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2024.11.16
陸上競技

[陸上競技] 全日本大学女子駅伝、16位でシード権には届かず 富士山女子駅伝に向け、「必ず強くなる」

第42回全日本大学女子駅伝対校選手権大会 

10月27日(日) 

弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着




総合16位 東洋大 2:10’35(38.0km)


1区(6.6km)萩原結  22'29(14位通過・区間15位)

2区(4.0km)篠塚美来  13’09(12位通過・区間6位)

3区(5.8km)寺松歩穂  20’37(14位通過・区間19位)

4区(4.8km)伊東夕波  16’50(16位通過・区間17位)

5区(9.2km)中才茉子 31’20 (16位通過・区間15位)

6区(7.6km)住野友理  26’10(16位・区間11位)



10月27日に弘進ゴムアスリートパーク仙台を発着点とし、第42回全日本大学女子駅伝対校選手権大会 (以下、全日本)が行われた。10月5日の関東大学女子駅伝(以下、関東駅伝)で出場権をつかんだ東洋大がこの大会に出場。懸命な走りを見せたものの、目標出会った8位入賞、シード権獲得はかなわず、16位でフィニッシュした。

ゴールを切った住野友理(食3=斐太)



1区を担ったのは主将の萩原結(食4=城西大城西 )。関東駅伝に続きチームの流れを決めるこの区間を務めた。有力選手が集まり、ハイレベルなレースとなった今年の1区。スタートし、レースが集団で進む中、2〜3kmで萩原も「想像以上だった」と語る急激なペースアップで集団が崩れる。懸命に先頭集団にくらいついたが、「対応できず離れる形になってしまいました」と15位でのタスキリレーとなった。

最後の全日本を駆けた1区・萩原



2区は今大会が大学初の全国の舞台となった篠塚美来(食3=東洋大牛久)。順位を落とし、タスキをつなぐことになった関東駅伝での悔しさをバネに、全日本までの3週間の練習に励んだ。「状態は上がっていた」と手応えをつかみ迎えた全日本では、堂々の走りで区間6位の快走。東北学連選抜を含めた3人抜きで、2つ順位を上げてタスキをつないだ。今大会、チーム最高の区間順位となった篠塚。「すごくうれしく自信になった」と自身の走りを振り返り、喜びをあらわにした。

2区篠塚から3区寺松へ



続く3区は寺松歩穂(食3=富山商業)。「本来の走りが全くできず、チームの足を引っ張る形になってしまいとても悔しい」と自身初の全日本は苦しい結果に。2つ順位を落として4区へつなぐこととなり、レース後には、「もう一度自分自身と向き合い、心身共に強くなる」とリベンジを誓った。


4区は伊東夕波(食3=成田)。こちらも自身初の全日本への出走となった。直前までなかなか調子が上がらず、不安を抱えてスタートラインに立ったという伊東。思い描いた走りはかなわず、「必ず強くなります」と今後へ向けて意気込んだ。


5区は中才茉子(食3=筑紫女学園)。関東のレース後には「エース区間を走りたい」と語った中才は、足の痛みが消え切らない中だったが、望みどおりエース区間5区での出走となった。しかし、「全く戦えなかった」とレースは不本意な結果に。「残された来年こそは、この区間で今までの悔しさを晴らす圧倒的な力を発揮したい」とエースとしての覚悟を見せた。

エース区間を務めた中才



アンカーは住野友理。終始単独走となる中、懸命に前の背中を追った。しかしその背中を捉えることはできず、16位でゴール。「1つも順位を上げられず、悔しい駅伝となった」とチーム順位への悔しさを語る一方で、「自分らしい走りができた」と自身の走りには納得の部分も。ゴールを切り、4年生の萩原と田中璃子(食4=常盤木学園)に迎えられると笑顔を見せた。

アンカー住野を笑顔で迎えた



この大会でのシード権獲得、8位入賞を目指し、努力を続けたこの1年。目標には届かず、チームは悔しさをにじませた。4年生で唯一の出走となった主将の萩原は「入学当初から8位入賞・シード権獲得がチーム目標だったので先輩方の思いを必ずかなえるといった気持ちが学年が上がるごとに強くなっていました。目標に掲げただけで終わってしまい悔しい気持ちでいっぱいです」と語り、これまで挑み続けてきた先輩たちの思いも背負って戦ったレースだった。しかし、再び立ちはだかったシード権、8位入賞の壁。悲願を達成すべく、鉄紺女子の挑戦は続いていく。


