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第89回関東大学サッカーリーグ戦 閉会式
11月15日(日) 味の素フィールド西が丘
4年間の苦労がベストイレブンという形で報われた
第89回関東大学サッカーリーグ戦の閉会式が15日、味の素フィールド西が丘で行われ、GK沖野泰斗(国4=幕張総合)がベストイレブンに選出された。
22試合あるリーグ戦の中で、失点数は2部リーグ最少となる20。その鉄壁の守備陣を最後方から支えたのが沖野だ。今季スタメンの座をつかんだ沖野は、リーグ戦全試合に先発し、「経験値がなくて難しかった」と話す中でも幾度となくチームを救った。ベストイレブン選出は“2部リーグで一番の実力者”という意味を持つが、沖野は「チームで取った賞」と、最後までチームメイトへの感謝を忘れることはなかった。
東洋大からGKがベストイレブンに選出されるのは2年連続のことだ。昨年のちょうど同じ時期に、ベストイレブンを受賞した浅沼(H26国卒=Y.S.C.C.横浜)から「絶対ベストイレブンなれるから」と発破をかけられていた。これに「取りますよ」と返した沖野だったが、「まさか自分が選ばれるとは思わなかった」という。
今後の道はいまだに確定していない。それでも「トップレベルで必ずやりたい」と沖野は語る。ベストイレブンという新たな称号を得た守護神は、プロクラブとの契約を勝ち取るべく新たな戦いに挑む。日本を、そして世界を代表するGKへの道のりはここからスタートを切る。
■コメント
・沖野泰斗(国4=幕張総合)
まさか自分が選ばれるとは思ってなかった。個人の賞だが、今季失点が少なかったのはチームのみんなが頑張ってくれただけじゃなく、支えてくれたスタッフや応援の人が力をくれたおかげ。チームとしての結果がこうして(ベストイレブンに)選ばれただけ。チームで取った賞だと思う。(東洋大のGKからは2年連続で受賞だが)去年優瑠くん(浅沼)が卒業するときに「2部で自分も取れたから来年取ってくれよ。絶対ベストイレブンなれるから」みたいなことを言われていて、「取りますよ」と調子に乗っていたら、それが有言実行できた。なので来年は特に4年生になる岩井(国3=佐野日大)とか、出たキーパーが、東洋のキーパーがまた取ってくれるとすごくうれしい。(自身の1年を振り返って)公式戦に出るのがほぼ初めてで、1年間通して初めてのことが多くて経験値がなくて難しかった。その中で一個一個の試合で毎回成長できた。最後はあまり良くなかったが、1年間通して考えれば成長できたと思う。(今後は)オファーをもらっているわけではないが、J1であったりのトップレベルで必ずやりたいと思っている。チャンスを諦めずに日々努力したい。(後輩に向けて)2年連続であと一歩、勝ち点でいうと1ゲーム差で終えているので、来年はこの2年の経験を生かして、あとは1部を経験している代が次の4年生で最後。そういう経験のある代が1部でやりたいと思う気持ちは強いと思う。その分来年の4年生には頑張ってほしい。
TEXT/PHOTO=當麻彰紘