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第36回出雲全日本大学選抜駅伝競走
10月14日(月・祝) 出雲大社正面鳥居前〜出雲ドーム
総合11位 東洋大 2:15'45(45.1km)
1区(8.0km) 緒方澪那斗 23:56 (7位通過・区間7位)
2区(5.8km) 濱中尊 17:01 (10位通過・区間11位)
3区(8.5km) 網本佳悟 25:43 (12位通過・区間13位)
4区(6.2km) 迎暖人 18:18 (11位通過・区間10位)
5区(6.4km) 西村真周 19:35 (11位通過・区間12位)
6区(10.2km) 宮崎優 31:12 (11位・区間11位)
掲載が遅れてしまい、大変申し訳ございません。
10月14日に第36回出雲全日本大学選抜駅伝競争が行われた。エントリーされた6人中、4人が三大駅伝初出走となり、フレッシュなオーダーとなった東洋大。懸命な走りを見せたものの、11位でのフィニッシュとなり、悔しい結果となった。
ゴールを切る宮崎
1区は昨年もこの区間で区間6位と健闘した緒方澪那斗(総3=市立船橋)が任された。スローペースで進んだ1区。残り1.5㎞手前でアイビーリーグ選抜のキーラン・トゥンティベイトが仕掛けると、それを皮切りにロングスパート対決に。難しい展開となったなか、粘りきりトップと16秒差の7位でタスキをつないだ。2年連続で安定した走りを見せ、後続につなげた緒方。「チームの目標順位を決定づけるような走りを」とチームの主軸となる覚悟を見せた。
スタートした緒方
2区を任されたのは濱中尊(総2=西武台千葉)。懸命に前を目指したものの、順位を3つ下げる結果に。しかし最後は競っていた早大に先行してタスキを渡した。「目標であった鉄紺のユニフォームを着て三大駅伝に出走することができ、鉄紺を背負う責任と重みを感じた」と語った濱中。伝統の鉄紺をまとい、初めての三大駅伝を走り抜けた。
緒方からタスキを受け取った濱中
3区は三大駅伝初出走ながらエース区間での出走となった網本佳悟(総3=松浦)。「自分の走りがどこまで通用するか楽しみだった」と語り、全く怯むことはなくハイペースでレースを進めた。京産大、法政大の背中が見える位置でタスキを受け、「焦ってしまい速いペースで入ってしまった」と中盤以降の失速を改善点に挙げる網本。ついに三大駅伝への出走をつかみ、各校のエースに挑んだこの経験を糧に全日本、箱根での活躍を誓う。
エース区間で堂々の走りを見せた網本
4区は迎暖人(総1=拓大一)。入学時には「在学中に三大駅伝に出走する」と目標を掲げたが、早くもかなうこととなった。7秒差でタスキを受けた早大を抜き去り、1分以上前を走っていた大東大に1秒差まで詰め寄った迎。しかし、「区間順位も1秒差で9位、タスキも前と1秒差でつなぐことになり、1秒の重みを感じたレースでした」とあと少しが足りなかったと語る。次の目標は「全ての駅伝でメンバー争いに絡み、選ばれるだけでなく本番で勝負する」こと。着実なステップアップを見せた出雲駅伝となった。
4区で順位をあげた迎
5区は3年生の西村真周(総3=自由ヶ丘)。11位でタスキを受けた西村は、昨年苦杯をなめた全日本大学駅伝に似た状況でのレースに「メンタル的に負けていた部分がありました」と悔しさをにじませた。「もう一度自分を信じられるように」と再起を誓う西村。苦い経験を乗り越え、本来の強さを見せてほしい。
アンカーは宮崎優(総1=東洋大牛久)。「差がつまらず、焦ってしまい走りの中での余裕がなくなってしまった」とタスキを受けた時と同じ11位でゴール。「緊張しすぎてしまい、レースに対して楽しむことを忘れてしまいました」と1年生ながら任された大役に感じていたプレッシャーを語った。注目ルーキーとして期待が集まる宮崎。重圧に打ち勝ち、充実のルーキーイヤーとなることを願う。
悔しげな表現を見せた宮崎(右)を迎えた吉田周
悔しい結果となった今大会。しかし、鉄紺をまとい駆け抜けた6人は確かな経験を重ねた。スタートラインに立ってこそわかる伝統の重圧や責任を肌で感じた彼ら。この経験を力に変え、この先に待つ全日本や箱根で今回の借りを返してほしい。
◼︎緒方澪那斗
ーーレースを振り返って
個人としてももう一歩足らず、良い流れを完全に作ることができなかったです。チームとしても現状は厳しく、課題が多く残る結果となりました。
ーーレースプランは
ハイペースを予想していたので、考えることなくひたすら粘ることでした。
ーー2年連続の1区となったことに関して
昨年以上の走りが求められることと上級生としての責任を持って臨みました。
ーー良かった点や改善点は
良かった点は難しいレースでしたが最低限、対応するレースができました。 改善点はペースの上げ下げの時点で力を使ってしまい最後のペースアップに対応することが改善点です。
ーー全日本大学駅伝や今後に向けての目標
自分の走りでチームの目標順位を決定づけるような走りをします。また区間賞争いをします。
◼︎ 濱中尊
ーーレースを振り返って
初めての三大駅伝出走となったが、目標には遠く及ばず、メンバーとしての覚悟や責任、重みを感じたレースだった。
ーーレースプランやタスキを受け取った時の心境
レースプランは前半から攻めの走りをして1区の流れを維持して3区にたすきを繋ぐことで、他大学の格上の選手にも負けないという気持ちで走った。