年末には2024全日本大学女子選抜駅伝競走(別称、富士山女子駅伝)が控えている。富士山女子駅伝は今大会の上位12校に加え、5000m7名の記録で上位10校が出場権を得る。まずは出場権をつかみ、そして今回届かなかった8位入賞へ。富士の麓で躍進を見せてほしい。







◼︎萩原結

ーー今大会に臨むにあたってのチーム状況やご自身の状態は

 昨年よりも練習の質・量ともに上がり、チーム内でのメンバー争いのレベルも高くなっていたように思います。個人としては夏から順調に練習も積むことができていて直前も質の高い練習ができていました。


ーーレースを振り返って

 1区としてとにかくシード権獲得に向けて良い位置で襷(たすき)をつなぐことが自分の役割でした。しかし、シード権ラインから30秒以上も離れる形となってしまい15位という位置で襷(たすき)を渡す形となってしまい、流れを作れなかったことが本当に申し訳ないです。今年の1区はハイペースになることが予想されていましたが先頭集団にすらつくことができず、本番まで練習はやって来れていたので完全に力不足でした。また、ペースが上がったときに対応できない弱さや6.6kmという距離の中でスピードとスタミナの両方をバランスよく使って戦わなければいけないこと、全国で勝負するにはこれまで以上に努力しなければいけないということを感じました。キャプテンとしても自分の役割を果たせず申し訳ない気持ちと悔しい気持ちでいっぱいです。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 最低でもシード権ラインでは襷(たすき)をつなぐことを考えていました。今年の1区は強い選手がそろったのでハイペースになることは予想していたので、とにかく前にくらいつきラストは粘るレースプランでした。実際の展開は2〜3kmで予想以上に一気にペースが上がりました。集団が分かれたときに対応できず先頭集団から離れる形になってしまいました。


ーー最後の全日本となったが、自身にとってこの大会はどんな大会だったか

 全日本女子駅伝は、大学1年目のときに3秒差で出場を逃してから、出場できることが当たり前ではないということを感じ目標を立てる中でも1年を通してずっと頭の中においている大会でした。また、入学当初から8位入賞・シード権獲得がチーム目標だったので先輩方の思いを必ずかなえるといった気持ちが学年が上がるごとに強くなっていました。しかし、個人としてはチームに貢献するどころか助けられてばかりでした。8位入賞・シード権獲得は目標として掲げただけで終わってしまい悔しい気持ちでいっぱいです。3年間走らせていただいて全国で戦うことの厳しさ、シード権を獲得するということは簡単ではないことを実感しました。1年間チーム目標としてみんなで目指してきたからこそこの大会の前にはみんなで勝ちたい、という思いがどの大会よりも持っていたのではないかと思います。


ーー今後に向けての意気込み

 今年度は年末の富士山女子駅伝が大学生活ラストの駅伝になるので出場権を必ずつかみ取り、今までチームのみんなにたくさん助けてもらった分、最後はチームに貢献できるように本番にしっかりピークをもっていきます。キャプテンとして残りの期間、来年以降後輩たちがシード権できるような取り組みをしていきます。



◼︎ 篠塚美来

ーー今大会を迎えるにあたって状態は

 関東(大学女子駅伝)では、自分が順位を落とす形になってしまったので全日本では少しでもチームに貢献できるよう3週間全日本のことを考えて練習、生活してきました。そのこともあってか1週間前に行った単独走では3キロのベストを更新し、状態を上げていくことができていました。


ーーレースを振り返って

 走り始めは動いていて結構ハイペースで突っ込んで行き少し途中でラップが落ちてしまったのですが、なんとか耐えきることができました。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 アップで体が動いていたので前を追って一つでも前の順位で次に襷を繋ぐ気持ちで走りました。前の週にやった単独走のイメージと監督に何度も言われたのでそれも意識して走りました。


ーー今大会、チーム内最高の区間6位となったことについて

 今大会に向けては大学で初めての全国という舞台で挑戦する気持ちと、自分の中でも調子が良くチームに勢いをつけて次につなげたいという気持ちが大きかったので区間6位で走れたことはすごくうれしく自信になりました。しかし、この区間順位に満足することなくもっと上の順位を狙っていきたいです。


ーー今後に向けて

 私たちは全日本8位入賞が目標で毎年この大会のために1年間努力しています。しかし、今大会では16位という8位には程遠い順位となってしまいました。まずは、富士山の出場権を獲得し、富士山の舞台ではチーム全員が8位入賞できると自信を持ってスタートラインに立てるよう頑張っていきたいです。



