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第93回全国学生相撲選手権大会
11月7日(土)堺市大浜公園相撲場
1日目 個人戦
ベスト8 村田
ベスト16 岡田
ベスト32 白石
予選敗退 太田主将、大波、寺沢、西野、中嶋
気迫あふれる相撲で勝ち上がった村田
威力ある突っ張りを見せた白石(法1=専大松戸)
第93回全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)が開幕した。初日の個人戦で村田(法3=金沢市工)が健闘を見せ、2年ぶりにベスト8入りを果たした。
最後は自分の相撲を取り切ることができなかった。準々決勝で対戦した三輪(日体大)は、村田の気迫を受けながらもまわしをつかんだ。一瞬の間に力をかけられ、バランスを崩しながらも踏みとどまろうとした村田だが、全体重をかけての押しには耐え切れず、土俵外へ。「本当に悔しいです」。しかし、この一年で得たものは大きかった。
「気迫」、この一言が村田の取組を物語る。予選から着実に相手を下し、優秀32選手決勝トーナメントに進出した村田の相撲には、明らかな変化があった。相手が土俵外に出たと思い気を緩めたところで足をすくわれ、敗れた昨年のインカレ団体戦。村田は間違いなくそのときの自分を超えている。相手の技を見極める落ち着き、立ち合いから一気に攻める勢い、そして相手が土俵外に出たことを最後まで確認する冷静さ。この3つを丁寧にこなすことで予選を確実にものにした。
そこに加わったのが気迫だ。「いつも以上に集中できていた」と話すように、一つ一つの技に気迫がこもる。冷静かつ、鋭く繰り出される押しや突きは短時間で勝負を決定付け、一気に上位への流れをつくった。
優勝を狙い、流れも向いていただけに悔しさをにじませたが、2日目の団体戦は東洋大にとって大切な戦いだ。「今は気持ちを切り替えて明日に備えたい」と村田は話した。連覇を逃した昨年度の雪辱を果たす、1年に1度の機会。素早い気持ちの切り替えが求められるのも、インカレならではだ。
・村田(法3=金沢市工)
本当に悔しいです。悔しいですよ。今日はいつもより気持ちを入れて、いつも以上に集中できていた。一番一番集中できていたのでいけるかなと思っていたが、三輪(日体大)とやったときに焦ってしまい、強張ってしまった。足も止まってしまったのでそこが敗因だったと思う。来年こそは本当にとらなければだめだと思う。ここらで負けてはいられないし、最高学年になるので、負けているようでは笑われる。そのくらいの気持ちでやっていきたい。全部とって当たり前。明日の団体戦もあるので、今は気持ちを切り替えて明日に備えたい。
・白石(法1=専大松戸)
初出場でベスト32という結果だが、とても悔しい。調子的にも良く、自分でも今日はいけるかなと思ったが届かなかった。優勝したのが2年生というのも悔しいところです。三輪戦のときは引かないように、ということを意識して臨んだが、いきなりまわしを取られてしまった。今回の出場では3年生、4年生の強い人たちとの差を大きく感じた。次は勝ちます。
TEXT=佐田毬絵 PHOTO=伊藤梨妃、伊藤拓巳