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2026.10.24
硬式野球

[硬式野球] 「チーム大坪」有終の美!延長10回の劇的サヨナラ勝利で1部残留/立正大3回戦

[硬式野球]東都大学野球 秋季1部リーグ戦・立正大3回戦

10月22日(木)明治神宮野球場

立正大4ー5×東洋大◯


1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

計

立正大

1

0

0

0

0

0

0

0

3

 0

4

東洋大

0

1

0

0

0

1

0

0

2

 1×

5


石澤、大坪ー熊谷

勝利投手:大坪

本塁打:冨安(6回裏)

二塁打:大城戸(5回裏)


・打者成績  ※先発のみ表示

打順

守備

名前

打数

安打

得点

打点

1

(中)

大城戸陸琥(総3=九州学院)

3

1


1

2

(指)

日髙有希也(営1=宮崎商業)

4

2

1

1

3

(一)

山田隼(総4=木更津総合)

5

2



4

(左)

冨安海来(営4=履正社)

3

1

1

1

5

(三)

西田瞬(総1=浦和学院)

4

1

1


6

(捕)

熊谷俊乃介(総2=関東第一)

4

1


1

7

(右)

山内教輔(総3=東海大相模)

3

2

1


8

(二)

谷野勇輝(総1=東邦)

3




9

(遊)

高中一樹(総3=聖光学院)

4



1

 

・投手成績 ※先発のみ表示

勝敗

名前

回数

球数

被安打

四死球

三振

失点

自責点


石澤順平(総2=木更津総合)

9

110

7

1

3

4

4



 勝てば1部残留、負ければ入れ替え戦。明暗を分ける大一番で執念を見せた。9回に逆転を許すも、土壇場で同点に追いつき、延長10回タイブレークの末に劇的なサヨナラ勝利。最後まで諦めなかった東洋大が、1部の座を守り抜いた。

サヨナラ適時打を放った熊谷に集まる選手たち

 先発のマウンドを託されたのは、春の入れ替え戦でもチームを救った石澤。初回に適時打で先制を許したものの、2回以降は立正大打線を抑え込んだ。


 1点を追う2回裏、先頭の西田が中安打で出塁すると、熊谷の打球が野選を誘い、山内の頭部死球などで1死満塁の好機をつくる。ここで高中の二ゴロの間に西田が生還し、試合を振り出しに戻した。


 石澤は6回まで相手打線をわずか3安打に抑える好投。要所で三振を奪うなど、落ち着いた投球で追加点を許さなかった。

魂のこもった投球を見せた石澤

 4番・冨安が、鬱憤(うっぷん)を一振りで晴らした。前日の試合では好機で代打を送られ、この日も3回無死一、二塁で併殺打に倒れた。それでも迎えた6回裏、先頭打者として打席に立つと、振り抜いた打球は神宮の空に大きなアーチを描き、右翼スタンド上段へ。打った瞬間、ベンチから選手たちが飛び出し、冨安は力強くガッツポーズを見せながらダイヤモンドを一周した。チームの願いを乗せた一発が、待望の勝ち越しをもたらした。

全員の思いを乗せた冨安のホームラン

 待望の援護を受けた石澤も、気迫の投球で応えた。7回表、先頭打者に二塁打を許しながらも、後続を投飛、二ゴロ、左飛に打ち取り無失点。普段は感情を表に出さない右腕が雄たけびを上げ、拳を握った。笑顔で同級生の捕手・熊谷とハイタッチを交わした。

気迫の投球でガッツポーズする石澤

石澤(左)、熊谷

 勝利まであとアウトは3つ。9回表、試練が訪れる。無死から連打を浴び、1死二、三塁のピンチを招くと、指揮官は6番・指名打者の髙田を申告敬遠とし、満塁策を選択した。続く打者を空振り三振に仕留め、2死までこぎ着けたものの、椎木(立正大)に走者一掃の適時三塁打を浴び、土壇場で逆転を許した。


 それでも、東洋大ナインは下を向かなかった。ベンチに戻った選手たちは円陣を組み、再び士気を高めた。


 9回裏、先頭の山内が中前安打で出塁すると、代打・4年生の前髙も右前安打でつなぐ。暴投などで1死二、三塁とすると、大城戸の犠飛で山内が執念のヘッドスライディング。なおも2死二塁と、同点の好機が続く。

