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2026年度ルーキー企画2日目は、高校生の時から全国の舞台を数多く経験してきた安川飛翔(スポ1=洛南)
高校時代の広島インターハイでは男子100mで3位入賞と輝かしい成績をおさめた。
そんな男子100m界の期待の新星がこの春、鉄紺の扉をたたいた。

日本選手権のレース後の安川
陸上を始めた中学
陸上競技を始めたのは中学生。入学時は新型コロナの影響でほとんどの大会が簡略化され、「ただがむしゃらに走っていた」という安川。
そんな中で転機は中学3年生の時に訪れた。
全日本中学校陸上競技選手権大会やU16陸上競技大会という大舞台に挑戦し見事入賞を果たした。
「U16陸上競技大会がきっかけで自分の中で意識が変わって、陸上以外興味がなくなった」
そんな強烈な体験が彼の陸上人生を大きく動かした。
悔しさを胸に取り組んだ高校での陸上生活
「最初は怖いイメージしかなくて、ちょっとやだなあと思っていた」と強豪である洛南高校への本音を口にしつつも、その門をくぐる決断をしたのは大石凌功(スポ4=洛南)の背中を追いかけたいという一心からだった。
陸上を本気で行うには覚悟を決めないといけないと自身を鼓舞し、厳しい環境へ飛び込んだ。
1個上と1個下の代が強く、リレーでの全国大会出場経験は順調に積んでいったが、個人競技で全国大会に出場できないという悔しい思いが募る。
そんな中、陸上人生で2度目の転機となる大会が。
それが高校2年生の時に出場した国民スポーツ大会だ。
京都代表として男子100mに出場。同学年の中でただ1人決勝に残り、3位に入賞した。
「1回全国大会で結果を残すと価値観がだいぶ変わって、来年のインターハイのことが考えられるようになった」
視野が広がり、明確な目標を見据えることができた大会だった。
そして迎えた高校ラストイヤー。2年冬のケガという苦難を乗り越えながらも満足に走れない状態が続いた中で
「諦めずに走り続ければ自分の結果につながる」と這い上がった。
近畿高校総体での優勝を経て、広島で行われた全国高等学校陸上競技対抗選手権大会へ。
最後の全国インターハイで自己ベストを更新し3位入賞を果たした。
強豪校であるがゆえの重圧や、ケガ、そして個人種目での全国大会への出場の厳しさ。
「良い意味でも悪い意味でも3位が目立つ3年間だった」と語っていたが、その足跡には最後まで諦めず走り抜いた安川の姿があった。

憧れの先輩を追って東洋大学へ
高校時代から追い続けた大石凌功の背中を追うように東洋大学へ進学。
「陸上競技で世界を目指すなら東洋大学しかない」
5月に行われた第105回関東学生陸上競技対抗選手権では1年生ながら男子100mに出場したが、惜しくも予選で敗退。大学レースの厳しさを実感した大会だった。
しかしその数日後に行われた香港2026 U20アジア陸上競技選手権大会の代表選手に選出。
世界で戦う選手になるための第一歩を踏み出した大会で3位入賞を果たした。
「3位を獲ったことが自分の中ですごい刺激になった」
世界で戦えるという確かな手ごたえを手にした。

さらなる高みへ
インタビューのたびに見せる姿が印象深い。
自分の走りについて冷静に分析し、弱点や足りない部分について細かく語る安川。
その言葉からは陸上競技に対する強い思いがにじみ出る。
短距離の大きな大会も残すは今月行われる日本学生陸上競技対抗選手権のみ。男子100mに出場予定だ。
「勉強も疎かにせずに。ただ自分は東洋大学で陸上競技をしにきた」と語ったその目は未来への希望や覚悟が宿っていた。
競争率が高いと言われている競技で、世界で「鉄紺」の誇りを轟かせる日も遠くない。

TEXT・PHOTO=窪内彩乃

