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平成28年度東都大学準硬式野球春季2部リーグ戦・亜大2回戦
5月1日(日) 八王子市民球場
東洋大2-0亜大
(イニングスコア)
2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
東洋大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
亜大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(東洋大)
割石(社2=越谷南)-多田(ラ2=高松西)
割石は日に日にその存在感を増している
攻撃だけでなく、守備でも魅せた荻原
チームの結束がここまでの結果を生んでいる
初回に幸先よく1点を先制し、五回にも相手の失策で1点を追加する。2点のリードをもらった先発の割石は、毎回走者を背負いながらも粘りの投球。九回を投げ抜き完封勝利を収め、亜大戦の勝ち点を獲得した。
またしてもエースが主役を演じた。初回に先制点を挙げたものの、その後は常に劣勢を強いられる。割石も「三者凡退が作れずギリギリだった」と、苦しい中での投球が続いていた。しかし「気は楽にしてやっていた」と、要所を締めた投球で少ないリードを守り切り、今季2度目の完封勝利。「結果ゼロに抑えられたのは良かった」と頬を緩めた。
小田辺監督は割石の好調の要因に「四球を出さなくなったところ」を挙げた。この日も8安打を喫したが、四球数は2と最小限に抑えた。「投手有利のカウントで勝負できている」と評するように、持ち前の制球力を存分に発揮している。それでも割石は自身の課題について「正直色々ある」と語る。既に頼もしい存在だが、「もう一回初心に帰って頑張ろう」と誓ったその言葉が、さらなる成長を予感させる。
この日は荻原(営4=宇都宮北)を中心に守備陣も冴えわたっての勝利。これで勝ち点を積み上げ、現時点でのリーグ戦首位をキープしている。「上級生と下級生の融合がすごくうまくできている」と小田辺監督は語る。この試合も九回裏の守備に就く前にナインがマウンドに集まり「落ち着いてプレーしよう」と意思の確認を行うなど、チーム力は確実に向上している。
いよいよ始まる勝負の終盤戦は、約7年続く2部生活にピリオドを打つべく戦う。「優勝を確実なものにして、入れ替え戦の挑戦権を勝ち取りたい」という小田辺監督の目標へ向け、チームはより団結し、一つずつ勝利を狙う。
■コメント
・小田辺監督
試合内容としては明らかに押されていた。初回に3安打出て1点入ったが、その後三者凡退が続いたり淡白な攻撃になってしまってので、そこが課題。(割石の投球について)彼が今季成長したなと思うのは、四球を出さなくなったところ。8本安打を打たれても結果として完封できたのは無駄な四球が無かったからだと思う。投手有利のカウントで勝負できている。(勝ち点を積み上げたが)青学大戦、亜大戦と2試合で終わらせることができて勝ち点2なので、あと、3つ取って完全優勝したい。(今年のテーマは)4年生がこれだけ残ってくれているのが久しぶり。いつもだと代替わりして新チームの船出という形になるが、上級生と下級生の融合がすごくうまくできている。主将は木藤だが、藤本、荻原、松下の4年生が残って練習においてもまとめてくれている。すごく大きい。(今後の目標は)チームがすごく成長していると感じる。まだまだ伸びしろがあるチームだと思っている。2部優勝はゴールではない。入れ替え戦に勝って1部に上がるのが目標。これに浮かれることなく優勝を確実なものにして、入れ替え戦の挑戦権を勝ち取りたい。
・荻原(営4=宇都宮北)
初回にいい形で1点取れたのは良かった。ただ、その後追加点が取れなかったので、課題として次の試合に生かせるようにしたい。(いい守備を見せたが)前々回の青学大戦で2つぐらい(エラーを)やったので、その分をしっかり取り返せた。(九回の守備の前にナインがマウンドに集まったが)走塁ミスで攻撃が終わったので、流れが行かないようにしっかり切り替えて一つずつアウトを取っていこう。落ち着いてプレーしようということ(を話した)。(2戦で勝ち点獲得)非常に調子が良いと思う。(次戦へ向けて)今日出たいい所は引き続き。課題を少しずつでも克服できるような試合にして、初戦を取りたい。
・割石(社2=越谷南)
接戦だった。チーム的にはいい勝ち方はできなかったが、結果的に勝てて良かった。自分も三者凡退が作れずギリギリだったので良くはなかったが、結果として勝って勝ち点を獲得できたのは大きい。(毎回走者を抱えながらの投球だったが)先制点取ってもらって、2点差だったので1点はしょうがないし、打線が打ってくれると思っていた。気は楽にしてやっていた。(課題は)正直色々あるが、結果ゼロに抑えられたのは良かった。(勝ち点2になった)素直にうれしい。その中で自分が力になれたのかな。(次戦へ向けて)今日のことはリセットして、もう一回初心に帰って頑張ろうと思う。
TEXT=當麻彰紘 PHOTO=大谷達也