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第93回日本学生陸上競技対校選手権大会
9月19日(木)~9月22日(日)
神奈川・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
1日目
女子1500m予選
3組/3着+6
1組
4着 萩原 結 4'26"08 q 決勝進出
2組
9着 渋谷 菜絵 4'36"07
2日目
女子1500m決勝
13位 萩原 結 4'30"47
9月19日(木)~9月22日(日)にかけて第93回日本学生陸上競技対校選手権大会(以下、日本インカレ)が神奈川・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた。長距離部門の選手にとっては、夏合宿やこの後に控える駅伝との兼ね合いで難しい位置づけとなるなか、女子長距離部門から女子1500mに2名が出場。主将をつとめる萩原結が決勝進出を果たした。
1日目、女子1500m予選1組に東洋大から萩原結(食4=城西大城西 )が出場。4年生の萩原は今大会が大学最後の1500mのレースであり、「絶対に決勝に残って出し切ろう」と、強い思いを持ってスタートラインに立った。「インレーンからのスタートだったので、最初から積極的に行こうと決めていた」と、スタートすると300m通過までは先頭に立ち、その後も2、3番手で積極的にレースを進める。ラスト1周を3番手で迎えると、最後はスパート勝負に。激しい競り合いの中、ゴール直前で1つ順位を上げる粘り強い走りを見せ、組4着。懸ける思いが結果につながり、見事タイムでの決勝進出を決めた。
積極的なレース運びを見せた萩原(右から2番目)
翌日に行われた決勝は、スローペースの展開となった。残り600mから徐々にペースが上がり、スピード力のぶつかり合いに。萩原は、「ペースが上がったときについていけなかったりして、そこはまだ練習が足りないなって思いました。」と自己評価するものの、懸命に食らいつき、13位でのゴールとなった。
決勝でも堂々とした走りを見せた
レース後、萩原は「インカレにはいろいろな思いがあって…」とこれまでを振り返った。けがで出場できなかった2年目、練習が積めず、不完全燃焼で終わった3年目。「力不足」と、このレースに納得はしていないが、最終学年にしてようやく万全の状態で挑むことができた。これから、主将として最後の駅伝シーズンをむかえる萩原。「走りでもチームを引っ張りたい」と覚悟をみせ、最後のインカレを終えて会場を後にした。
最後のインカレを走り抜いた萩原
予選2組には渋谷菜絵(食3=駒大)が出場。3月のけがからの復帰戦となった。スタートすると、集団中ほどの外側に位置取り、「前半はいい位置で(レースを)進められた」と手ごたえを語る。レース後半もラスト1周までしっかり集団につき、スパートで2つ順位を上げる走りをみせたものの、「後半は動かなくて、そこは完全に練習不足だなって思います」と悔しさをあらわに。組9着でのフィニッシュとなった。ここからの駅伝シーズンに向けては「チームの主力になりたい。目標は高く、区間賞を狙いたいです」と意気込む渋谷。長かったけがからの復帰を果たした、彼女の今後の活躍に期待が高まる。
最後まで粘り強い走りで復帰戦を駆けた渋谷(左)
◼︎萩原結
――予選を振り返って
とにかく勝ちたい気持ちが強くて、意地でも決勝に残るって思って走りました。
――終始集団の前方でレースを進めていましたが、戦略は
インレーンだったので、最初からいい位置取りで走ろうと思っていました。
――決勝進出を果たして
日本インカレには色々な思いがあって。2年目はけがで出られなくて、昨年は出られたんですけど、練習が積めていなくて不甲斐ない走りになってしまいました。今年はいい練習が積めていたので、大学でラストの1500mだったということもあって、絶対に決勝に残って、出し切ろうと思ったんですけど、力不足だなって思いました。
――決勝を振り返って
レース展開も予選とは違って、順位にこだわるような展開だったかなと思っていて。ペースが上がったときについていけなかったりして、そこはまだ練習が足りないなって思いました。
――今後に向けて
これから関東、全日本、富士山と駅伝が続くんですけど、今年は女子のキャプテンとして、今回もなかなかいい走りができなかったりしたので、走りでもチームを引っ張っていけるようにしたいです。
◼︎渋谷菜絵
――レースを振り返って
3月ぶりのレースだったので、とりあえずシーズンインできてよかったなっていうのがあります。レース自体は、前半は結構いい位置で走れたんですけど、後半が動かなかったので、そこは完全に練習不足だなって。3月のけががあって、なかなか戻すのに時間がかかってしまいました。
――今大会をむかえるまで
合宿に入ってやっと練習ができるようになり始めたぐらいで、実際ポイント練習とかはまだ数えるほどしかやっていなくて。その中でのレースで、本当に実力というか、調子はそこまで悪くはなかったので、これが今の力かなって思います。
――今後の目標
チームの主力になれるように、ちゃんと力をつけて、練習を頑張っていきたいです。駅伝は、チームとして大きな目標なので、状態にもよるんですけど、目標は高く、区間賞を狙えるくらいに状態をあげていくのと、チームとして全日本でシードを取れるように頑張っていきたいと思います。
TEXT/PHOTO=近藤結希