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平成27年度東都大学準硬式野球秋季２部リーグ戦・駒大１回戦
９月14日（月） 朝霞中央公園野球場
東洋大５―１駒大
勝ち越し弾を放った富澤
両親、祖母の前での活躍に喜びをあらわにした
初回に先制を許すも、四回に引地（法３・都立井草）の適時打で同点とする。続く五回には富澤（営３・利根商）の本塁打が飛び出し試合をひっくり返した。投げては４人の投手陣が好投を見せ、５対１で勝利。今季初白星を飾った。
同点に追いついた直後の四回裏。この回からマウンドに上がった曽根（済３・東亜学園）がきっちり三者凡退に抑える。すると続く五回に３番・富澤が内角の直球を完璧に捉えると、右翼スタンドへ勝ち越しの本塁打を放った。その後も曽根は変化球を交えたテンポのいい投球を見せ４回を無失点。籾山（営２・利根商）、中島（済２・都立清瀬）も好リリーフで相手に反撃の余地を与えなかった。
最高の親孝行だった。地元・群馬から観戦に訪れた両親、そして祖母へ贈る本塁打。ホームベースを踏みしめ、仲間とハイタッチをかわしたあと、観客席の父へＶサインをつくって見せた。幼い頃から野球に対して厳しかった父。しかしその厳しさは期待の表れでもあった。「最近は大きいのを狙いすぎていた」と春季リーグで思うような結果が出せなかった息子と共に、過去の映像を見直した。「今日はしっかりと逆方向を意識して打った結果が本塁打になった」と富澤。野球の話をすることも減ってしまったという父へ、言葉以上のプレゼント。息子の活躍に自然と顔はほころんだ。
雨で試合は延期が続き、練習も思うようにできない日々が続いたが、選手たちはリーグ戦への気持ちを切らすことはなかった。チームの課題であった失策、そして投手陣の課題であった四死球も大幅に減り、初戦を落としたチームにとってむしろ気持ちを切り替えるいい時間となっていたのかもしれない。次戦は明日の駒大２回戦。今日のこの流れのままに勝利と勝ち点を奪いに行く。
■コメント
・富澤（営３・利根商）
駒澤は左しかいないってわかっていたので、左ピッチャーが練習で投げたりしてくれていい対策ができていた。野球に厳しい父なので、両親の前でいいところを見せることができて良かった。（初戦を落としてからのチームは）ちょっと悪くはなったが、間が空いて、もう一回自分たちの役割を確認することができた。しっかり練習に取り組んでいた成果がつながったと思う。（次戦に向けて）今日すごくいい雰囲気で１勝目を挙げることができて、明日もこのままの雰囲気でいこうという話をした。先に勝ち点を取って、楽なリーグ戦展開をしたいと思う。
・曽根（済３・東亜学園）
カウントは悪かったが、四死球が少なかった。走者を出したときもあったが、要所要所を抑えて無失点で切り抜けたのが良かった。昨日２番手で行くよと言われていて、松下の調子があまり良くないので早めにあるかもとも言われていた。準備はできていた。（今季のピッチングについて）変化球を投げる割合が多くなってカウントも取れるし、それで勝負することも増えて、真っすぐが生きている。カーブでカウントが取れるようになって、緩急があれば打者も考えることがあるので、なるべく捕手も裏を突いてくれてテンポよく投げることができている。（今後に向けて）今日のように流れのいい勝ち方で最終的に優勝できれば。
TEXT=中田有香 PHOTO=當麻彰紘
