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平成27年度東都大学準硬式野球秋季2部リーグ戦・亜大2回戦
東洋大8-7亜大(延長十回)
勝ち越し本塁打を放ち、チームを勝利へと導いた佐藤弘
木藤は猛打賞の活躍を見せた
優勝への望みをつないだ。延長十回に5番・佐藤弘(法2=星稜)が右翼スタンドへ本塁打を放ち勝ち越すと、その裏からマウンドに上がった籾山(営2=利根商)が1点のリードを守り勝利。亜大戦の勝ち点の行方を3回戦へと持ち込ませた。
狙いは的中した。九回裏に2点を献上し、同点で迎えた延長十回。先頭打者の佐藤弘が初球の変化球を完璧に捉える。「これ一本ホームラン打ったら勝ち越しやなと思いながら打席に入った」という言葉通り、相手に傾きかけた嫌な流れを一振りで払ってみせた。およそ3週間ぶりとなった今日の試合。「不安はあった」と話した佐藤弘だったが、その不安とは裏腹に序盤から打線は繋がりを見せる。木藤(法2=浦和学院)の3打席連続安打などで小刻みに得点を重ねていくも、今日は投手陣が踏ん張り切れない。序盤から5点のリードを奪うも、先発・曽根(済3=東亜学園)が五回に一挙5失点。一人3失点以内というバッテリー間の目標を達成できず、捕手としても責任を感じていた。そんな中迎えた第5打席。延長戦に入ってもマウンドに上がり続けた相手先発投手の初球を仕留め、女房役が自らのバットでとどめを刺した。
「優勝するために今日の試合に勝った」。青学大がここまで無敗と、驚異的な強さを見せている2部リーグ。東洋大が優勝するためには、もう一つも勝ち点を落とせない状況となっていた。負ければ勝ち点を落とす大事な一戦で底力を見せた打線だったが「打ってもなかなか勝ちに向かなかった」と木藤が話したように、投手陣に不安の残る内容となった。負けられない試合が続くが、優勝への思いは決して3年生だけではない。部員全員で勝ち取った勝利の先に、待ちわびた瞬間がきっと待っている。
■コメント
・佐藤弘(法2=星稜)
久々の試合ということでチームも不安はあったが、昨日メンバーだけ集まって練習したりした努力が報われた。今日は個々の能力で勝ったという感じ。チームとして戦えたらもっと点も取れるようになると思う。(本塁打は)これ一本ホームラン打ったら勝ち越しやなと思いながら打席に入った。初球の変化球を狙っていたら、ドンピシャでした。(次戦に向けて)優勝するために今日の試合に勝った。硬式野球部も優勝したし、準硬式も続いて、東洋を盛り上げていきたいなと思います。
・木藤(法2=浦和学院)
打ってもなかなか勝ちに向かなかった。できるだけ最少失点で抑えられるチームになっていけばいいと思う。雨などでグランドがなかなか使えなかったが、自分たちでできる時間を探して練習していた。バッティングに関してはそれが形になった。打席に入ったときは自分はそんなに大きいのを打てるバッターではないので、アウトにならないような打撃をしたいと思っていたのが、たまたま繋がった。(次戦に向けて)体のケアと準備をしっかりして、全部勝てるように頑張りたい。
TEXT/PHOTO=中田有香