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2016.05.03
サッカー

[サッカー]得点力不足解消へ!仙頭ハットで5発快勝!

第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)

第5節  5月1日(日) 東洋大学朝霞グラウンド


東洋大5-2東学大


<得点者>

10 分 仙頭 

13 分 仙頭 

42 分 佐藤 

65 分 田中  

68 分 仙頭 


<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF

白石直毅(国3=前橋育英)

浦上仁騎(国2=大宮Y)

飯島樹生(国4=流経大柏)

徳市寛人(国4=東福岡)

▽MF

田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)


坂元達裕(社2=前橋育英)

高橋宏季(国2=FC東京U-18)91分→FW小堀将人(国3=八千代)

勝野瑛(国2=浦和Y)73分→DF星清太(国4=関東第一)

▽FW

仙頭啓矢(国4=京都橘)

佐藤仁紀(国4=武南)83分→FW小林拓夢(国1=帝京長岡)


仙頭はハットトリックの大活躍


今季初得点を決めた田中


佐藤は2試合連続の得点


  前節今季初勝利を収めた東洋大は、東学大を相手に圧巻のゴールラッシュを披露した。今季最多の5得点を奪い快勝。決定力不足に悩んでいたチームに、明るい兆しが見えた。

  決して全てが上手くいったわけではない。「先制点を与えずに先手を取れるように」と監督は選手を送り出すも、前半2分で失点を喫してしまう。「ずっと課題としているところ」と仙頭は立ち上がりの悪さを悔やんだ。早い時間帯からビハインドを負ったが、前半10分に「狙っていた」と仙頭がコーナーキックで蹴ったボールは、直接ゴールネットに吸い込まれ同点に追いつく。その2分後には得点の勢いそのままに、田中が中央から右の仙頭へラストパスを出すと、キーパーと1対1を確実に決めて逆転する。2得点を奪った仙頭は前半終了間際、ボールを受けに低い位置まで降りてくると、一気に両サイドの選手へ展開するなど神出鬼没に顔を出した。「型にはまるプレーはしたくない」と仙頭は語り、監督も「彼のひらめきが、今日のゲームの中で効果的であった」と称賛した。42分には、前節ハットトリックの活躍を見せた佐藤の2試合連続ゴールで東学大を突き放す。後半早々に1点差に詰められるも、64分には坂元が右へ振ると、高橋が中央へ折り返して、逆サイドから走り込んできた田中がネットを揺らす。田中は待望の今季初得点。そしてゴールラッシュを締めくくったのはエースの3点目だった。前線の選手が多く絡み、最後に決めたのは仙頭。「(キーパーの)逆を打ったら反応できないと思った」と冷静に左隅へ流し込み、ハットトリックを達成。そこには勝てない時期には見られなかった、ゴール前でゆとりのあるプレーが見られた。得点力不足に苦しんだ前線は5得点を奪い、水を得た魚のように躍動した。監督は前節の佐藤の活躍を要因に挙げた上で「仙頭が取ることによって、またフリーな選手が生まれてくる」と前線の相乗効果を期待した。
  次戦の拓殖大は5人の守備を並べてスペースを消すサッカーをする。昨年の秋季リーグ戦では得点を奪うことができず黒星を喫した相手に「また難しい相手が待っている」と監督は身を引き締めた。今節は圧勝を果たしたものの「まだまだ上位とは勝ち点が足りない」と仙頭は次を見据える。開幕から出遅れただけに、1部昇格のためには得点を奪い続けて勝ち点3へとつなげる。


