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2026ルーキーズ企画1日目は、氷上を駆ける姿が、ひときわ目を引く高嶋葉多(スポ1=駒大苫小牧)。持ち味は「スピード」。その武器を手に、東洋大学での新たな4年間を走り始めた。
小学校1年生で始めたアイスホッケーと並行して、小学生の頃は陸上にも取り組んだ。「夏は陸上、冬はアイスホッケー」。二足のわらじを履き、800メートルにも挑戦したという。中学生からはアイスホッケー1本に絞り、持ち味であるスピードを磨いてきた。「スピードを生かしたプレーで、ドライブやチャンスメイクが武器」と語っていた春リーグ前。その言葉通り、大学初年度から自身の強みを存分に発揮した。
春リーグでは、同じ駒大苫小牧高出身で同級生の山口虎太朗(スポ1=駒大苫小牧)とセットを組んだ。決勝リーグの明大戦では、山口からのリターンパスを受けると、相手GKをかわして左サイドからシュートを放ち、追加点を奪った。高校時代からともにプレーしてきた山口との連係から生まれたゴールに、「そのキーパーが自分の高校時代の1個上の先輩ですごい上手くて、ずっと同じチームだったので、点数を決めるイメージがなかったんですけど、そのキーパーに決められてすごい嬉しかった」と振り返る。
しかし、大学の舞台で感じたのは手応えだけではなかった。「大学だとスピードだけじゃ打開できない部分を春リーグで感じた」。パスの精度や間合いなど、上級生との差を課題として挙げ、「そういうところを見て吸収して、スピードだけじゃなく、細かいところを先輩から吸収していきたい」とさらなる高みを見据える。
その姿勢の根底には、高校時代に培った精神的な成長もある。駒大苫小牧高ではキャプテンを務め、最後のインターハイでは決勝の延長戦にて自らゴールを決め、チームを優勝へ導いた。高校3年間で最も成長した部分について「プレーとか体もすごい成長できたと思うんですけど、それ以上にメンタル的なコントロールとか、後輩への声かけとか、精神的な面ですごい成長できた」と語る。勝負どころでチームを背負う力は、大学という新たな舞台でも確かな武器となっている。
東洋大学での生活にも少しずつ慣れてきた。初めは上下関係もあり、先輩たちに緊張していたという高嶋。しかし、寮生活や練習を通して次第に距離を縮めていった。「変な上下関係とかなくて、後輩が生き生きしやすい環境を作ってくれている」。先輩たちから技術を吸収できる環境の中で、自身の課題と向き合いながら成長を続けている。
さらに7月に行われた男子ユースキャンプには最年少で選出された。プロ選手をはじめ、各大学からの実力者が集うトップレベルの環境で練習を重ね、「吸収するものが多かった」と振り返る。
この夏は、秋リーグに向けて体幹強化にも取り組んだ。チューブを使ったトレーニングなどを重ね、体負けしない体づくりに励む。「ファーストリーグ、セカンドリーグ、ファイナルリーグと長い戦いになるので、体力的な面もそうだし、精神的にも強く持って、最後優勝したい」と見据える秋リーグ。その先に待つインカレを含めた三冠を目指し、チームの一員として勝利に貢献する覚悟を示した。
そして、4年後に思い描くのは「プロ」の舞台だ。
「プロになりたいと今思っているので、4年生の時に、プロに近づけてる選手になってたらいいなって思います」。
そう語る高嶋の4年間は、まだ始まったばかりだ。入学当初に掲げた「チームから必要とされる選手」という目標を胸に、持ち味のスピードを磨きながら、大学でしか得られない技術と経験を一つずつ積み重ねていく。これから先、壁にぶつかることもあるだろう。自らの課題と向き合い、成長を続けた先には、きっと今より大きな景色が待っている。
高嶋葉多らしく、思い切り駆け抜けてほしい。

TEXT/PHOTO=覺本千莉

