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2015.10.18
硬式野球

[硬式野球]強気の左腕片山翔 3回無失点の好救援

平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦・拓大1回戦

10月17日(土)東洋大グラウンド

東洋大1-4拓大


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約一か月ぶりの公式戦登板で好投した片山翔



 七回表、マウンドにはエース・原(営4=東洋大姫路)ではなく片山翔(法2=大社)の姿があった。「楽しく投げよう」。結果を気にせず投げ込んだ結果、約一か月ぶりの公式戦登板にも関わらず、3回を無失点に抑える好救援を見せた。

 「気持ちの強い選手。練習にも真面目に取り組んでいる」。そう話すのは、今夏から片山翔の球を受けている西川元(営2=浦和学院)。東農大2回戦から約一か月、公式戦登板から遠ざかっていた。その間、片山翔は「自分がどういうピッチングをしなければならないのか」を意識して、練習やオープン戦に臨んでいた。「経験が少なかった」という実戦で積極的に登板し、さらに「持ち味」であるストレートの制球改善にも取り組んだ。その成果がこの試合では存分に発揮された。試合慣れしたこともあり、早いカウントから速球がどんどん決まる。次々と凡打の山を築いた。その中で、遊び心も忘れていなかった。「自分のストレートがどこまで通用するのか」と相手4番に真っ向勝負を挑んだ。結果は単打で済んだが、一発打たれたら試合がほぼ決まってしまう場面、気持ちの強さと自信が表れた投球だった。

 「必ずマウンド上でお願いしますと言ってから投げる」という真面目な左腕。身長170㌢と投手としては決して大きいとは言えない。しかし、この試合の堂々とした投球からは、その小さな背中が大きく見えた。


■コメント

・片山翔(法2=大社)

 (この一か月間)実戦の経験が少なかったので実戦で多く投げて、自分がどういうピッチングをしなければならないかを考えながら過ごした。その中でコントロールが良くなったと実感している。それに加えて縦の変化が欲しくて、フォークボールを投げ始めた。昨年から監督さんにも縦の変化を覚えたらいいんじゃないかと言われていたので、自分の判断で挑戦することにした。オープン戦でも試して良かったので、試合でも投げるようになった。でも、自分の持ち味はストレートとそのスピード。楽しく投げようと思ってマウンドに上がって、いつも通りのピッチングができたと思う。いつも自分が投げるときは西川に受けてもらっているので、投げやすかった。(投げる前のルーティンで)必ずマウンド上でお願いしますと言ってから投げるようにしている。(4番にヒットを打たれたが)自分のストレートがどこまで通用するのかと自信を持って投げた。なので打たれたのは仕方ないと思えた。(七回は三人で抑えたが)野球は流れが重要。そうやってピッチャーが試合を作らないといけない。同学年には1年生の時に公式戦の登板経験がある投手もいるので、競争意識が芽生えている。自分は与えられた回をしっかり抑えて信頼を得られるようにしたい。(次の登板では)今日と同じように打たせて取ってリズムを作ってチームが勝てるようにしたい。


TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=美馬蒔葉