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平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦・青学大2回戦
9月27日(日)青学大グラウンド
東洋大2-1青学大
渾身のフォークで吉田(手前)を空振り三振に切って取った原。
東都2部屈指の好対決に、観衆も固唾を飲んで見守った。
4回1/3を投げ被安打1無失点。最後は4番を併殺打に仕留め4勝目をマークした。
リベンジの舞台は、最高の場面で用意されていた。救援登板した原(営4=東洋大姫路)は1点ビハインドの六回、1死から連続四球に盗塁、失策も絡み二、三塁のピンチを招く。「あいつを意識しすぎました」。絶対に失点は許されない状況で、前日決勝本塁打を浴びた今秋ドラフト候補・吉田を打席に迎えた。
「打ち損じでもヒットにする力があるので、三振か四球しかないと思って投げた」。
全日本の4番も務めた吉田が「厳しい変化球ばかりで打てなかったですね」と舌を巻くほど、気迫のこもったピッチング。決め球に選択したのはフォークだった。前日もフォークで2打席二ゴロに仕留めているが、「昨日は打ち取ることが目的だったわけで、今日は空振りをねらいにいった」というウィニングショット。吉田のバットは、見事に空を切った。捕手・後藤田(営4=東洋大姫路)は自信を持って証言する。「高校からずっと受けてきましたが、今までで一番でしたね」。エースとして、前日の悔しさは相当なものだったのだろう。口では多くを語らなくとも、ボールが全てを物語っていた。その裏、打線が2点を奪い逆転勝ち。エースの意地が、チームに勢いを呼び込んだ。
注目のドラフト候補対決はこれで1勝1敗。「いつになってもやっぱりあいつは怖いですよ。ただ、いい感覚で勝負ができているので、苦手意識はないです」。勝負はいざ、3回戦へ。
■コメント
・原(営4=東洋大姫路)
今日は先発だと思っていたが、点差が2点以上開いたらすぐいくぞと言われていた。初回からでも可能性はあったので、準備はベストな状態で臨むことができた。あいつ(吉田)を意識し過ぎて、ここで切って先頭で迎えるのは嫌だなとか考えていたら、四球を連発してしまった。打ち損じでもあいつはヒットにできるので、三振か四球しかないと思って投げた。三振をねらいにいってしっかり取ることができたので良かった。いつになってもやっぱりあいつは怖い。ただ、いい感覚で勝負ができているので、苦手意識はないです。明日はトータルで、勝ち点を取れればそれでいい。
TEXT=浜浦日向 PHOTO=浜浦日向、伊藤拓巳