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2015.10.14
アイススケート

[ホッケー部門]崩されたゲームプラン 力出し切れず完敗

平成27年度関東大学アイスホッケーリーグ戦


10月12日(月) DyDoドリンコアイスアリーナ


東洋大0-5明大


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試合終了後、肩を落とす選手たち


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FW今野主将を中心にチームは巻き返しを図る



 明大相手に0-5と大敗した。立ち上がりこそ相手に喰らいつくも、2ピリに3点を失う。何度か訪れたチャンスもものにすることができなかった。


 「完敗です」。試合後の監督、コーチ、選手は皆そう口を揃えた。試合を重ねるごとに自分たちのゲームプランを確実なものにし、着実に力をつけてきた。しかし、明大のスピードやスキル、さらには長らく勝ち星を付けていない相手への苦手意識が積み上げてきたスタイルを見失わせる。序盤から相手のスピードに喰らいつくも、疲れの見え始めた2ピリ終盤。立て続けに2点を失い0-4と大きく差を付けられる。GKを脇本(社4=苫小牧工)から古川駿(社1=八戸工大一)に代えた3ピリ中盤にもダメ押しの5点目を入れられ勝負あり。試合終了間際に得た2回のPP(パワープレー)も、チャンスというチャンスをつくることすらできず、完封負けを喫した。


 誰もが予想していなかった展開に、選手たちは肩を落とした。PPでの攻撃、守りのミス、コミュニケーション不足。細かい技術面での敗因を探せばきりがない。2日前、「気持ちで負けない」と力を込めた選手たちだったが、徐々に大きくなっていく点差にその気持ちさえもが薄れていた。「自分たちにもっと勝ちたいという気持ちがあれば勝てた」とFW今野主将(社4=清水・北海道)。どんなときでも気持ちは技術を上回る。


■コメント

・鈴木監督

点差通り、完敗です。我慢し切れなくて、ゲームプランを守りきれずに崩れていってしまった。ミスのスポーツなのでミスでの失点はあるが、チームとしてやることをできなければ、このチームに勝ちはないと思う。メンタル面に関しては少しずつアップしていると思うが、それを試合で出し切れていないというところでもっと成長が必要。焦りだったり、一瞬の判断を惑わすなにかが明治戦に関してはまだ大きいのかなと感じた。(次戦に向け)自分たちのプレーをどれだけ出し切れるかだと思う。中央戦は自分たちのプレーを出し切っての引き分けだったが、今日は自分たちの力を出し切れずに終わった試合だということを感じて、次の試合の準備をしていきたいと思う。


・山口コーチ

完敗ですね。明大の技術が上だということもあるが「明治は強い」というイメージが学生の中で強いのか、プレーが萎縮している。こいつらはまだ一度も明治に勝ったことがなくて、ちょっとプレーがいつもと違うような感じはありましたね。(DFの動きについて)DFが強いチームって、チーム力が強い。うちのDFはどちらかというとお互いのサポートだったり、1対1のプレーなどを強く言っている。やっぱり明大のFWは良い選手がいる中で、なかなか対応できないところもある。鍛えるしかない。(早大戦に向けて)早稲田はこの間明治に勝ってますし、やられちゃう可能性もあるので、ここ一週間で修正して、選手たちが一人ひとりどう向かっていくか考えないと同じ結果になってしまう。ミーティングや氷上練習を重ねてしっかり準備していきたい。


・FW今野主将(社4=清水・北海道)

1ピリから3ピリまで完敗だった。立ち上がりは悪くなく、攻める気持ちもあった。だが、入らない時にどんなプレーするかができてなかった。精神的にも技術的にも明大が上まっていた。だが、自分たちにもっと勝ちたいという気持ちがあれば勝てたと思う。明大相手に委縮してしまい、自分たちのプレーができなかった。(PPは)試合のキーになると思ったが、決められなくて流れを作れなかった。守りはGKが頑張ってくれていたが、自分たちがGKを助けられなかった。(次明大と試合するときは)もっと自分たちのプレーができるようにしたい。(次の早大戦)早稲田は組織的に攻めてくるチームなので、負けないようにチーム全体で良い準備をして、普段通りの東洋のホッケーをしたい。


・FW人里(社3=白樺学園)

完敗という言葉に尽きる。スコアできる場面があったと思うので、そこを決めきれなかったというのはFWにとっては痛く、自分たちの守りのミスやコミュニケーション不足で失点する場面があったので、全部含めて直していきたい。(PPの場面では)スコアできないのは一番の問題。多くチャンスがあったが、出ている選手がもっと責任を持たなくてはならないと思う。(意識していたことは)キープレーヤーに自由にホッケーさせないようにしていた。自分はFWなのでそこで決められるようにしたかったが、0点に抑えられてしまって非常に残念。(次戦に向けて)特に気負わず、いつも通り自分たちがやらなくてはならないホッケーをすれば自然に結果はついてくると思うので、いい準備をして臨みたい。


TEXT=中田有香 PHOTO=藤井圭、酒井奈津子