■コメント

・古川監督
気温が上がることは予想できていた中で、特に学芸さんといつも対戦するときは、手堅い相手であるので先制点を取られたらカウンターを受けると想像できていた。ものの1分で先制点を献上するような形になってゲームプランとしてはまるっきり反対になってしまった。幸運にも良い形からゴールが入ってくれて、自分たちの意とするゲーム運びはできなかったものの、前半にひっくり返して折り返せたというところで、勝利につながったと思う。(5得点を奪った攻撃陣の評価)ゴールチャンスを多く作り出したことと、ゴールを奪ったことを純粋に評価したい。喜ばしいことだと思う。(小林選手について)彼はパワーやスピードを持っている。抜け出したらパンチ力があるので、今日も一度抜け出してオフサイドにはなったが、そういった形をいかに作って決めれるか。そこが彼の出場機会を増やしていったりすることになると思う。(次戦へ向けて)東海大戦や明学戦のような守備を5枚並べたシステムで、また難しい相手が待っているという覚悟はしている。特に今日も拓大さんは負けてしまったということで、そういう相手こそ次のゲームで勝ち点を奪いに執着してやってくる。心して挑みたい。やっとこういった形で連勝ができたので、そういったパワーは失いたくない。勝って戻って来たい。


・佐藤仁紀(国4=武南)

開始早々失点してしまったが、早い段階で取り返すことができた。早い時間での失点は今後の試合で勝ち点を落とすことになるとハーフタイムに監督からも喝が入って、直していかないといけないと思った。(得点シーンは)あそこしかないと思った。シュートかパスか分かんなかったけど、決めるだけだった。(ここまで全試合で失点してるが)守備陣だけではなく、チーム全体の問題。崩されているというよりは、自分達のミスから失点しているので、クリアを大きくするだったり、繋げる所は繋ぐなどハッキリしたプレーが失点をするかしないかだと思う。(次節に向けて)最初の三戦で勝ち点を落としたので、自分達はすべての試合が勝負だと思っている。勝敗を五分に戻せたし、勝ち点を落とさないように全勝する気持ちで次も頑張りたい。


・仙頭啓矢(国4=京都橘)
立ち上がりに失点してしまって、それは去年や一昨年からずっと課題としていること。そこは上手く出来なかった。先制点を取られてもしっかりと巻き返した点は成長できた。(CKは狙ったか)狙っていた。練習でも味方を入れて直接狙う形はやっていた。うまくいって良かった。(2点目は良い崩しだったが)田中が良いボールを出してくれた。しっかり決めるだけたった。(3点目は余裕があったか)ボールが右に流れて、キーパーも右につられていて、逆に打ったら反応できないと思った。それがちゃんとコースに入ってくれた。(次戦へ向けて)まだまだ上位とは勝ち点が足りない。最初にたくさん勝ち点を落としてしまった分、残り試合しっかり勝ち点3を取って、前期余裕を持って後期を迎えられるようにしたい。



・田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)

 入りでああやってぼけて失点をしてしまって自分たちで試合を難しくしてしまった。幸運にもすぐに同点、逆転とできたのでよかったけれど、先に点を取られてしまうとゲームプランとかも崩れてしまうのでみんなで意識していかなければいけない。(ゴールシーンは)宏季(高橋)が持ったとき最初は前でもらおうと思ったが、相手のディフェンスが転んだのでうまく流し込むことができた。(前線が躍動したが)練習からみんなで距離感を大切にしてやっているので試合でもそれがうまく点につながっていると思う。(対東学大戦について)東学大は人に喰いつく守備をしてきて裏のスペースが空く。自分たちは練習から空いたスペースを意識してプレーしているので相性がいいのかなとは思う。(今季無失点試合がまだないが)失点0に抑えられないのは後ろだけの責任ではなく、前線のプレッシャーや切り替えの問題もある。そういったところをすり合わせて、ゼロに抑えて最少得点でも勝てるようにこれからやっていきたい。(次節へ向けて)Jリーグで使ってるところなので楽しみ。結果と自分のプレー、両方を求めてやっていきたい。



TEXT=藤井圭 PHOTO=豊川拳大、吉本一生、金澤瑞季、鶴田華穂


[次節試合予定]
第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)
第6節 5月8日(日) 対拓殖大 中銀スタジアムにて 11:30キックオフ