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4月14日に行われた東日本大学セブンズラグビーフットボール大会。新体制の初陣となるこの日に5人のフレッシュマンが東洋大ジャージーに袖を通した。本記事では、1回戦で攻守ともに存在感を放った中山二千翔(総1=日本航空石川)と2トライを決めたハビリ・テビタ(総1=東海大甲府)の2人にクローズアップする。
大学デビュー戦で飛び込みトライをする中山
中山二千翔
高校日本代表に選出され、入学前から期待のルーキーとして注目されていた中山二千翔が堂々デビューだ。
1回戦・明大戦の後半7分、50m5.7秒のスピードを武器に相手を抜き去りトライ。ディフェンス面では、明大の追加点を阻む力強いタックルを見せ、攻守ともに存在感を放った。
これからはじまる交流戦に向けて、「まずは試合に出て、そのうえで結果を残す選手になりたい」と飛躍を誓った中山。高校トップレベルの選手たちと肩を並べ、フィジカルとメンタルを鍛え抜いた新戦力が、東洋大を頂点へといざなう。
巧みなランで観客を魅了したテビタ
万能ルーキーが頭角を現した。大学デビュー戦で14番を背負い、2トライを決めて存在感を放ったハビリ・テビタ。俊敏なステップと相手の動きを見極める能力で1年生とは思えない素晴らしいプレーを披露した。ポジションはユーティリティBKで適応力にも長けている。
入学当初は、試合中のコミュニケーションについて「なにをすればいいかわからなかった」と不安があったが、「練習中にコミュニケーションをとっていく中でできるようになった」という。
まだチームに加入して1ヶ月。どこまで成長し、どのような戦い繰り広げてくれるのか、ぜひとも彼のさらなる成長と活躍を見守っていただきたい。
他にも生田旭(総1=國學院栃木)、五十嵐舜悟(総1=川越東)、梅木颯斗(総1=黒沢尻工業)が入学から2週間で大学デビュー戦を果たした。ゲーム主将を務めたボンドも「思いっきりやってくれた」とルーキー達を絶賛。この春全勝を目指す東洋大に、フレッシュマンたちが勢いを与える。
的確なパスで得点に貢献した生田
仲間のトライに喜ぶ五十嵐
敵陣へと突き進む梅木
《選手コメント》
◇中山二千翔
(全体の振り返り)
1試合目の明大戦でけがをしてしまって、残りの試合に出られなかったので悔しい気持ちです。
(どういう気持ちで挑んだか)
いつも通り練習と変わらず、デビュー戦だからと特に意識はせずに自分のやりたいこと、できることをやろうと臨みました。
(自分の得意としているところは)
スピードに自信があるので、試合でも出していきたいと思ったんですけど、あまりうまくいかなかったです。
(高校日本代表を経験して得られたことは)
代表の人たちはできて当たり前というのがスタンダードであるので、そのスタンダードのレベルを上げていかないと。というのと、ラグビーIQだったり、自分では学んでいるつもりでいたんですけどまだまだできていなかったというのが代表を経験して感じました。
(交流戦にむけて)
まずはしっかり試合に出ることが大事だと思うので、試合に出てそのうえで結果を残せる選手になりたいと思います。
◇ハビリ・テビタ
(全体の振り返り)
去年は2試合だけで終わったと先輩から聞いていて、今年は決勝までいけるように心がけて試合に臨めました。
(個人的に目標としていたことは)
とにかくチームの勝利に貢献できることがあれば、なんでもできるようにすることです。
(デビュー戦で2トライを決めたが)
高校では、そうでもなかったです。今日はキックオフでタッチをしてそのまま決めたのもあったんですけど、キックを蹴ってくれた人のおかげでトライできました。
(チームで取り組んできたことは)
とにかくワンチーム、ワンファミリー。家族のようなチーム作りをしました。
(試合中のコミュニケーションは)
東洋大に入ったばかりの最初のころは何をすればいいかわからなかったんですけど、練習中のコミュニケーションをとっていく中で試合の中でもコミュニケーションをとることができるようになってきました。
(収穫は)
もっとワンファミリーになることができたかなと思います。
(課題になったことは)
いいところが多かったので難しいんですけど、しいて言うなら体力、フィジカルです。
(明大と試合をして感じた差は)
スキルの差ですね。
(交流戦にむけて)
最初から100%を出して、スタメンじゃなくてもチームの勝利を目指します。
TEXT/PHOTO=北川未藍