◼︎ 寺松歩穂

ーー今大会を迎えるにあたって状態は

 予定通り調整もできて動きも悪くなかったので落ち着いて臨めば走れると思っていた。


ーーレースを振り返って

 本来の走りが全くできずチームの足を引っ張る形になってしまいとても悔しい。全国の舞台で全く戦うことができなかった。苦しい5.8kmになった。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 帝京科学大学さんとほとんど一緒にスタートして、そこに着いていきながら少しずつ前との差を縮めようと思っていたが、途中で離され順位を2つも落としてしまった。


ーータスキをもらった時の心境は

 緊張もあったがそれも全部楽しんで今までの想いをぶつけようと思って走った。


ーー今後は向けての意気込み

 2ヶ月後には富士山女子駅伝があるのでまずは確実に出場権を得て、残りの期間もう一度自分自身と向き合い、心身共に強くなって頑張っていきます。そして、来年の全日本は必ずシード権獲得できるようにチーム全体が強くなり、リベンジします。



◼︎ 伊東夕波

ーー今大会を迎えるにあたって状態は

 直前まであまり調子が上がってこなかった状態で少し不安がありました。


ーーレースを振り返って

 チームの力になるどころか、チームの足を引っ張ってしまう走りになってしまい本当に申し訳なかったです。自分の弱さ、全国で戦う人達との差感じ、もっともっと努力をし、意識を高く自分に厳しく生活、練習共にしていかなくてはならないと痛感させられたレースでした。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 前半はリラックスしてマイペースに入って後半の上り下りを使ってしっかり上げていく、前と詰めていくレースプランでしたが、実際スタートしてからは想像よりも身体が動いたこともあり、前半に突っ込んで入ってしまいました。それもあり後半は全く持たず、キツくなってしまい,そこからどんどん走りが硬くなり、本来の粘って走るということは全くできず、ただただタスキをつないだというだけの走りになってしまいました。


ーー今後に向けての意気込み

 今回はチームの力になれず、足を引っ張ってしまう結果になってしまい、本当に悔しかったし申し訳なかったです。しかし、全国に出て感じた全国との差、自分の弱さを忘れず、富士山女子駅伝や、来年の全日本大学女子駅伝ではチームの8位入賞、シード権獲得に貢献する走りをする為に今までの自分を捨てて、自分に厳しく、甘えを無くして必ず強くなります。



◼︎ 中才茉子

ーー今大会を迎えるにあたって状態は

 夏合宿最後に足を痛めてからずっと、足の痛みがあるまま今回の全日本も関東も迎えることになってしまった。


ーーレースを振り返って

 直前まで足の痛みがある中のレースで、無事に9.2キロを走り切れるのか不安だった。万全な状態ではなかったとはいえ、エース区間で全く戦うことができず悔しかった。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 思い描いていた走りとは程遠く、攻めた走りでチームの流れを変えるような走りをすることができなかった。


ーーエース区間、5区での出走となったことに関して

 今年はエース区間である5区で戦うことを目標としてやってきたが、良い状態で自信を持ってスタートラインに立てなかった。残された来年こそは、この区間で今までの悔しさを晴らす圧倒的な力を発揮したい。


ーー今後へ向けての意気込み

 残されたあと一回の全日本こそは、自分が作ったチームで必ず8位入賞します。そのために、もう始まっている来年の全日本までの1年間をこの全日本に全てを賭け、1年間努力をし続けて取り組みもチームも自分自身も結果も大きく変えます。



◼︎ 住野友理

ーー今大会を迎えるにあたって状態は

 状態は割と良かった。


ーーレースを振り返って

 アンカーを任せていただいたのに、ひとつも順位をあげることが出来ず、悔しい駅伝となったが、初の全国の舞台で自分らしい走りができたと思う。


ーー出走前のレースプランや実際のレース展開は

 常に前を見て追うこと、近くに他の大学がいたら他大学の力も借りながら落ち着いて走ろうと思っていた。実際は最初から最後まで単独走となったが、最後まで諦めず前を追うことができた。


ーーアンカーとして、タスキをもらった時の心境

 自分の走りで順位が決まってくるのでひとつでも多く、順位をあげることを考えていた。前が見える位置でタスキをもらったので絶対追いついてやろうという気持ちだった。


ーー今後へ向けての意気込み

 富士山駅伝8位入賞にむけて、個人としては区間1桁で走ってチームに貢献できるようにしたい。今回の経験を無駄にせず、全国で戦えるような選手になれるように頑張りたい。




TEXT=近藤結希、PHOTO=佐々木朋也、近藤結希

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