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2016.01.08
アイススケート

[ホッケー部門]法政大に4―0 全員でつかんだ完封勝利

第88回日本学生氷上競技選手権大会

1月7日(木) 細尾ドームリンク

 

東洋大4-0法大

 

[ゴール・アシスト]

21:21 出口

27:41 武尾(田中、今村)

47:52 武尾(今野、今村)

48:42 出口


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待望の先制点を上げたFW出口


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FW武尾も2ゴールを決め波に乗る


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見事完封したGK古川駿



 札大に勝ったのもつかの間、ダブルヘッダーで2試合目に控えていたのは気の抜けない法大戦だ。集中力を貫きピンチの場面も全員で守り、完封勝利。明日の準決勝に駒を進めた。



 「全員で勝ち取った勝利」。鈴木監督は試合内容をこう評価した。札大戦で99本ものシュートを打ちながらも3得点と決定力不足を痛感させられた選手たちは、数時間後切り替えた顔つきでリンクに戻ってきた。1ピリでは3度のSH(ショートハンド)の場面でゴール間際まで攻め込まれるも、全員が体を張って必死に守り無得点でしのぐ。DF面では序盤から走って当たる激しいチェックを見せる。ダブルヘッダーに多少疲れもあったが、最後まで集中力を切らさず戦い抜いた。初戦の札幌大に続きゴールに立ったGK古川駿(社1=八戸工大一)は相手に一度もネットを揺らさせなかった。法大相手に、「これ以上ない出来」と監督も完封勝利に喜びを見せた。


 0対0で迎えた2ピリは守りから攻撃のリズム作る。開始2分足らずで、FW出口(社1=駒大苫小牧)が相手DFを抜く。ゴールまで一人で持ち込むと左隅に突き刺すシュートを決め待望の先制点を奪った。その後第1セットの4年生トリオであるFW今野主将(社4=清水・北海道)、FW武尾(社4=八戸工大一)、FW今村(社4=白樺学園)を中心に果敢に攻め、シュートを放っていく。中盤ではFW武尾がゴール正面から打つと、パックは鮮やかに決まりゴールネットを揺らした。2点連取で気持ちに余裕ができ、そのまま勢いに乗ると、3ピリにもFW出口、FW武尾がそれぞれ追加点を決める。最後まで法大に得点を許さず4対0で勝利を収め、準決勝に勝ち進んだ。


 「自分が取りに行くという気持ちでやった」とFW武尾。4年生はこのインカレで負ければ引退となる。普段から団結力があり試合中も労う姿は、いつもこのチームを支える軸だった。昨年2位の悔しさはインカレの舞台で晴らす。まずは、秋リーグで1度も勝てなかった中大を相手に、今日以上の全力プレーで真っ向勝負に出る。


■コメント

・鈴木監督

チームの理想の試合だった。いい守りからチャンスで決めて、全員で勝ち取った勝利。シンプルに守りを意識できたことが勝因。SHの場面での守りもベースのものが頭に入っていた。選手は体を張ってよく守ってくれた。(ダブルヘッダーだったが)相手より有利であるくらいしっかり練習してきたので、スタミナ面の心配はなかった。(先制後は)1ピリはPKも多くて苦しかったので、しっかり守り切れたことが得点につながった。(4年生の動きは)とても仲が良く結束力がある学年なので、4年生の力を合わせて勝ちに向かっている。(次戦に向けて)しっかりとした守りからフィジカルなプレーをしたい。

 

・FW武尾(社4=八戸工大一)

最初からみんな足も動いていたし、Dゾーンも必死で守っていたし、いい試合だった。スタートから相手にチェックに行ったりプレッシャーもかけられていた。(自身の調子は)合宿中はあまりよくなかったが、試合に向かって徐々によくなり得点もできた。(最後のインカレだが)去年は2位で、今年は優勝したいという気持ちが強くなった。秋リーグはチームに貢献できたらいいなという思いがあったが、ここでは一試合一試合本気の勝負なので自分が取りに行くという気持ちでやっているので、それが今日出たのかなと思う。午前中の試合よりも成長していて、どんどんいい試合になっている。明日はこの試合よりいいプレーができるように頑張る。(中大戦に向けて)秋リーグに負けているので、必ず死ぬ気で体を張って守ってシュートもして勝ちたい。


・GK古川駿(社1=八戸工大一)
味方との連携が取れてたし、無失点で終えれたのはこれ以上にない出来かなと思う。4年生のGK脇本さんに1ピリ死ぬ気で守れば、味方が点を取ってくれると言われたので集中して守った。監督にはナイスキーパーと言ってもらえた。(午前の試合)みんな点が取れなくて悔しがっていたが、動きは悪くなかったので法大戦不安はなかった。(中大戦は)序盤からアグレッシブに動いて、ロースコアに抑え味方に点を取ってもらって勝ちたい。


TEXT=酒井奈津子  PHOTO=星和典、中田有香