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第41回全日本大学女子駅伝対校選手権大会
10月29日(日)
仙台市陸上競技場
総合13位 東洋大 2:10'05 (38.0km)
1区(6.6km)中才茉子 22'11(11位通過•区間11位)
2区(4.0km)萩原結 13'31(10位通過•区間12位)
3区(5.8km)俵やよい 19'46(14位通過•区間16位)
4区(4.8km)渋谷菜絵 16'49(13位通過•区間12位)
5区(9.2km)立迫望美 31'34(13位通過•区間16位)
6区(7.6km)江口春姫 26'14(13位•区間14位)
1区を走る中才
第2中継所 萩原
第2中継所 俵
第4中継所 渋谷(右)→立迫(左)
ゴール後チームメイトに支えられる江口
※掲載が遅れてしまい、申し訳ございません。
10月29日、宮城県仙台市で6区間38.0㌔を争う、第41回全日本大学女子駅伝が開催された。入賞を目標に挑んだ東洋大は13位で大会を終えたが、昨年の21位から大きく順位を上げ、年末に行われる富士山女子駅伝での入賞に向けて弾みをつけた。
1区を任されたのは今年の関カレで10000㍍3位入賞を果たした中才。中盤まで先頭集団でレースを進めるも、「チームに流れを作ることが私の役割だったが、後半の粘りが足りず役割を果たすことができなかった」と終盤に先頭から離され11位でタスキ渡す。2区は萩原。8位以内に向けて突っ込んで前を追った。順位を2つ上げる走りを披露したが、「思っている以上にペースが上がらず感覚と走りが一致しなかった。自分の力不足を感じた」と昨年富士山女子駅伝1区で10位に入った実績のある萩原は悔しそうな表情を浮かべた。3区俵は「どこまで全国の舞台で通用するか、プレッシャーだけじゃなく楽しみな部分もあった」と大学初となる駅伝を心待ちにしていた。しかし、「練習の成果を出し切ることはできたが、最後まで力を残すことができなかった」と4つ順位を落とし4区渋谷へ。渋谷はエースが集う5区にタスキを繋ぐ重要な4区4.8㌔で積極的な攻めの走りを見せ順位を1つ上げ、唯一の最上級生で、エース区間にエントリーされた立迫にタスキを繋いだ。「今までの大学駅伝で1番楽しかった」と語った立迫は「エース区間で他のチームのエースたちとの差がとても大きく感じた。結果としては悔しいけれど、ラスト全日本としては悔いは無い」と今持てる力を全て出しエース区間を走りきった。アンカーは初の杜の都を走る江口。前を走っていた拓大に追いつき、並走のまま競技場へ。しかし、ラストのホームストレートで惜しくも競り負け、13位でゴールした。
1区から10位台前半でタスキを繋ぎ、安定した駅伝を見せた東洋大女子駅伝部。「わくわくする駅伝にできた」「全員駅伝ができた」と選手たちは口々に語った。最高のチームで全力を出し切り、最大の目標である駅伝入賞へ。年末に行われる富士山女子駅伝に注目だ。
■コメント
・1区 中才茉子選手
(試合を振り返って)今回は1区を走らせていただいた。シード獲得のためにチームに流れを作ることが私の役割だったが、後半の粘りが足りず役割を果たすことができなかった。個人としてもチームとしても悔しい結果となってしまった。しかし、ここにくるまで思うように走れなかったり貧血に悩んだりした中、たくさんの方々の支えのおかげでスタートラインに立てたので、走れることのありがたみをすごく感じた試合となった。(良かった点、悪かった点)良かった点は、昨年とは違ってわくわくする駅伝にできたこと。チーム一丸となっていい雰囲気で臨めたことで、より一層チームのために頑張りたいという思いをみんながもって走り・応援・サポートができた。悪かった点は、まだまだ個人としての力が足りなかったこと。次の富士山までに目標に合った練習・生活を積み重ねて、一回りも二回りも強くなって臨みたい。(富士山女子駅伝に向けて)富士山ではこのチームで必ず8位入賞したいと強く思ったので、自分の走りでチームに貢献できるようにこれからの期間は練習をしっかり積んで、チームで強くなって富士山を迎えたい。(今後の目標は)上のレベルで戦える選手になる。まずは5000mで15分台を出す。
・2区 萩原結選手
(試合を振り返って)今回は2区を任せていただきました。最短区間ということもあり最初から突っ込んでとにかく前を追い、8位入賞に向けてチームの順位を上げることを目標に走りました。4月から8位入賞、シード権獲得を目指してみんなで本気で頑張ってきたからこそとても悔しい結果でした。個人としては昨年も2区を任せていただき、何もできなかった悔しさが忘れられず今年はそのリベンジのつもりでも臨んだ大会でした。昨年よりも本番に向けての準備や練習の量、質も高くなりしっかり準備して迎えた本番だったので自分の力不足を感じました。(良かった点、悪かった点)良かった点は、積極的に前を追えたことと、最後まで強気で走れたこと。反省点は、思っている以上にペースが上がらず感覚と走りが一致しなかったこと。最短区間にも関わらず、区間12位と大幅にタイムロスをしてしまい、チームを勢いづける走りができず自分の1秒がチームの1秒となってしまった。(富士山女子駅伝に向けて)本番で自分の最大限の力を発揮できるようにしっかり準備し、走りでチームに貢献することはもちろん、どんな区間を任されてもみんなが安心できる位置で必ず襷を繋ぎます!個人としては区間一桁で走り、全日本では達成できなかった8位入賞に走りで貢献します。(今後の目標は)速く、強い選手になることです。2023年は良いところなしで満足のいく結果も出せなかったので継続して練習を積める身体づくりをして、速く、どんなときでも強い選手になります。トラックでは学生界ではなく日本レベルで戦えるようになりたいので、日本選手権の決勝に進出することを目標とし、駅伝では区間3位以内で安定して走れる選手になり、トラックから駅伝まで走れるAlmightyな選手目指して頑張ります。
