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第98回関東大学サッカーリーグ戦1部第19節 東洋大vs関東大
10月26日(土) 東洋大学朝霞キャンパス
東洋大4-2関東大
〈得点者〉(アシスト)
23分 高橋輝
36分 髙橋輝
90分 髙橋輝(鍋島)
90+5分 髙橋輝
〈出場メンバー〉
▽GK
前田宙杜(国4=京都橘)
▽DF
梅澤魁翔(国4=大宮U-18)→71分 福原陽向(国3=鹿島Y)
稲村隼翔(国4=前橋育英)
山之内佑成(国3=JFAアカデミー)
荒井涼(国3=日大藤沢)→87分 内藤天志(国3=東海大付相模)
▽MF
中山昂大(国4=大宮U-18)
新井悠太(国4=前橋育英)→72分 鍋島暖歩(国3=長崎U-18)
田制裕作(国3=柏U-18)
湯之前匡央(国3=柏U-18)→77分 渡井翔琉(国4=千葉U-18)
▽FW
Ponce尾森世知(国4=柏U-18)→80分 堀内泰雅(国4=東京V・Y)
高橋輝(国2=大宮U-18)
鮮やかなドリブルで相手を交わすFW髙橋
得点を喜ぶFW髙橋とチーム東洋大
先制点の起点となったDF荒井
10月26日、ホーム東洋大学朝霞キャンパスにて第98回関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)1部第19節が行われた。FW髙橋輝の2得点でリードしていた東洋大は、後半で追いつかれると髙橋がさらに2得点を挙げ、4ー2で関東大に快勝した。
ホーム開催の今節には、東洋大應援指導部も駆けつけ、会場はいつにも増して盛り上がりを見せた。リーグ戦後期に入ってからいまだ負け知らずの東洋大は、現在リーグ12位につける関東大と対戦。関東大について「関東1部全チームとやって、一番嫌だなというか、上手だと思った」と語るMF中山は、試合前に今節が「一番難しいゲームになる」と話していた。順位の数字にとらわれず、目前の勝利のみを目指し今節に挑んだ。
試合開始後しばらくは相手の様子をうかがう。この間、中山は「相手に(ボールを)持たれているというより、持たせている」という感覚だったという。
試合が動いたのは23分。DF荒井が相手の一瞬の隙を突きボールを奪うと、MF湯之前、そして髙橋へとつなぐ。ペナルティエリア外でパスを受けた髙橋は、鋭いミドルシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。さらに35分、DF稲村が仕掛ける。相手守備の穴を把握すると、自陣から前線へロングパスを出す。すでに走り出していた髙橋がそれを受けながら相手GKを交わし、無人のゴールへボールを流し込んだ。見事な連係で関東大に2得点を挙げ、そのリードを保ったまま後半へ。
65分、相手の技ありパスからゴール前に侵入を許し、失点。続く70分、細かなパスで徐々に間合いを詰められる。相手のシュートを一度はGK前田が防いだが、そのこぼれ球を押し込まれ失点。ついに2-2の同点に。だが、東洋大もここから巻き返しにかかる。
90分、左サイドからフリーのMF鍋島が緩やかなクロスを入れると、うまく位置取っていた髙橋が頭でうまく合わせ、3点目を挙げた。東洋大の勢いは止まらず90+5分、再び髙橋が躍動する。相手のこぼれ球をすかさず回収すると、鮮やかな足さばきで相手DFを惑わし、その隙間から強烈なシュートを放った。これは相手GKに触れられるも、構わずボールはゴール右上へ突き刺さった。直後に試合終了の笛が鳴り、4ー2で関東大に勝利を収めた。
「今シーズンあまり点を取れていなくて、正直自分のせいで勝てない試合もあった」と、密かに責任を感じていた髙橋。競争率が激しいこのサッカー部で2年生ながらにスタメンとして戦い、チームの得点源となっている彼が背負うプレッシャーは計り知れない。そんな中で見せた今節の4ゴールという晴々しい活躍。この背景には、「チームが勝つために」という仲間への思いがあったと髙橋は話す。今後もチームを引っ張っていく彼の活躍にぜひ注目したい。また、今節の勝利で勝ち点3を獲得したことで、東洋大のインカレ出場は確実となった。2年連続でつかんだインカレ出場権。さらなる高みへ、東洋大の快進撃は続く。
◇コメント
・中山昂大(国4=大宮U-18)
ーー今節が「1番難しいゲームになる」と話していたが、戦っていて戦いづらさは感じたか
関東1部全チームとやって、今日のチーム(関東大)が一番嫌だなというか、上手だと思ったし、すごい嫌なことをしてくるチームだったので、やりづらさは前半もありましたけどうまく(前半で)2点取れたのは良かったですね。
ーー4点もの大量得点だが
いやもう、FW髙橋輝がすごい、が一番ですね。助けられたなという感じです。
ーー前半どんなことを考えていたか
(関東大が)ああやってボールを大事にするチームというのはわかっていたので、そんなに消極的に(ボールを)持たれていると感じではなくて、ちょっと持たせているようなイメージで。奪ったらカウンターに出ていこうというところと、奪って自分たちもボール握りたいというところとを使い分けてやれて、前半そんなにじれずにやれたのは良かったのかなと思います。
ーーミドルシュートは今節も意識していたか
そうですね。チャンスも後半ありましたし、相手が結構引いてきているシーンが多かったので、ミドルシュートを打つと(相手DFは)自分に寄せてくるので、そしたらまた違うところが空いてきたりとか。ミドルシュートは自分の武器なので、それでゴール(を狙うの)もそうですし、相手に意識づけできたらなというところで意識して打っていました。
ーー次節の明大戦に向けて意気込み
後期に入って一つも負けていないというのもありますし、一個ずつ勝っていくという意味では、首位のチームですけどまだ(明大は)負けていないので、初黒星をつけられるように頑張ります。
・髙橋輝(国2=大宮U-18)
ーー試合を振り返って
相手は最下位のチームでしたけど、誰一人油断している人はいなかったので、前半から圧倒するよう監督から言われていて、その中で前半2ー0で折り返せて、ハーフタイムは相手は前節0ー2からひっくり返していたのでそこを気をつけようと(チーム内で)共有していたんですけど、追いつかれてしまって。そんな慌てることなく2点取って勝てたことは良かったです。
ーー相手に2点取り返された時、何かチームで話し合ったりしたか
守備のところがうまくいっていなかったのでそこの修正と、あとは点を取るしかないという話はしていました。
ーー4得点を挙げたが、自身の手応えや意識はあったか
今シーズンあまり点を取れていなくて、正直自分のせいで勝てない試合もありましたが、その中で最近マインドセットがうまくできていて、今日もそんなに4点も取ろうとは思っていなかったけど、チームが勝つためにやろうとは思っていて、その結果がいい感じに4点入ったのでこれからも続けたいですね。
ーー最近の調子も上がってきたか
そうですね。
ーー次節の明大戦に向けて意気込み
明大が強いことはわかっているので、その中でも前節はあと一歩で勝てる試合だったので、次節は絶対勝てるようにいい準備をしていきたいと思います。
[次節試合予定]
第98回関東大学サッカーリーグ戦1部第20節
11月2日(土) vs明大 明治大学八幡山グラウンド 14:00キックオフ
※関東大学サッカー連盟公式YouTubeチャンネルまたはジェイネットTVにてライブ配信も予定されています。
TEXT=望月桜、PHOTO=鈴木真央、望月桜