Article

記事


2024.04.21
硬式野球

[硬式野球] 島田の力投、池田の1発で拓大に先勝!勢いのままチームは2戦目へ。

東都大学野球 春季2部リーグ戦・拓殖大 第1回戦

4月20日(土)駒澤公園 硬式野球場


○東洋大2ー1拓殖大


東洋大
拓殖大


本塁打:池田(三回)


島田ー政所


・打者成績

打順守備名前
(左)花田(総3=大阪桐蔭) 
(中)大城戸(総1=九州学院) 
(遊)宮下(総3=北海) 
(三)池田(営3=三重) 
(一)高中(総1=聖光学院) 
(指)斎藤(営4=九州国際大付) 

 打山田(総2=木更津総合) 
(捕)政所(営3=天理) 
(右)山内(総1=東海大相模) 
(二)吉田(営3=龍谷大平安) 


30


・投手成績

勝敗名前球数四死球三振
島田(総3=木更津総合)104


104球の力投を見せ初の完封勝利を飾った島田


2戦連発の本塁打を放った池田


池田の本塁打に盛り上がる東洋大ベンチ


打撃では猛打賞、守備では好プレーでチームを救った高中


 開幕カードを落とした東洋大は、第2週で拓大と対戦。先発した島田(総3=木更津総合)が9回を4安打1失点に抑えるピッチングを見せると、打線は三回に4番池田の2点本塁打で先制し、その後はルーキー高中らの好守で逃げ切った。

 

 島田は拓大打線に対し、序盤から140km台のストレートを中心に投げ込んだ。一回、二回と球数少なく三者凡退の立ち上がりを見せると、打線が三回その投球に応える。

 

 三回、先頭の花田(総3=大阪桐蔭)が投ゴロに倒れ、次の大城戸(総1=九州学院)も初球で遊飛に打ち取られる。あっという間に2死になるも、次の宮下(総3=北海)が失策で出塁すると、続く打席には前カード第3戦で本塁打を放った4番の池田(営3=三重)。

 

 初球をフルスイングでとらえると、打った瞬間に会場からは歓声が上がり、大きな放物線を描いたボールは柵を越えた。この2戦連発となる本塁打で東洋大は2点を先制する。

 

 その裏、2死から相手に初安打を許すも、次の打者を二ゴロに打ち取る。するとその後は四回、五回と両チーム三者凡退に倒れ、試合は2-0のまま後半戦へ。

 

 六回、1死から打席にはこの日2安打のルーキー高中。カウント1-1からの3球目を振り抜くと、中前への安打でまたしても出塁を果たす。しかし、その直後に思い切った盗塁を試みるも相手に刺されてしまう。後続の斎藤(営4=九州国際大府付)も三振に倒れ、追加点とはならず。

 

 それでも六回、七回と高中(総1=聖光学院)の鋭い当たりを体で止めるファインプレーや、この試合からスタメンに復帰したショート宮下の軽快なプレーなどで相手に流れを渡さず。勝負は最終回へ。

 

 マウンドには九回も代わらず島田が上がった。先頭打者に初球を右中間へ運ばれると、外野の頭を越える二塁打を許した。続く打者に四球を与えると、無死一、二塁のピンチを背負う。

 

 球場は拓大側の声援が高まり、ボールカウントが刻まれるたびに盛り上がりを見せ、嫌な空気が流れた。

 

 それでも落ち着いた表情で投げ続けた島田は3番、4番を中飛に打ち取る。その間タッチアップで1点を失うも、最後はセンターの大城戸が滑り込んで捕球し試合終了。拓大相手に2-1で勝利を飾った。

 

 試合終盤に追加点が奪えず苦しい場面もあったが、好守で流れを渡さず、全員で粘って先勝した東洋大。2部リーグ優勝、入替戦勝利の先にある1部昇格に向け、負けられない戦いは続く。


■コメント

・井上監督

1カード目の立正大さんを落として、もう一回弱いってことを認識しないといけないと思って。弱いチームは弱いなりの野球をするよと。奇襲ですよね、向こうは岩崎が来ると思っているので。岩崎や島田のどちらかなので、そこまで奇襲にはならないとも思うんですけど。

ーー島田投手を九回まで使ったのは

あの展開では代えられないですよ。あれだけ島田が投げてくれたから。信じて2点まではあげようと思いました。だって島田がここまで頑張ってくれたので、その権利はあるでしょと。逆に代えたらうたれちゃうこともあるので。

ーー1年の高中選手は5番起用で3安打

彼はボールに対して積極性というか、全部打ちにいきますよね。打ちにいく中でボールだったらやめるというか。攻撃的な感じの子が僕は好きなんですよ。一昨日のバッティングでもう今日は打つなと感じていたので、1年生ですけど中心選手です。

明日以降はもっと2年生以上の上級生も打ってほしいです。


・島田投手(総3=木更津総合)

先発での勝ち星は初めてです。完投も初めてです。

ーー今日の投球で良かったところは

ゲーム前は一回からバテる勢いで飛ばしていこうと思って全力でいって、その結果リズム良く抑えられたので、その勢いで最後まで行こうって思いました。

ーー球速は徐々に上がっていったが

温まってきたので上がったんだと思います。

ーー先週勝ち点を落とし、今日はどんな気持ちでマウンドに上がったか

この春で1部に上がりたいので、ここからは絶対負けられない試合なので、この先は全勝する勢いで取り組みました。チームみんなそう思っていると思います。

ーー昨秋、2部に落ちてしまった

悔しいです。1部で投げたかったって思いが強かったので。ここからはもう一回入替戦で勝って、1部に上がるしかないので。

今まではリリーフとか抑えだったんですけど、今年から先発の立場でやらせてもらっているので、その先発する上でどういう投球をしていかないといけないのかを、コーチの乾さんとか、井上監督含めキャッチャーも一緒に考えて取り組みました。

ーーこの春は自分の中で先発でいくという思いが?

自分はそう考えてて、そのためにはリーグ戦前の春のオープン戦で結果を残すしかなかったので先発の位置を全力でとりに行きました。元々、先発をやりたかったので。

また、フォームを変えたことで長いイニングが投げられるようになってきました。


TEXT=青柳そよか/PHOTO=青柳そよか・一ノ瀬志織