記事
平成27年度東都大学準硬式野球秋季2部リーグ戦・筑波大2回戦
10月26日(月) 朝霞中央公園野球場
東洋大3-4筑波大
松下はエースナンバーを背にこれからもマウンドに立つ
2点適時打を放った月性
ここが正念場だ。月性(法3=柏南)の適時打などで3点のリードを得るも、六回に3つの失策が絡み一挙4失点を喫し逆転を許す。追い上げたい打線も終盤は沈黙し、ここ2試合続く悪い流れを払しょくするには至らなかった。
直球を軸に「すごい」と松下(ラ3=西湘)も舌を巻くほどの決め球を織り交ぜる。その好投手を相手にバットを短く持つなどさまざまな対策を凝らした打線は序盤機能した。前半五回を折り返した時点でリードは3点。先発の松下も「ピンチも作らずに三振も取れた」と相手打線を五回まで1安打に封じ、勝利の匂いが漂っていた。
落とし穴は六回に待っていた。2つの失策と死球で1死満塁のピンチを招くと、押し出し四球と2点適時打で試合は振り出しに。負の連鎖は続き、この回3つ目の失策で逆転の走者をホームに還してしまった。
松下は春季から六回の投球を課題としていた。五回終了時のグラウンド整備により感覚が変わるマウンドに苦戦していた。この日は4失点こそ喫したものの、自責点は0と松下個人の投球からはその課題は克服しているように感じられる。しかし、「作ったピンチを切れるような投球ができれば最高だった」と反省点を見つけていた。
チームの勝ち点はわずか1と苦しい戦いが続く。戦力は十分で、開幕前には優勝の期待も高かった。しかし、現在は最下位の位置さえ見える状態だ。チームの窮地を救うべく、松下はエースとして残る試合のマウンドに立つ。「自分のボールに自信を持って投げれば打たれない」。そう自信をのぞかせる背番号18にチームの2部残留の命運は託された。
■コメント
・松下(ラ3=西湘)
相手投手がいつも打てないいい選手だった。チームとしてはアイツをどう崩していくかということで、球が速い投手なのでバットを短く持ったり、決め球がすごいので低めは捨てていこうと工夫はあった。でもバッティングはワンチャンスしか無かった。(自身の投球は)五回まではそんなにピンチも作らずに三振も取れたりして良かった。六回は野手のせいにしてもしょうがない。僕もずっと投げてきているので、そこで作ったピンチを切れるような投球ができれば最高だった。それができなかったのが反省点。(現在勝ち点1だが)あと2試合はどっちも勝ち点が懸かった試合。どっちも落としたら確実に最下位になる。絶対に負けないという気持ちはミーティングでみんなで一つになったと思う。僕はいつも通りやって、後ろにいい投手が控えてくれている。自分のボールに自信を持って投げれば打たれないと思うので、頑張って投げ切りたい。
TEXT=當麻彰紘 PHOTO=中田有香