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2016.04.24
アイススケート

[アイスホッケー]昨年王者・中大にPSの末惜敗 決勝進出ならず

秩父杯第64回関東大学アイスホッケー選手権大会

4月23日(土) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大4―5中大(PS)


[ゴール(アシスト)]

15:20佐藤創(人里)

25:10人里(出口)

28:21出口(柴田、田中)

44:36古川誠(人里、田中)


FW人里主将が中心となってチームをまとめる


欲しかった1点目を決めたDF佐藤創


仲間同士支え合いながら最後まで戦った


 決勝進出をかけた中大との激突。一時は1点リードするが、3ピリ終了間際に1点を返され同点へ。延長戦の末、PSまで持ち込むも健闘むなしく敗戦。7年ぶりの決勝進出とはならなかった。


 3冠の夢が散った。1ピリ開始してまもなく先制され、反則が響いたSH(ショートハンド)中に2失点目。意気消沈としていたところで活路を見出したのはDF佐藤創(社2=駒大苫小牧)だ。一直線に放たれたシュートは見事ゴールネットを揺らし、ここから巻き返しを図った。2ピリではFW出口(社2=駒大苫小牧)の隙を突いたパスでFW人里主将(社4=白樺学園)がすかさず決め2―2に追い付く。さらにFW出口の転びながらも気迫に溢れたシュートで追加点を挙げ3―2とし、逆転に成功。チームの士気を最大限に盛り上げた。

 しかし、昨季3冠を成し遂げた王者はここであっさりと引き下がってはくれない。3ピリ開始わずか30秒で試合は振り出しに戻ってしまう。すかさずFW古川誠(社2=白樺学園)がゴール脇からパックを押し込んで4―3と1点先行状態に戻すも、3ピリ残り4分、まさかの同点打を許し試合は延長戦へ。激闘のシーソーゲームの末、PSで氷の女神が微笑むことはなかった。


 中大とは、1月のインカレの準決勝でも対戦。激戦の末、GWSにまで追い込むも敗戦した。全く同じ負け方だからこそ、悔しさは募るはずだ。「5対5でやれば勝てる」と言い聞かせていた山口コーチ。強力な第1セット(人里―出口―古川誠)は確実に点を取ることができ、またDF層の強化によってFWとのパスのつながりも良くなった。だが、彼らは目の前に立ちはだかる中大に春の準決勝で3年連続の惜敗。未だに白星を挙げられていないままだ。

 次戦は早大との3位決定戦となる。この対戦も3年連続でのカードとなるが、いずれも昨年より順位を落とすわけにはいかない。今こそ踏ん張りどきだ。


■コメント

・山口コーチ

1ピリの始めはみんな固さがあったが、「5対5でやれば勝てる」ということは言い聞かせていた。中央の第一セットが点を取るセットなので僕らもそこに合わせて守りのセットを組むようにしたんですが、上手くマッチアップできなくて。だけどなにが原因なのか…ビデオなどを見て反省しなきゃいけない。反則が多くなると流れもこない。やっぱりまだ反則を我慢しきれない部分がある。抑えられない甘さもある。(GWSは)東洋はキーパーもいいし、勝てるチャンスはあるが、運もあるのでそこも大事なのかな。(インカレと同じ負け方だが)僕たちも悔しいけど選手が一番悔しい。勝たせてあげたかった。(3位決定戦に向けて)決勝と3決じゃモチベーションが変わってくる。もう一踏ん張りさせられるよう頑張る。

・人里主将(社4=白樺学園)
簡単に言えば僕のせいで負けてしまった試合じゃないかなと思う。ペナルティを出すってことはチームに迷惑がかかってしまう。みんな一生懸命守ってくれたが、僕自身も1点は決めたけどそんなのはどうでもよくて。試合前からペナルティのこと言われていたのに出してしまったのが自分の悪いところだと思う。(先制点をとられてしまったことについて)点数を入れ合う競技だから、得点したからといってチームが上がりすぎたり、失点したからといってチームがダウンしたりってゆうことはなくそうって言っていた。どんな点差でもみんなで声を掛け合ってできたので、その点は良かった。(敗因は)やっぱり反則。PKで失点してしまったのでそこが反省点。優勝目指してってゆうのは叶わなかったが、一つでもいい順位で終われたらいいなと思う。

 

・GK古川駿(社2=八戸工大一)
プレイヤーに申し訳ない。まず1ピリ2失点したのもそうだし、諦めないでガンガン走ってくれて逆転までしてくれたのに、最後こらえきれずに失点してしまったことが悔しい。今日は失点しても2までに抑えようと思っていた。メンタルがまだ甘いなと思った。中大とはインカレでも負けているので、借りを返す気持ちでいたが、最後はPSで負けて本当に悔しい。(3位決定戦に向けて)どんな相手でも、今日の結果を引きづらないで絶対に勝ちたい。

・FW古川誠(社2=白樺学園)
第1セットは点数を取ることが役割なので、その点は良かった。ただ、1ピリの1失点目を止めていれば完全に東洋のペースで試合ができていたと思う。リードしていたときに、守り切れなかったことが今日の敗因。良かった点はいいスケートしてフィジカルに動いて、いい時間帯で点数を取れたこと。悪かった点は小さなミスやブロックショットしなかったり、そういう点が最後の4失点目につながってしまった。3位決定戦はまだ相手が分からないけど、しっかり自分たちのプレーをして最後は勝って終わりたい。


TEXT/PHOTO=坂口こよみ