・3区 俵やよい選手
(試合を振り返って)自分の実力の無さを痛感しました。調子が着実上がってきて少しずつ自信もついてきて、大学に入って一番成長した1ヶ月だったので、どこまで全国の舞台で通用するか、プレッシャーだけじゃなく楽しみな部分もありましたが、全く戦えず、まだまだ力が足りないと思いました。だが、私がやってきた今までの練習の成果はここできちんと出し切ることができたと思うので、次につながるレースだったと思います。(良かった点、悪かった点)最後まで力は残せなかったけれど、攻めたレースができたことは確かなので、次への収穫という意味ではすごく意味のあるレースになりました。(富士山女子駅伝に向けて)まだまだ自分の走りを信用しきれてない部分が大きいので、まずは5000㍍のタイムを出して自分に自信をもって、出走するのを目標にするのではなくてそこできちんと戦ってチームに貢献していくという意識を強く持って駅伝まで取り組んでいきたいです。(今後の目標は)春先から、来シーズンはトラックでもタイムを出して、まずは関カレで戦える勝負強さを身につけたいです。まだまだ伸びしろだらけだと思っているので、ピーキング力をもっと高めて、試合で外さず安定した力で走れる選手になりたいです。
・4区 渋谷菜絵選手
(試合を振り返って)全員駅伝ができたと思います。チーム東洋として全国で戦う力があるということを感じました。個人の走りに関しては、力を発揮しきれなかった部分がありましたが、今回の経験をこれからに活かしていきたいと思います。(良かった点、悪かった点) 良かった点は、”前へ、前へ、粘り強く“積極的な攻めの姿勢で挑めたので、収穫のある次に繋がる駅伝になった点。去年のリベンジという点で、納得いく走りが出きなかったので、その点が悪かった。結果だけでなく、この大会に向かうにあたっての過程が大事だと思うので、そこをもっと仕上げたかった。(富士山女子駅伝に向けて)練習を頑張りたい。(今後の目標は)東洋のエースになる。区間賞。
・5区 立迫望美選手
(試合を振り返って)今回が最後の全日本だったので、悔いなく走ることが目標でした。チーム目標のシード権には届きませんでしたが、今までの大学駅伝で1番楽しかったです。チーム全員がひとつになり目標へ向けて頑張ることが出来て駅伝らしい駅伝をすることが出来ました。個人としてはエース区間で他のチームのエースたちとの差がとても大きく感じました。自分の今の力は出し切りましたが、もう少し戦える力をつけておきたかったなと思います。結果としては悔しいけど、ラスト全日本としては悔いは無いです。(良かった点、悪かった点)良かった点は、チームがひとつになって駅伝を迎え、チーム一丸となってレースを作れたことです。先輩がいた今までの駅伝とは違って、4年生として自分は何ができるか凄く考えていましたが、想像していたよりも凄く雰囲気のよい最高のチームでした。その分今までよりもタスキが凄く重たく感じましたが、そのタスキをかけて走れたことは自分にとってもとてもいい経験となりました。個人としては夏合宿以降体調の管理が上手くいかず、練習を思ったように詰めないまま、調整に入り、調整からは上手くいったけど体調などの管理がしっかり出来てればもっと良いパフォーマンスができたと思うのでそこが悪かった点です。また、もう少し4年生としてチームによい影響を与えられるような存在になりたいと思いました。(富士山女子駅伝に向けて)このチームで必ず入賞します。個人としては5区の最長区間を出走し、チームの入賞に貢献します!(今後の目標は)個人としてまずは5000㍍の自己ベストを更新して15分台に入りたいです。そして、この冬は昨年悔しかったハーフにもまた挑戦出来るように力をつけていきたいと思っています。チームとしては東洋大学で走れる期間も4年生は僅かになっているので、4年生全員が悔いを残さないように全力で出し切ることです。そして今の最高のチームで富士山で入賞して最高の形で大学レースを終えたいです。
・6区 江口春姫選手
(試合を振り返って)とても楽しかったけれど、とても悔しい。(良かった点、悪かった点)守りに入らず、攻めることが出来たのは良かったと思うが、最後粘ることが出来なかったのは自分の力不足を痛感した。(富士山女子駅伝に向けて)絶対にもっと強くなって、チームに貢献する走りをする!(今後の目標は)駅伝でチームに欠かせない存在になる。
TEXT=坂庭遥人/PHOTO=坂庭遥人、高橋生沙矢