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あと一歩で優勝をさらわれた悔しい春を糧に、ひと夏越えて選手の表情はより引き締まったものになった。勝負の秋、12連勝を掲げるチームの意気込みを4日間に渡りお届けする。
期待を一身に背負ってきた4年間。手術、不振を乗り越え、今春自己最高成績を挙げた。「よくここまできた」(高橋監督)。残すは1部復帰の「責任」を果たすのみ。押すに押されぬ東洋のエース・原樹理(営4・東洋大姫路)の大学生活ラストシーズンが始まる。(取材日・8月29日、聞き手・浜浦日向)
――この秋に向けて取り組んできたことは。
今まで速い系統のボールばかりだったけれど、カーブだったりチェンジアップだったりをもっと増やしてみようかと。元々投げられないわけではないけれど、1対0でカーブ投げて打たれたらたまったもんじゃないと思っていた。それでも、投げていかないと。やっぱり春と同じように、ではきついと思うから。この前のジャイアンツ戦でも投げていました。
――やはり、春と同じようにはいかないという思いはありますか。
もしかしたらいけるかもしれない。けれど、それは〝かも〟なので確率的にいったら低いと思う。春はやっぱり出来過ぎていた部分がある。春のようには絶対にいかないだろうという前提で臨むようにしています。
――それでは、秋はどんなピッチングを展開しますか。
もし自分が相手チームだったら、あのピッチャーに抑えられたってなったらどのカウントで何を投げてくるとか調べてくる。なので、もしそれをされたら自分はその一つ上をいくようなピッチングをしないといけないと思っている。点を取られてもなんとか粘って、(調子が)悪い日でもどう粘れるかがこの秋の課題になってくると思う。
――そのためのカギとなるものは。
コントロールは、一番大事にしています。監督は強いボールがいっても高めだと「抜けた」って言うし、ちょっとでも中に入ると「甘い」って厳しい。でもそれが自分の中での基準になってきた。今はそれくらいのコントロールでやっていかないと駄目だと思っています。昔から自分はけっこう完璧を求めるんですけど、監督はもっと厳しいので。そこが今のコントロールの良さにつながっているかなと思います。
――自分に求められる役割とは。
チームの精神的柱に。自分が崩れたら、チームが崩れる。最後まで崩れず乱れずにやらないと勝てない。春もオープン戦もやってきて、それはすごく思います。監督からもお前が終わったらチームが終わりだぞって言われるので。
――プレッシャーはないですか。
いや、めちゃくちゃありますよ。もうプレッシャーしかない。もっとポジティブにいきたいと思うんですけど、まあ自分の性格的に無理かなと。でもそれがいいところでもある。常に不安と向き合っているので、常にその日のために準備を怠らない。リーグ戦とかこの前の巨人戦とか、いい意味で不安を感じたら体が自然と練習の方向に向くので。昔からけっこう不安は感じる、でも試合になったら腹を括れる。(笹川)晃平(営3・浦和学院)にも言われました。「試合前は、『今日絶対打たれるわぁ』とかうるさい。でも試合になったらスイッチ入って逆にしゃべられへん」って。
――改めて、この秋の目標は。
やっぱり絶対優勝して1部に上がるほかないですね。(2部に)落とした学年でもあり、ここまで上がれなかった責任が自分たちにはある。1部にいた学年は自分たちが最後なので、それが4年間やってきた中でのせめてもの償いだと思う。
――大学生活最後のリーグ戦にかける思いは。
姫路のときから7年間背負ってきたこのTOYOのロゴマークも、後藤田(営4・東洋大姫路)とバッテリーを組むのもこれが最後。自分たちが活躍すればそれがお世話になった地元の指導者の方々へ、いい報告にもなると思う。高橋監督には、1年のときから自分は付きっきりでピッチングを見てもらっていた。自分が(1年のとき)一度心が折れかけたときも、「色んなこと犠牲にしてやってきて、今野球を捨てて何が残るんや」って立ち上がらせてくれた。なんか1年から4年までずっと監督と一緒にいたなって。だからそうした人たちへ、恩返しができるようなピッチングをしたい。
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秋開幕直前 4日連続独占インタビュー企画
連載は今日が最終日となります。
明日5日(土)13時より、東洋大グラウンドにて平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦が開幕します。
東洋大の試合予定は以下の通りです。
9月5日 国士大1回戦(ホーム) 開幕戦
6日 国士大2回戦(ビジター)
12日 東農大1回戦(ホーム)
13日 東農大2回戦(ビジター)
26日 青学大1回戦(ホーム)
27日 青学大2回戦(ビジター)
10月3日 立正大1回戦(ホーム)
4日 立正大2回戦(ビジター)
17日 拓大1回戦(ホーム)
18日 拓大2回戦(ビジター)
※開始時間は13時。(天候による変更あり)
※尚、上記の日程で試合が雨天中止または第3戦になった場合、予備週に順延。夏季休業期間中は月曜日に順延。月曜日に東京六大学試合予定のない場合は神宮球場にて行います。