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あと一歩で優勝をさらわれた悔しい春を糧に、ひと夏越えて選手の表情はより引き締まったものになった。勝負の秋、12連勝を掲げるチームの意気込みを4日間に渡りお届けする。
2日目は後藤田将矢捕手(営4・東洋大姫路)。投手陣を支える扇の要が常に考えていることはピッチャーを勝たせたい、助けてあげたいという気持ち。そして7年間ともに戦ってきた相棒への思い。最後のシーズンに臨む現在の心境とは。(取材日・8月29日、聞き手・伊藤拓巳)
――ここまでオープン戦を戦ってきてチーム状態はどうですか。
春は原(営4・東洋大姫路)に頼った形であまり点数は取れなかったですが、オープン戦を通して、得点能力が春よりはついてきているかなと。春みたいに1対0で勝とうという意識は野手の中にはない。原が完封できるかもしれないがやっぱり点数があることに越したことはない。原を助けてあげようという形で野手がやっているので、少しずつ試合の点数にも結び付いているのかなと感じています。
――その原投手が中心となるのは変わらないと思いますが、原投手以外にオープン戦で結果がいい投手はいますか。
増渕(営4・鷲宮)が今いいです。キャンプの最終日に新日鉄住金鹿島と試合をして、2回から7回ぐらいまで完璧に0点に抑えた。増渕が出てきてくれたのは自分としてもうれしくて、試合には負けましたけど、何試合かオープン戦をしてきた中で、一番の収穫だったなと思っています。いい投球をすれば次のチャンスも回ってくる訳で、明大との試合でも増渕が先発しました。4安打で完封して、これはいけるなと自分の中で手応えを感じています。
――ご自身が夏の間に取り組んできたことはありますか。
キャプテンでエースだし全員が原に頼るのは分かっているが、やはり他のピッチャーもいる訳で他のピッチャーも勝たせてあげたい。どうやったら勝てるのかを考えていて、他のピッチャーに2勝でも3勝でもさせてあげたいというのは自分が今一番思っていることです。
――ご自身のバッティングはどうですか。
ランナーがいるときに打てるか。0対0であったり1点差で負けているときにピッチャーというのは打ってほしいなと思うわけじゃないですか。そういうときにどんな形でもいいので、ピッチャーを助けてあげたいなと。ピッチャーも負けを消してくれると、キャッチャーがやってくれたからしっかり投げないといけないなと思う。そういうのを大事にしたいですね。ピッチャーが困っているときに何とかしてあげたいです。
――次が最後のシーズンとなる訳ですが、それに関して意識していることはありますか。
原と(高校時代から)7年間一緒にやってきて、バッテリー組むのも最後のシーズンだと思う。地元の指導者であったり、自分と原のことを知っている人は絶対に期待してくれていると思うので、その期待に応えたいなと、原はここまで頑張ってくれたので最後ぐらいは助けてあげたいなと、最後のシーズンなので思いますね。
――やはり7年間バッテリーを組んできて思うことはたくさんありますか。
そうですね。高校1年生のときからずっと組んできて、あいつの公式戦の初先発と自分の初先発も一緒だったし、大学での初先発も一緒でした。節目節目で何かあるのかなと感じていて、最後も原としっかり終えたいと思いますね。
――秋のシーズンの目標をお願いします。
口で1部に上がりたいと言うのは誰でも言えるものだと思うので、それを実現してこそ本当の目標。口で言うのではなくて、行動や結果で示さないと駄目だし、来年から社会人になるし、後輩に少しでもあの先輩がいて良かったなと思われるように。残り少ないですけど、私生活含めて手本になるような人間になりたいので、1部に上がって最後にいい置き土産を残して、あの先輩はいい先輩だなと思ってもらえると思うので、やはり1部に復帰したいというのが一番の目標です。
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秋開幕直前 4日連続独占インタビュー企画
明日、第3日目は副主将・林悠平のインタビューをお届けします。