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2024.09.03
ラグビー

[ラグビー]「一戦必勝」で頂点を目指す!!対抗戦A・リーグ戦1部開幕前共同会見

 大学ラグビーの秋シーズン開幕前共同会見が2日、都内で行われた。対抗戦Aグループとリーグ戦1部の計16チームが出席し、東洋大からは福永昇三監督と笠巻晴太(済4=北越)主将が登壇。7日に開幕するリーグ戦に向けて、意気込みを語った。(聞き手=北川未藍)


共同会見に出席した福永監督(左)と笠巻



 「来シーズンは本当に優勝させていただきたいと。そういう準備をしていきたいと思います」。


 1部昇格から2年目となった昨年のリーグ戦最終節。日大に対し8点差で黒星を喫した直後のインタビューで、監督は言葉を詰まらせながら口にした。



昨年度のリーグ戦最終節後、インタビューを受ける福永監督(右)


 昨年度は最終戦まで大学選手権出場の残り1枠を争うも、あと一歩のところで届かなかった東洋大。悔し涙を流したチームは今、それを糧に変えて着実に成長を遂げている。


 先月には菅平合宿で法大、専修大と練習試合を行い、共に20点以上差をつけて快勝。「(内容は)良くはなかった」と監督は言うものの、「チャージを開始30秒で取られて。それでも全く誰1人焦りを感じず、言葉にも態度にも(焦りが)みられなかったのはある意味成長かな」とメンタル面での変化をうかがわせた。

 

 


 成長がみえたのはメンタル面だけではなかった。今春行われた交流戦。慶応大との1戦で課題に挙がった「我慢比べ」だ。


 「我慢し続けるっていうのは、昨年よりも強いのかなと思っていて、専修大と(練習試合を)したときに、上手くいかない時間もあったんですけど、自分たちの強いところとか、相手の嫌なところとか。自分たちもきついけど、相手の方がもっときついと思ってやり続けた結果このような(20点差で勝利した)結果になったので」。


 課題を克服し、実力的にも精神的にも成長を遂げている東洋大。今秋はどのような試合を繰り広げてくれるのだろうか。



 


 「笠巻キャプテン中心にスクラム、ラインアウト、モール。そこで圧倒できるように準備できています」(監督)。


 一戦一戦の重みを知った昨年。全てが一発勝負で大一番となる秋シーズンでは「一戦必勝」を掲げ、どのチームに対しても自分たちのプレーを貫き、勝利へと突き進むつもりだ。


 目標へ向かうための準備はできている。あとは「自分たちのできることを出し切る」だけだ。悔しさのあまり涙を流した昨シーズン。今年は嬉し涙で終われるか。鉄紺をまとった戦士たちがこの秋、熱く火花を散らす。


 





◇福永監督・笠巻主将コメント全文


ーーチームとしての仕上がりは

(監督)まだまだというのと、シーズンを通して例年、成長していくチームなので、今回もシーズンを通して成長していけたらと感じています。ただ、開幕に向けて必要最低限のことは十分できてる状態にあります。

(笠巻)春よりかは、団結力は強くなってきたのかなと思いますけど、まだまだいけると思うので、シーズン通して成長していけたらと思っています。



ーー昨年度に比べて

(監督)チームの理念である「凡事徹底」というところで、一つひとつのプレーが丁寧になっていると思います。練習の取り組む姿勢、試合の中でも。細部の部分をしっかりできていると感じています。

(笠巻)我慢し続けるっていうのは、昨年よりも強いのかなと思っていて、専修大と(練習試合)したときに、上手くいかない時間もあったんですけど、自分たちの強いところとか、相手の嫌なところとか。自分たちもきついけど、相手の方がもっと強いと思ってやり続けようと話し合った結果このような結果になったので、力は昨年よりあるのかなと思います。



ーー夏合宿ではダブルスコアに近かったが

(監督) (内容は)良くはなかったですね。チャージを開始30秒で取られて。それでも全く誰1人焦りを感じず、言葉も態度も(焦りが)みられなかったのはある意味成長かなと。しっかり戦えている印象がありました。

(笠巻)得点だけだとそう(仕上がっているように)見えるんですけど、まだまだ自分たちがトライを重ねることはできた内容ですし、ディフェンス面でも守り切れたのかなと思うので、秋では、シーズンを通して修正していけたらなと思います。



ーー初戦、勝利のカギは

セットプレー。笠巻キャプテン中心にスクラム、ラインアウト、モール。そこで圧倒できるように準備できていますし、そこは自信を持ってほしいと思っています。

(笠巻)自分もセットプレーがひとつのカギになってくると思っていて、自分たちがどれだけいつも通りに、練習通りに出せるかっていうのがカギになってくると思いますし、我慢比べのところでどれだけ楽しめるかが大事だと思っています。



ーー大東大に警戒しているプレースタイルは

留学生中心に、個々に能力の高い選手が多いので、マークしながら自分たちがやりたいことをやることが大事かなと思います。

(笠巻)自分たちのしたいプレーをいつも通り淡々とやり続けることが大事だと思います。


ーー2チームが警戒しているチームに東洋大を挙げましたが

(監督)光栄なことです。一戦必勝で戦っていけたらなと思います。



ーー2試合目から選手権出場校との対戦が続くが

毎年開幕戦は、特別な思いがありまして。リーグ戦に関して言ったら大東大さん、法政大さん、日本一を経験しているチームもありますから、真っ向勝負でいきたいなという気持ちがありますね。

(笠巻)相手がどうとかって考える前に、自分たちがどれだけできるか。自分たちにフォーカスして、やるべきことをやり続けられるかに焦点をあてがんばりたいと思います。



ーー改めて意気込みを

(監督)必要な経験をたくさんさせていただいて、4年生を中心にチームを引っ張ってくれていて。「一戦必勝」で進んでいきつつ、目標達成に向けて精進していきたいと思います。

(笠巻)自分たちができることを出すだけだと思うので、恩返しの気持ちを持って一戦一戦がんばりたいと思います。





TEXT/PHOTO=北川未藍