代打でつないだ4年生・前髙

 打席には1年生・日髙。「自分がここで打ってなんとか望みをつなぎたかった」と打球は二遊間を抜け、中前へ。起死回生の適時打で同点に追いつき、試合を延長戦へ持ち込んだ。


 延長10回タイブレーク。指揮官がマウンドを託したのは、エース・大坪。「絶対勝ってやる」。4年間の思いを胸に、重圧のかかる場面でも気迫の投球を披露。併殺打と遊ゴロで無失点に切り抜け、サヨナラ勝利への望みをつないだ。

感情を爆発させる大坪

 迎えた10回裏、打席には石澤とともにチームを支えてきた熊谷。振り抜いた打球は左翼手の頭上を越え、劇的なサヨナラ適時打。球場は歓喜に沸き、激闘の末に1部残留を決めた。

勝負を決めた熊谷の一打

 今季は下級生を中心に戦ってきた東洋大。出場機会に恵まれない4年生も多かったが、ベンチから声をかけ、戻ってきた後輩を励まし続けた。指揮官も4年生の姿を「一生懸命頑張ってくれた」とたたえた。


 主将として、そして投手陣の柱としてチームを支えた大坪。苦しい時間の方が長かったかもしれない。それでも、春は専修大との入れ替え戦を制し、秋は土壇場の逆転劇で1部残留をつかみ取った。


 秋季リーグ戦は5勝8敗、4位で全日程を終えた。後輩たちに1部残留という最高の置き土産を残し、チーム大坪は戦いに幕を下ろした。


TEXT=福田和奏、PHOTO=小林美空、佐藤結芽、福田和奏


◇井上大監督

ーー大変でしたね。

いやまあはい。でも今日はね、何も言うことないですよね。まあ言うとしたら本当によくやったと。もう今日だけは褒めてあげたいと思いますね。


ーー今日は勝てばどんな形でも。

まあね、もちろん。はい。


ーーそういうゲームですよね。

そうですね。はい。本当によく粘りましたしね、最後。


ーーほんとに流れが。

そうですね。なかなかね、もう当然お互いね、必死にやってますから。もうこの一戦にかけてね。なかなか、でもいいゲームだったんじゃないですかね。はい。緊迫した、そんなね、大きなミスもなくて。はい。


ーーやっぱり最後キャプテンの10回表のゼロも大きかったですね。

まあ、それは大きいですよね、本当に。あとはまあ、当然うちが後攻だったっていうのもね。だいたい先攻なんですけど、はい。


ーー9回、逆転されて、そこからのベンチの雰囲気ってどんな感じだったんですか。

いややっぱり学生は、選手は諦めてなかったですよ。僕はちょっと半分ね、覚悟はしてましたけど。まあ、覚悟して、まあそれはね、初めから覚悟はしてるんですけど、はい。当然。


ーー代打の前髙さんも結果を出して。

そうですね。はい。結果出してくれてね、最後よかったと思います、他の4年生も使ってあげたい気持ちはあったんですけど、私の立場的な感じでいくと、やっぱりもうチームが最優先なので、勝つことを最優先にしなきゃいけないので。ちょっと最後、使ってあげれない4年生もいたんですけど。


ーーその中でもベンチで4年生が鼓舞して。

そうですね。はい。一生懸命声出してくれてね。はい。金丸、中村なんかもそうですし。はい。


ーーまだ終わったばっかりですけど、新たなチームになる際に、どのあたりを一番強化しなきゃいけないと思いますか。

今年のチームと違って、来年はそこそこ経験してきてるやつが結構いるので。あと、それに肉付けをしていけば、まあいいのかなと。まあ当然ね、まだまだ足らないところもたくさんあるので、この冬鍛えて、もう一回鍛えて。せっかくね、今年の4年生頑張ってくれて、残留させてくれたわけですから。それに報いるためにもね、来年は。結局ね、4年生を生かせられなかった、その代わり3年生以下を生かしたわけですから、やっぱり来年ちゃんと4年生のためにも結果出さないといけないっていう思いがあるので。より一層厳しくやりたいなと思います。(笑)


ーーやっぱり勝ち点3は最低限取れるチームに。

もうそれはもう絶対そうですね。そこに絡んでこないと、やっぱり優勝争いもできないので。


ーー卒業していく4年生にはどんな声を。

でも本当ね、この子たち、僕が監督なった時の一緒に入ってきた選手なんですけど。でもその、まあ去年プロ行った花田とか、結構主力が若い時から出てたチームだったんで、なかなかそのね、出れるチャンスがなかったんですけど。まあでも、その中で今年ね、一生懸命頑張ってくれたなと。で、しかもね、そんなに力ない4年生ばっかだったんですけど、こうやってね、春も秋も残留させてくれて。そこは本当感謝してます。


