Article

記事


2025.12.13
射撃

[射撃]全日本学生射撃選手権大会 1年田口初インカレで3位入賞!

全日本学生スポーツ射撃選手権大会


10月23日(木)~10月26日(日) 栃木県ライフル射撃場



男子総合順位

7位


10mエアピストル競技 男子団体

 4位 高田・今西 1093点


10mエアピストル競技 男子個人

 8位 高田 550点

 10位 今西 543点



10mエアピストル競技 女子個人

 13位 駒澤 523点



10mエアライフル立射60発競技(ARM) 団体

 4位 稲村・大月・松原 1837.1点


10mエアライフル立射60発競技(ARM)

 6位 田口 619.9点 →ファイナル出場

 16位 稲村 614,4点

 21位 金野 613,8点

 25位 松原 612.0点

 30位 大月 610.7点

 95位 佐藤 588.3点



10mエアライフル立射60発競技(ARM)ファイナル

 3位 田口 223.0点✨



10mエアライフル立射60発競技(ARW) 団体

 8位 秋山・松尾・津波 1827.1点


10mエアライフル立射60発競技(ARW)女子個人

 32位 秋山 611.1点

 36位 松尾 610.5点

 45位 尾崎 607.4点

 53位 津波 605.5点

 76位 杉若 600.9点



50mエアライフル3姿勢60発競技(R3PM) 男子団体

 8位 大月・松原・金野 1644点


50mエアライフル3姿勢60発競技(R3PM) 男子個人

 22位 大月 555点

 33位 松原 547点

 40位 金野 542点



50mエアライフル3姿勢60発競技(R3PW) 女子個人

 34位 杉若 542点



50mエアライフル伏射60発競技(RPRMW)

 41位 大月 602.7点

 50位 金野 600.2点

 62位 松原 595.0点

 

 


 

 全日本学生スポーツ射撃選手権大会が4日間にわたり開催された。今年の舞台は、関東学生にとっても馴染み深い栃木県ライフル射撃場。東洋大から多くの選手が出場する中、ルーキーの田口歩武(法1=栄北)が自己ベスト更新からのファイナル進出、そして堂々の3位入賞でその存在感を放った。


 


 大会2日目のARM60(10mエアライフル男子60発競技)。田口は序盤から落ち着いた表情で射台に立ち、次々と中心をとらえる。最終的に619.9点と自己最高記録をマークし、本選8位でファイナルへ。 「前半は、今日の自分が一番いいと思えるくらい打てた」と競技後には笑顔もこぼれ、初インカレを思わせない手応えを見せる。

 そして迎えたファイナル。他の射台には他大学4年生が中心で立ち、最終学年として挑む選手たちの背中には重い緊張が漂った。その空気を割るように唯一の1年生として登場した田口は、「松原先輩(松原玲臣、法=栄北)にメダルをかじらせます」と宣言。射台に立つと勝負に挑む鋭い眼差しへと変わった。

呼吸を整える田口 

 

 ファイナルは250秒の立射5発×2、続く50秒単発の勝ち抜き形式の2つのステージで行われる。時間制限と脱落がつきまとう独特の緊張に、多くの選手が苦戦するステージだ。ファーストステージを終えた田口は全体6位。表情にはこわばりを見せるも、ここからが勝負だった。

 セカンドステージで日大選手と同点となり、6位決定のシュートオフへ。会場は一気に張り詰めた空気に包まれ、東洋大応援陣も声をあげる中1発目は両者10.5点。勝負はサドンデスの2発目へ。高まるボルテージに速くなっていく会場の手拍子の中、田口が放った弾はど真ん中の10.8点。どよめきと歓声が広がるなか勝負を決め、1年生らしからぬ強心臓ぶりを見せつけた。勢いそのまま、以降もほとんどブレない10点台を連発。最後は3位の位置につけ、宣言通りメダルを松原に届けた。

 田口は前回の関東学生秋季大会を振り返り、「フォーム、引き金の強さ、銃の持ち方…色々一から見直した」と語っており、その努力は、大舞台の中で確かな結果となって現れた。初インカレで堂々の3位となった田口。その背中には、東洋大射撃部の未来をけん引していく姿が見える。


 大会2日目のピストル競技には、今西諒介(社1=清美)、駒澤泉水(健1=海老名)、そして引退前最後のインカレとなった髙田明(法4=茂原北陵)が出場。1年生2名は緊張した面持ちながらも、落ち着いて60発を撃ち切った。優勝を視野に挑んだ髙田は惜しくも本選8位に終わったものの、「最後の大会を楽しめた」と晴れやかな笑顔で振り返り、長く続けてきたピストル競技に幕を閉じた。

 ラスト競技へ挑む髙田

 

 関東での開催となった今大会。慣れ親しんだ射場でありながらも、“インカレ”という大舞台を前に、普段とは違う緊張感で挑む選手も多かった。

 副将・松尾梨好(法3=佐賀清和)は、昨年の結果をプレッシャーに感じながらもARWで60発を打ち切った。しかし目標としたファイナル進出には届かず、「力み過ぎたところがあった。悔しい気持ちが一番大きいです」と肩を落とす。それでも、「自分たちの改善点を見直せば、次は実力を出せると思うので、そこを伸ばしていきたい」と、来年のラストインカレに向けて前向きな姿勢を示した。

 集中を高めスコープを覗く松尾

 インカレは、1年間の努力の集大成を発揮する舞台である。悔しさを抱く者、努力が結果となり喜ぶ者、そして次の目標に向かって歩みを進める者。それぞれの思いが交差する大会となった。

 4年生にとっては、次に控える冬季大会がいよいよ最後の舞台となる。後悔のない大会にするべく、選手たちはすでに次のステップへと視線を向けている。



TEXT=森花菜、PHOTO =三木万由子、神﨑海希、森花菜