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2015.09.07
バスケ

[バスケ]シュート決まらず2連敗 主力の奮起が求められる

第91回関東大学バスケットボールリーグ戦

9月6日(日)東洋大学総合スポーツセンター


東洋大56―71中大

   7|1Q|15

   8|2Q|9

   15|3Q|20

   26|4Q|27


スタートメンバー

2 山口健大(済3・桐光学園)

11 中村晃太郎(済3・幕張総合)

35 杉田涼(済1・市立船橋)

55 井上亮太(済4・昌平)

88 山本大貴(済3・市立船橋)


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ガードとしてチームの立て直しに奮闘した岩淵


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中村は本来の実力を発揮したいところだ


   連敗を避けたい東洋大は、中大戦に挑んだ。序盤は厳しいディフェンスから攻撃につなげる、東洋大らしいプレーが目立つ。しかし、何度もシュートを放つも、ゴールをゆらすことができない。「ここまでシュートが入らないと」。痛い連敗に、目(さっか)監督も肩を落とした。


 立ち上がりは初戦での反省を生かし、マンツーマンディフェンスでチャンスをつくると、山口(済3・桐光学園)が気迫のこもったレイアップシュートで先制点を挙げる。そのまま一進一退の攻防が繰り広げられた。しかし、東洋大はチャンスをつくる中で一向にシュートを沈めることができない。冷静さが光った岩淵(済2・新潟商)の連続得点にも流れを引き寄せることはできず、前半でわずか15点と悪い雰囲気が漂った。すると後半、それまで同じくシュート率の悪かった中大がリズムをつかみ始め、点差をつけられてしまう。巻き返しを図れず時間は過ぎ、悔しい2連敗を喫した。
 チーム全体として苦しい状況にある中で、目監督は中村(済3・幕張総合)、山本(済3・市立船橋)、山口の主力3人へ「こういうときにチームを鼓舞しなければならない」と奮起を求めた。特に「全然シュートが入らないしだめなところしかない」と反省点を口にした中村や山本は本来の精彩を欠いている。今年、彼らは3年生にしてチームを引っ張る立場となった。岩淵が「去年とは違う負担がかかっているのだと思う」と話すように、少なからずプレッシャーも感じているだろう。しかし、彼らの活躍なしにチームに勝利は訪れない。次戦までの一週間で立て直すことは容易ではないが、本来の実力を見せつけたいところだ。


 2戦目を終え、目監督は「何かを変えないといけない。このままでは終われない」と語った。これまで培ってきたプレースタイルを十分に発揮し切ることができず、選手たちも歯がゆい思いをしているだろう。それでも、一人一人の力がチームプレーとして爆発することができれば、勝利は遠くない。このままでは終われない。悔しさを乗り越え、日大戦に向けて士気を高めていく。


■コメント
・目(さっか)監督
ここまであまりにもシュートが入らないとベンチができなくなる。フリースローまで確率が悪いので、そこでつながっていればこっちの流れになっていたと思う。向こうもシュートが入っていなかったが前半を通して20点以下というのは大きな問題で、最後はがまんできなかった。(ディフェンスは)向こうが落としているだけで決していいディフェンスができているわけではない。ディフェンスをつくり直さなければと思う。(主力の3選手については)全然だめ。全くいいところがない。本当は3人がこういうときにチームを鼓舞しなければならないが、自分の調子が悪いのをチームに持ち込んでしまっているので厳しいなと。(不調の)原因はわからない。(試合後選手たちに伝えたことは)きめ細かさが足りないから、地道に努力しなければと。個々や、1対5でやってもバスケットは勝てない。5人でやらなければオフェンスもディフェンスも勝てないと伝えた。今週一週間でどれくらい立て直せるかわからないが、何かを変えないといけない。このままでは終われない。

・中村(済3・幕張総合)
昨日負けて反省点を今日改善できるかチームで話し合ったけれど改善できなくて、また今日も負けてしまった。中大は昨日の早大と似ていて、前からプレッシャーをかけてくるので、そこをミスしないで運べればうまくオフェンスが回ると思っていた。だけど、現実はあまくなかった。敗因はディフェンス面ではリバウンドが相手の方が多かったところ。あとはやっぱりオフェンス。今のところ攻めてもないし、シュートも全然入らないしだめなところしかない。個人的には自分がチームをまとめなくてはいけないけれど、オフェンスが悪いときも全然対処することができなくて、引っ張ることもできなかった。(山本は)調子が悪い。頑張っているとは思うけれどやっぱりシュートが入ってないところをこの先改善していかなくてはいけない。シュートは入るときと入らないときあるので、切り替えが大事だと思う。(山口は)結構攻めることが好きだと思うので、思いっ切りやってくれればいいと思う。でも、やっぱりやりすぎてしまうところもあるので、そこはガードである自分が抑えられればと思う。彼しか点が取れていないので、今は彼頼みになっている部分もある。(負けているときチームでは)落ち込まないで盛り上がって、ディフェンスからやっていかないとと話した。(次戦に向けて)そろそろ勝ち星がほしいところなので、この一週間でチームを立て直して1勝をとりたいと思う。

・岩淵(済2・新潟商)

昨日からチームがバラバラな状態でみんな個のプレーが多くて、悪い雰囲気のまま試合が進んでしまった。(チームの中心である山口・山本・中村の調子は)あまり良くない。去年は引っ張っていってくれる4年生がいたから個人個人いい意味で好き勝手にできたが、今年は3人が主で出ているので去年とは違う負担がかかっているのだと思う。(来週の試合に向けて)チームでやってきたセットオフェンスが全然今回できなかったのでその修正と、東洋のプレースタイルであるリバウンドからの速攻もできていなかったのでまた練習を重ねていかなければいけない。(12日の日大戦は)とりあえず1勝はしたいので絶対に勝ちたい。


TEXT=石田佳菜子 PHOTO=木谷加奈子、山下華歩