◇大坪廉

――9回に逆転されてどんなムードでしたか。

いや、正直声出んかったっすね。勝ったっすけど、いや、まだ裏あると思って。自分、同点になったら行くって言われてたんで、まだ気は抜けなかったんで。ほんで、先頭、いや、一、二塁になって、連打で。そっからもうなんか気持ち入ったっすね。ワンチャンあると思って、準備ずっとしてました。


――あの場面でリリーフ登板どうでしたか。こう、しびれる場面でしたけど。

もう最後、もう今までやってきたこと全部ぶつけてやろうと思って投げてました。


――すごいガッツポーズで帰ってきましたもんね、ゼロに抑えて。

いや、もうあんなガッツポーズしたことないっす。


――それだけ。

もう本当に絶対勝ってやるっていう気持ちと、もう4年間やってきたこと全部ぶつけてやろうとしか思ってなかったっすね。


――最高のゲームですよね。

いや、しんどいっすけどね。しんどかったっす。


――投手陣全体をこうご覧になられて、春課題だった被本塁打、これが秋はもうぐんと少なくなっているというところで、やっぱりキャプテンからご覧になられても成長を感じますか、ピッチャー陣。

バッターの傾向を見て、多分それぞれ投げられてると思うんで。引っ張りのバッターやったら、基本外で勝負とか。引っ張らせんかったら、シシングルヒットで終わったり、そういうのがあったんで。まあそういうとこをちゃんとバッター見て、全員投げてたかなと思います。


――ちょっと気が早いですけど、社会人でどういう成長をしたいですか。

こんなレベルの高いリーグでやってきたんで、そこはまあ自信持って、社会人でもこの経験生かして頑張っていきたいと思います。


――監督との4年間はどうでしたか。

いやまあ濃い4年間でした。濃い4年間でした。


――いい終わり方だよね。

そうっすね、もちろん。

 

――いや、これでもしね。

あれで打たれるんすもんね、やばい終わり方になる。こんなこと言ってないっすね(笑)


――後輩たちにはどういうところを引き継いでほしいとか、どういうところを頑張れとかあったりしますか。

今年も、ずっと1、2年、3年、結構出てて、やっぱ経験してる選手多いんで。また来年1部でできるってことなんで、その経験を生かして、ずっと1部定着できるように頑張ってほしいっすね。


――でも、同点になったら行くっていうのは、その裏の攻撃の時に言われたんですか。

はい。9回表で3点取られた時すね。


――9回の表3点取られた時。

そうっすね。逆転されて、乾コーチに「お前まだあるから、準備作っとけ」って言われて。で、その回の攻撃終わって、で、同点になったら行くって。


――それ任されたっていうのは、やっぱりすごい意気に感じた?

はい、そうっすね。気持ちはまだ気抜けないなって。ずっと、もう試合始まってからずっと気張ってたんで。正直めっちゃ疲れたっすけど、逆転された時は「いや、マジか」と思ったっすけど。いや、乾さんが「お前まだ作っとけ」の一言があったんで、パッと切り替えれたっすね。


◇日髙有希也(スポトウより質問)

ーー今日の試合を振り返っていかがでしたか?

たまらないっす。  


ーー同点のタイムリーヒットを打った打席を振り返っていかがですか?  

自分が打てなかったら、もう入れ替え戦だったんで。打つしか無かったので、気持ちで打ちました。  


ーーチャンスで打席が回ってきた時の心境は?

いやもうゲロ吐きそうだったっすけど。 正直本当にもうやばくて。ここで4年生をなんとか、4年生に助けてもらったんで、自分がここで打って、なんとか望みをつなぎたかったので打てて良かったです。  


ーー1部残留を決めた率直なお気持ちを聞かせてください。

いや本当にホッとしてます。


ーーリーグ戦中盤からDHや外野手スタメンに定着しましたが、何か調子が上がったきっかけはあったんですか?  

 杉若と普段、日頃からバッティング練習してるんですけど、こいつが今日の先発の田中を想定して下から投げてくれたりとか自分の練習相手になってくれたので、本当にそこが要因かなと思います。  


 ーー来年に向けて一言お願いします。

来年は本当に1部優勝を狙って頑張っていきたいです。