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平成28年度東都大学準硬式野球春季2部リーグ戦・法大Ⅱ3回戦
5月13日(金) 府中市民球場
東洋大6-2法大Ⅱ
(イニングスコア)
3回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
東洋大 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 |
法大Ⅱ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 |
(東洋大)
割石(社2=越谷南)-佐藤弘(法3=星陵)
優勝が決まった瞬間、マウンドで喜びをあらわにした
チームを支える木藤主将(左)と佐藤彰
割石は完投で優勝投手に
待ちに待った瞬間だ。勝てば優勝となる法大Ⅱとの3回戦に臨んだ。初回に佐藤弘の右前適時打などで先制すると、投げては割石がリードを守りながら粘投で2失点完投。2部リーグ優勝を8連勝で飾った。
九回2死、相手打者の打球は割石のグラブへ。ゆっくりと確実に一塁手、藤本(営4=静清)に送球したと同時に、マウンドに輪ができた。エース割石が走者を出しながらも失点を最小限に抑え、打線が効果的に得点を挙げる。今季の東洋大を象徴するかのような投打のかみ合う試合で2011年春季以来、10季ぶりの栄冠を手にした。
戦力は決して他チームに勝っていない。小田辺監督が「優勝してなきゃいけない」と評した戦力で臨んだ昨秋は、目の前で青学大に優勝を決められた。今季の戦力は昨年よりも落ちると感じていた木藤主将は「頑張らないとやばい」と危機感を覚えた。同じ昨秋には硬式野球部が1部に昇格。母校浦和学院高時代のチームメイトも数多く昇格を味わった。「自分も頑張らないとな」。
「勝つチームを作っていきたい」と意気込み臨んだ今季は主将として、チームに残った4年生と共に練習からチームを引っ張る存在に。昨年足りなかったチーム力を浸透させ、優勝へ導いた。その理由を「選手や、ノックとか采配をしてくれている佐藤彰(ラ3=早稲田佐賀)が頑張ってくれた」と語る。まさにチーム全員でつかんだ優勝だ。
残る1試合を消化すると、いよいよ入れ替え戦が待ち受ける。「ミスを無くせば勝てる」と木藤主将は早くも勝機を見出す。記録員としてのセンバツ優勝から3年。準硬式野球に舞台を移した今は、主将としてチーム最大の目標である1部昇格を狙う。「勝ちます!」と意気込むその表情には、確かな自信が宿っていた。
■コメント
・木藤主将(法3=浦和学院)
(率直な感想を)大学入って来てからなかなか勝てなかった。去年より自分たちの力は落ちているし、頑張らないとやばいというところで優勝という結果につながったのでうれしい。(今日の試合については)割石や内野陣もそうだが、守備がピンチのときに粘ることができたことが、今日の試合で一番良かったこと。(主将としての優勝)選手や、ノックとか采配をしてくれている佐藤彰が頑張ってくれたからだと思う。(硬式野球部には高校時代のチームメイトが多くいるが)キャプテンをやってるのも先輩の笹川さんですし、キャッチャーは同級生、セカンドは2個下なので、高校のときに一緒にやってた仲間が頑張ってると自分も頑張らないとなと思う。(入れ替え戦まで時間があるが)ミスを無くせば勝てると思う。エラーやバント、四死球を少なくしていけば。(入れ替え戦へ向けて)勝ちます!
・割石(社2=越谷南)
勝てたことは嬉しいです。あんまり優勝を意識せずに一勝することをチームとして意識して、いつも通り投げれました。先制点は逆にプレッシャーになり、点を取られるとマズいなと思いました。1点返されても、点を取ってくれると毎回信頼しているので、点を取ってくれてよかったです。九回は難しいイニングで、後が無いのでどうやって締めるかが課題。今日は悪い方向に出てしまった。実感はなかったが、一勝したんだなって。三四年生に引っ張ってもらってて、技術的にも精神的にも支えられてました。今日出た課題を一個ずつでも、毎試合潰していって気負いせずに自信もってやっていきたい。
・若松(法2=座間)
本当にうれしい。ずっとチームとして目指してきたことなので(今日の試合について)今までの試合ではチームになかなか貢献できないことが多くて、やっと最後いいところでチームに貢献できたので、すごくうれしい。(ここまで下位打線で打ってきたが)自分はどちらかというと守備よりバッティングで期待されていた。なかなか結果が出せない中で意識していたことは、考え過ぎずに来た球を打とうということ。それが結果的にいい方向に出た。(入れ替え戦まで時間があるが)その前に筑波大戦がある。まずは筑波大にいい形で勝って、いい勢いのまま入れ替え戦を戦いたい。
TEXT=當麻彰紘 PHOTO=永田育美、青池藤吾、當麻彰紘