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トライアルin伊勢崎ウィンター競技会
11月7日(土) 伊勢崎市陸上競技場
男子5000m
3組
17着 寺内 14'23"88
19着 山本修 14'26"36
20着 荒武 14' 26"79
21着 渡邊一 14'26"83
22着 山本采 14'27"24
24着 小早川 14'30"53
31着 高森 14'37"17
DNS 牧浦
DNS 野村
5組
2着 山本修 14'02"65
8着 寺内 14'20"85
15着 渡邊一 14'23"54
18着 山本采 14'25"00
25着 荒武 14'30"85
29着 高森 14' 33"87
32着 小早川 14'38"45
DNS 牧浦
DNS 野村
自己ベストまであと1秒に迫った山本修
寺内は1本目でチームトップ。タイムは2本とも設定通りの走りをこなした
今大会には長距離部門から7名が出場。全選手が2レースに挑み、山本修(済1=遊学館)が2本目で自己ベストに迫るタイムを記録。その他にも多くの選手が設定タイムをクリアし、実りのある記録会となった。
今回の記録会には各選手とも3組と5組の2レースにエントリー。5000mを1日に2本走ることは長い距離に対する練習が狙いで、設定タイムは2本とも14分30秒以内で走り切ることだった。1本目では、東洋大の選手は一人も離れることなく3000mを8分43秒で通過。4000m手前で高森(済2=佐久長聖)が集団から離れる場面こそあったものの、ほとんどの選手が設定タイム通りに走り終える。
2本目は、1本目のレースが終わったおよそ20 分後にスタート。1本目よりやや速いペースでレースは進み、寺内(ラ4=和歌山北)、渡邊一(ラ4=九州学院)、山本修らが積極的に前へ位置付ける。2000mを過ぎると徐々に集団が崩れ始め、3000mで先頭集団は山本修を含む3人にしぼられる。このときの通過タイムは8分26秒で、1本目と比べると15秒以上速いレース展開に。しかし、山本修は少しも表情を崩していなかった。その後も先頭集団はペースを落とすことなくラスト1周を迎える。そして、ラスト1周の鐘がなると山本修が真っ先に飛び出しトップに浮上。後続を置き去りにしたかと思われたが、ラスト100mで早大のエース・高田に抜き返され、わずか1秒差で先着を許す。それでも自己ベストと1秒しか変わらず、終始余裕のある走りであったことから地力が順調についてきていることがうかがえる。他にも、寺内、渡邊一、さらには山本采(済3=滋賀学園)や荒武(済2=小林)も先頭には離されたものの2本とも設定タイムをクリア。調子の良さをアピールした。
今回の記録会出場について酒井監督は「上武大や早大も出るということで箱根の候補メンバーにとってはいい機会だった」と考える。いまや箱根常連校となりつつある上武大や名門・早大の選手らと走り刺激を受けたことだろう。監督はレース内容に関しても多くの選手が狙い通り走れていることから手応えを感じている様子で、惜しくも2本目に設定タイムを上回ってしまった小早川(済2=武蔵越生)にも来週の上尾ハーフでの挽回に期待を寄せている。また、山本修は今回のタイムを受けて「13分台も確実に出せる手応えがある」と話している。箱根に向けて今後も東洋大の選手層はさらに厚みを増していきそうだ。
■コメント
・酒井監督
これからは箱根につなげていく時期なので、1万mやハーフに向けて今日は2本走らせた。上武大や早大も出るということで箱根の候補メンバーにとってはいい機会だったと思う。設定タイムは14分30秒切りで 2本。高森と小早川が設定タイムを越してしまったが、高森は1本目より2本目の方が走れているし、小早川は上尾ハーフもあるので今日はまずまずかなと。それ以外の選手もわりと走れていた。特に山本修は、自己ベストと変わらないタイムで走れているので力はだいぶついてきていると思う。ただ、やはり距離が長くなってくると分からないので 20kmを走るための練習をしなくてはならないし、箱根では全日本の人数にプラスしてあと二人、さらに山要員も必要なわけだから、出雲・全日本のメンバーで固定ではなくてもっと層の厚いチームをつくっていきたい。(全日本から1週間、今大事なことは)走った者は疲労があるので、まずはその疲労を取ってしっかりリセットすること。勝ったことは自信にもなるが、それがおごりになってはならない。箱根は切り替えてやるべきことをやって準備していく。今後は上尾ハーフや小江戸ハーフなど選手によって違うが、箱根の16 人のメンバーを選ぶときはしっかり箱根を戦うための16人を選びたい。そして、全日本を超えるレースをして優勝争いをしたい。
・寺内(ラ4=和歌山北)
設定タイムをクリアできて良かった。1本目は動きが良くなかったが、2本目に普通に走れたというのは収穫だった。監督にも言われたが、中間層の走りがよくできたのが今日はプラスになった。ただ、1年生の修二があのタイムで走れていて、自分は体力的にもきつい部分もあったが負けてしまったのは課題。ラスト1000mからがまだ弱い。全日本では補員だったが、その後からも練習は追い込めている。出雲・全日本のメンバーからは外れてチームに貢献できていないので、箱根では貢献できるように頑張りたい。
・山本修(済1=遊学館)
1本目が14分30秒、2本目が14分10秒の設定で、2本の合計タイムが1万mにつながるということも言われていたのでそれを意識した。1本目は余裕を持っていって2本目どれだけ我慢ができるかだったが、先頭がうまく引っ張ってくれて余裕を持ってラストまでいくことができたのでタイムにつながったと思う。一本ずつ疲労はたまっていなかったので余裕を持って走れた。(タイムについては)先週、14分1秒と9秒程自己ベストを更新した1週間後で、今日の2本目に同じようなタイムが出せたことは前回出したタイムがたまたまではなかったと自信につながるし、13分台も確実に出せる手応えがある。これをきっかけにまた上を目指していきたい。(今後は)これから箱根が近づくにつれて1万mやハーフの記録が 大事となる。まだ5000mしか走ってないので長い距離でも同じように走れるだけの力をつけていきたい。箱根の選考レースがどんどんあるので、大事なところでしっかり走り少しでも主力選手の脅威になれるような、メンバーに食い込める存在になっていきたい。
TEXT=伊藤空夢 PHOTO=石田佳菜子、伊藤空夢