ーー自身初の三大駅伝への出走となったが
目標であった鉄紺のユニフォームを着て、三大駅伝に出走することができ、鉄紺を背負う責任と重みを感じることができた。
ーー良かった点や改善点は
本番で本来の自分のパフォーマンスを発揮するためにも、緊張に打ち勝つメンタルの部分を改善していきたい。
ーー全日本大学駅伝や、今後に向けて
メンバー争いに絡み、チームの主力となれるようにする。また、本番力を身につけて自信を持ってスタートラインに立てるように日々の練習を取り組む。
◼︎ 網本佳悟
ーーレースを振り返って
前半から積極的に前を追っていきましたが、中間地点を過ぎた辺りで失速してしまい、そこから最低限粘ることができず、悔しい結果となりました。
ーーレースプランやタスキ受け取った時の心境は
レースプランでは、速いペースで入り過ぎずに自分のペースを刻んで後半上げていく考えでしたが、襷を受け取った時に数秒前に選手が走っていたので焦ってしまい速いペースで入ってしまいました。
ーー自身初の三大駅伝で、エース区間での出走となったことに関して
初の三大駅伝で、周りの選手も強い選手だったので自分の走りがどこまで通用するか楽しみでした。
ーー良かった点や改善点は
スピード持久力の強化や後半の失速などの課題が見つかったので良かったと思います。
ーー全日本大学駅伝や、今後に向けての目標
全日本、箱根とシード権も掛かっている大事なレースとなるため、チームの目標達成に向けて気を引き締めて頑張りたいと思います。
◼︎ 迎暖人
ーーレースを振り返って
区間順位も1秒差で9位、タスキも前と1秒差でつなぐことになり、1秒の重みを感じたレースでした。
ーーレースプランやタスキを受け取った時の心境
直前に監督と電話でお話しさせていただき、「1つ以上順位を上げます」と宣言しました。前の選手が少し見える位置であったということはありますが、1つでも上の順位で、1秒でも前で渡そうとしました。
ーー自身初となる三大駅伝となったが
伝統のある憧れのユニフォームを初めてまとい、責任と緊張を肌で感じました。
ーーよかった点や改善点は
1つ順位を上げ前と1秒差まで詰めることができましたが、あと一歩の部分が足りず、流れを作る、流れを変える走りができませんでした。
ーー全日本大学駅伝や今後に向けての目標
まずは全ての駅伝でメンバー争いに絡むこと、また、選ばれるだけでなく本番で勝負することが目標です。
◼︎ 西村真周
ーーレースを振り返って
序盤から上手く身体を動かす事かできずに、力を発揮できずにとても悔しい結果となりました。走力もそうですが、メンタル的に負けていた部分がありました。3年生としての役割を果たせずにとても申し訳なかったです。
ーーレースプランやタスキを受けた時の心境
レースプランとしては2分48秒一定で押して走るイメージでした。タスキを受けた心境としては、巻き返そうという気持ちがありましたが昨年の全日本大学駅伝と似たようなシュチュエーションだったため、メンタル的に負けてしまっていた部分がありました。
ーーチームとしてフレッシュなオーダーとなったが
1、2年生と3年生が中心のオーダーとなっており、これからの駅伝を考えた中では良いオーダーでした。
ーー良かった点や改善点
良かった点は特にありません。 改善点としては試合に向かうまでの走力やメンタルなど全て。
ーー全日本大学駅伝や今後に向けた目標
今後に関しては、とにかく練習を行いもう一度自分を信じられるようになるまで様々な面を高めたいと思います。そして普段から支えてくださっている監督、瑞穂コーチ、大西コーチに少しでも恩返しができるような結果を出せるように頑張りたいと思います。
◼︎ 宮崎優
ーーレースを振り返って
6区を走らさせていただきましたが、チームとしても個人としても悔しい結果となり、鉄紺の走りができませんでした。1年生として出雲駅伝を走らさせていただき、今回の経験や悔しさを次につなげられるようにしていきたいと思います。
ーーレースプランやタスキを受けた時の心境
襷を受け取った時は前を追っていくんだという気持ちを持ってスタートしました。1kmを2分55秒でおしていくのがレースプランでした。
ーー自身初の三大駅伝となったが
緊張しすぎてしまい、レースに対して楽しむことを忘れてしまいました。悔しい結果となりましたが、全日本、箱根に向けて今回の反省点を次に繋げていき、緊張感を持ちながらも楽しんで走れるようにしていきたいと思います。
ーー良かった点や改善点
良かった点は暑熱対策の徹底ができたことです。普段の練習から監督、瑞穂コーチ、大西コーチから暑熱対策について様々なことを教えていただきましたが、今回の大会でも実践することができたことは良かったと思います。 改善点は気持ちの部分で焦ってしまったことです。前の選手となかなか差がつまらない中、焦ってしまい走りの中での余裕がなくなってしまったので、気持ちの部分でも焦りをなくし、坦々と強気で責める走りをしていけるようにしたいと思います。
ーー全日本大学駅伝や今後に向けての目標
全日本大学駅伝や箱根駅伝に向けて、出雲駅伝での反省点を次に繋げ、生活面、競技面を見直して練習に臨み、選手としてチームに貢献する走りができるように行っていきたいと思います。
TEXT=近藤結希/PHOTO=近藤結希、佐々木朋弥、望月桜、北川未藍