(プロと試合をした感触は)相手のセンターバックが両方とも180㌢超えの大きい選手だったが、キープもできたし、シュートまで持っていくこともできたので、自分としては通用するなと思った。相手も体を投げ出したりしてくるので、そこでどう決めるかが課題。(後期リーグ戦へ向けて)後期開幕まで2週間しかないので、ここでどういう風にモチベーションを持っていけるかが重要。みんなでいい雰囲気を作っていけたらと思う。


・郡司昌弥(国4・柏U-18)

結果的には負けてしまったが、J3という各上のチーム相手に110分間0で抑えられたのは非常に大きいと思った。倒せる可能性も十分にあったから悔しい。(プロと対峙して)個の部分や球際の場面ではやはり強さを感じた。(やれた部分は)チームとして毎回徹底している前線からのプレスは最後までできていて、そこから押し込むことができたと思う。(後期リーグ戦へ向けて)この夏経験したことを活かして、また一戦一戦しっかり戦っていきたい。


・瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)

相手はJリーグのチームだったが勝てる試合だったのでもったいないと思う。天皇杯に出場して1回戦に勝って、(名古屋)グランパスのところまで行くのがチームの目標だった。J3の2位のチームにも結構やれたのでチームとしての手ごたえはあった。(対人プレーについては)そこは強みなどで負けちゃいけないと思うが、もっと抑えられた部分はあったので突き詰めて、そこの部分は高めていきたいと思う。(リーグ戦に向けて)この夏で失点をしないということや、五分五分のゲームでも勝つとか、1点差でも勝つこととかできているので、気を抜かずにやれば結果も伴ってくると思う。去年も連勝したりと後期リーグには強いと思う。上でもやれるチームなので、後期巻き返して後輩たちを1部にやらさせてあげれるように頑張りたい。


・仙頭啓矢(国3・京都橘)

東洋が押し勝ってでもいい試合だった。チャンスがあっただけに悔しい試合だった。(全国大会を終えて強化したことは)全国で1勝できたということは大きな収穫となった。だが、もっとやりたいっていうのはありましたし、それを連敗しないようにこの天皇杯を全国大会につなげていこうという風には言っていたので、短い期間でしたけどメンタル面であったりは整えてきた。(プロを相手にして)全然やれたと思いますし、そこは自信をもっていいと思う。やっぱり最後のところで決めきるところだったり、そういうところがやっぱり結果として出てこなかったというのはすごく反省するところだった。(後期リーグの抱負は)リーグ戦はじまったら、今4位なので1部に昇格するためには上位に行かないといけないので、1戦1戦勝たないとそこまでたどり着けないと思うのでしっかり勝ち点3を積み重ねていきたいなと思う。


・田中舟太郎(国3・横浜FC・Y)

内容的にはうちが全然上回っていたと思うが、自分で思い出したくもないが最後地力の差が出たと思う。(自身のプレーは)前を向いたらやれたと思うが、後ろを向いたときにすごい当たりが強かった。そこが自分の課題だと思うのでもっとそこをあげればもっともっと出来ると思う。(フィジカルなどの印象は)当たりはやっぱり強いし、大学生相手では取られないところも寄せてこられるので、そこは自分にはまだまだだと思った。(リーグ戦に向けて)自分たちは勝ち点を落とせる状況ではないので11連勝をして、なんとしてでも昇格をして悔しさを晴らしたい。



TEXT=河西樹 PHOTO=村田真奈美、藤井圭

[次節試合予定]
第89回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)
第1節 9月6日(日) 対拓大 横須賀リーフスタジアムにて 11:30キックオフ