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2024.04.22
硬式野球

[硬式野球] 岩崎、佐伯が好投もチャンスであと一本が出ず。完封負けで勝負の行方は持ち越し

東都大学野球 春季2部リーグ戦・拓殖大 第2回戦

4月21日(日)駒澤公園 硬式野球場


●東洋大0ー1拓殖大


拓殖大
東洋大


二塁打:政所(七回)

岩崎、佐伯ー政所


・打者成績

打順守備名前
(左)里(総4=浦和学院)
(中)大城戸(総1=九州学院) 
(遊)宮下(総3=北海)
(三)池田(営3=三重)
(一)高中(総1=聖光学院) 
(指)早川(営2=東邦)

嶋村(法4=栄北)
(捕)政所(営3=天理) 
(右)山内(総1=東海大相模) 
(二)馬場(総2=九州学院) 


30


・投手成績

勝敗名前球数四死球三振
岩崎(総4=履正社) 113

佐伯(総4=高岡一)25


113球を投げ拓大打線を散発4安打を抑えた岩崎


二塁打を放った政所


終盤二回で無安打ピッチングを見せた佐伯


 前日の拓大戦・第1回戦に勝利し、このまま連勝で勝ち点を獲得したい東洋大は4年の岩崎(総4=履正社)が先発。三回に1失点するも、140km中盤のストレートとキレのある変化球で7回を被安打4に抑える投球を見せた。しかし、打線がチャンスの場面であと一本を出せず、チームは0-1の完封負けを喫(きっ)した。


 初回、岩崎は148kmのストレートで入ると、時折声を出しながら腕を振った。2死から一、二塁間の打球に二塁手・馬場が追いつくも、送球が間に合わずセーフの判定になる。ここは続く4番宮浦(拓大)に四球を与えるも、次の打者を三ゴロに打ち取り、立ち上がりを0で抑えた。


 その裏、先頭の里(総4=浦和学院)が左前打で出塁するも次の大城戸(総1=九州学院)がバントで送れず、盗塁を刺され三人で攻撃が終わる。二回は互いに走者を出すも得点できず。


 試合が動いたのは三回。拓大の先頭がセーフティーバントを一塁線へ転がすと、岩崎が追いついて拾いそのままグラブトス。しかし、一塁手の高中(総1=聖光学院)も飛び出しており、空いた一塁へ相手の出塁を許してしまう。


 続く打者にライトへ打球を運ばれると、ワンバウンドしてフェンスを越える二塁打に。無死一、二塁のピンチを背負った岩崎は、犠牲フライで1点を奪われ先制を許す。

 

 しかし、その裏東洋大にも得点のチャンスが。先頭の山内(総1=東海大相模)が左中間への安打で塁に出ると、バントで送ったのち四球、二ゴロで2死二、三塁となる。


 続く宮下(総3=北海)が四球を選び、満塁のチャンスで前日に本塁打を放った4番の池田(営4=三重)へと打席が回る。初球を空振りし、フルカウントで迎えた6球目。際どいボールを見送ったがここはストライクの判定で、見逃し三振。絶好のチャンスを生かしきれず。


 四回裏の攻撃、先頭の高中が二遊間を抜ける当たりで出塁するも、早川(営2=東邦)がカウント1-2と追い込まれ、エンドランを仕掛けるも空振り三振。走っていた高中も二塁で刺され、得点圏へと進めることができない。


 その後は五回、六回と岩崎がストレートと変化球をコントロールよく投げて抑えるも打線が続かず。七回、1死から捕手の政所(営3=天理)が左中間へ打球を運び、二塁打でチャンスメイク。ゴロで送り2死三塁とすると、打席には2年の馬場(総2=九州学院)。しかし、ここはフルカウントまで粘るも遊ゴロに倒れた。


 八回のマウンドには岩崎に代わって佐伯(総4=高岡一)が上がった。拓大応援席から大合唱が響き渡る中、先頭打者を見逃し三振に抑えると力強いストレートで押して、テンポ良く三人で攻撃を終わらせる。


 迎えたその裏、先頭の里がバットを折りながら右前打で出塁。犠打、ゴロ、死球を挟んで、2死一、三塁のチャンスに、打撃好調の高中へ打席が回る。高中は2球目をうまく捉えたように見えたが、打球はショート正面へ飛び、またしても得点できず。


 最終九回、佐伯が1死から四球で走者を出すも0で抑える。東洋大サイドの客席からはサヨナラを信じる声援が届けられる。


 先頭は途中から指名打者に入った主将の嶋村(法4=栄北)。甘いボールを振りに行くも高く打ち上げ、二飛で1死。続く政所も左飛で2死となると、山内が8球まで粘る大きな当たりも右飛に打ち取られ、完封負けに終わった。


 拓大戦2連勝とはいかなかったものの、投手を中心に流れを渡さない堅実な守備を見せている東洋大。来月1、2日の東農大戦では打線のつながりを期待したい。


TEXT=青柳そよか/PHOTO=鈴木真央 ・一ノ瀬志織