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9月のリーグ戦を3連勝で終え、勝ち点15で終盤戦へ向かう東洋大。その強さはどこから来るのだろうか。強さの理由に迫るため、大東文化大戦を目前に控えた練習を取材させていただきました!
美点を伝え合う様子
練習スタート前に組まれていた円陣
指導にあたる福永監督
チーム内で積極的に意見を交わしていた
その日は穏やかな秋晴れ。さわやかな風が吹いていた。大東文化大戦を目前に控えた週末に、東洋大戦士たちは笑顔を見せながら練習に励んでいた。
練習開始前には、「美点凝視」として、チームメイトやチーム全体の良い点を伝えあう。「大事な時ほど笑顔の確認」とし、円陣を必ず組む。試合後のインタビューでも語られている、コミュニケーションを大事にしている姿勢が随所に表れていた。
2チームに分かれて練習に取り組む中で印象的だったのは、やはりチーム内のコミュニケーションの多さだ。声を出しながら1つ1つ丁寧に取り組み、チーム内で頻繁に話し合っていた。「プレーするのは選手自身」と選手たちが語るように、監督やコーチの声を聞くだけではない。選手自身の意見や思いを伝え合っていた。ゲームを意識した実践練習の中では、学年や国籍を問わず、率直な意見を伝え合う姿が目立った。今シーズンの試合にも、2度スタメンで出場し、トライを決めるなど光る活躍を見せる浅尾も、最初のうちは意見をなかなか伝えられなかったという。しかし、寮生活などグラウンド外の交流を続ける中で、変化していったと笑顔で語った。キャプテン・タニエラからも、練習や試合の中で短い時間でも話すことを意識しているという話が。コミュニケーションを取ることで、チームプレーについても上手くいくことが多いという。
明日から控えた後半戦。今回の相手は昨年1点差で惜敗した大東文化大である。その後も流通経済大、東海大と上位チームとの戦いが続く。ここまでは全勝と好成績を収めているが、「結果的には勝てているけれど、気を引き締めたい」とタニエラは今の結果だけに慢心しない。さらなる高みを目指し、リーグ内を駆けてゆく東洋大戦士たちに目が離せない。
TEXT=木村彩香、PHOTO=木村彩香、北川未藍