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2016.05.15
剣道

[剣道]田島が決めた!2大会連続全日本出場!

第48回関東女子学生剣道選手権大会

5月14日(土) 東京武道館


山本(ラ4=富山北部)2回戦敗退

田島(ラ3=磐田西)6回戦敗退

→全日本選手権出場権獲得

堀田(ラ3=八王子実践)初戦敗退

徳田(食3=東洋大姫路)2回戦敗退

樺沢(文3=樹徳)3回戦敗退

肝付(法2=上水)3回戦敗退

小澤(ラ2=安房)初戦敗退

住友(ラ1=磐田西)3回戦敗退


延長戦が続く中でも疲れを見せない田島

攻めの姿勢で3回戦まで進んだ住友


 全日本出場をかけ、8名の選手が今大会に出場。全日本出場決定戦に進んだ田島(ラ3=磐田西)は敗者復活戦で辛くも勝利し、昨年に続き2大会連続の全日本出場権を獲得した。また、1年生で唯一の出場となった住友(ラ1=磐田西)が3回戦まで進み、大学のデビュー戦を飾った。

 「体が勝手に動いた感覚だった」。全日本出場決定戦の敗者復活戦。ここで勝たなければ全日本出場はない。もう後がない場面で、田島の鋭い一振りが勝負を決めた。

 大会前日まで調子が上がらなかったという田島だったが、1試合目の動きは前日とは格段に違っていた。あっという間に2本先取し、それまでの不調を感じさせない鮮やかな動きを見せる。順当に勝ち進み、迎えた4回戦。自身が「ターニングポイント」と意識していた試合は両者一歩も引かず、延長戦へと突入した。なかなか1本が決まらず、体力的にも精神的にも疲れが表れるところで「疲れは感じなかった」と全日本への執念が田島に疲労を感じさせない。見事面を奪取し、長い延長戦を制した。しかし続く5回戦では敗退。全日本出場決定戦にも敗れ、後が無くなった敗者復活戦。背水の陣で挑んだ戦いは、直前の試合の敗因である鍔迫り合いの引き際をことごとく狙われ、相手のペースに飲まれてしまう。しかし、ここで引く田島ではない。仕切り直しのあとがチャンスと見極め、最後の勝負に挑んだ。そして決めた一本。田島は全日本への切符をもぎ取った。

 全日本の舞台へ向け、「去年の全日本のリベンジをしたい」と意気込む。初戦敗退を喫した昨年の雪辱を晴らすための彼女の挑戦はここからだ。

 今大会で全日本を決めたのは田島一人という結果に終わったが、新戦力の芽も見られる収穫もあった。その代表が1年生の住友だ。3回戦まで駒を進めたうちの一人である。大学のデビュー戦で緊張は見られたものの、試合での攻めの姿勢は今後の活躍を期待させる力強さがあった。団体戦のレギュラー争いにも絡んでくるだろう。「チーム一丸となっていきたい」という板原監督の指導のもと、団体戦へ向けチームはレベルアップに努めていく。


 ■コメント

・板原監督

(今大会の総括)内容的にはそれほど悪くなかったが、打たれているところが全体的に一緒だったので、そこをもう一度検討していきたい。(9月の団体戦に向けて)必ず全日本に出る。チーム一丸となっていきたい。

・田島(ラ3=磐田西)

全日本の出場権は取れたが、負けた試合は全部自分の不得意なところが出てしまっていて課題が多くあり、素直に喜べないところもある。(敗者復活戦を振り返って)相手に鍔迫り合いで引くところをすごく狙われていて、その前の試合を見られていたのかなという感覚が強く、なかなか自分のペースでできなかった。最後仕切り直したときにそこがチャンスかなと。また同じようにやったら同じような展開になるだろうという感覚だったので。(勝負を決めた小手は)得意な訳ではないが、体が勝手に動いた感覚だった。(延長戦が多かったが)日体大の大井さんと戦ったときはターニングポイントだと試合の前に思っていたので、あのときの延長戦の長さというのは苦には感じなかった。ここは勝たないと敗者復活戦にも行けないところだったので、疲れは感じなかった。(課題は)鍔迫り合いの後の引き際の引き技で、裏の引き面の対応力が欠けている。気付いてはいたがなかなか狙いづらく打たれにくいところでもあるので、今回また改めて気付かされた。(今日の調子は)ここ5日間くらいずっと調子が悪く、なかなか調子が上がらない中で調整をして今回を迎えたが、1試合目で勝てたときの感覚が昨日、一昨日より格段に良かったのでほっとした。自分の中で、今週悪かったのに今日はいいかなという感覚が1試合目であった。(全日本へ向けて)昨年は1回戦で同学年の関西の選手に長い延長戦の末に引き面を取られて負けているので、今大会の意気込みでもあったが去年の全日本のリベンジをしたい。今回どんな形であれ全日本への切符を取れて、これからだという気持ちもある。(団体戦へは)去年の部長の先輩が抜けただけのまだ若いチームなので狙えるとは思う。今大会にけがで出られなかった同期もいて、その選手も団体戦に間に合うかなというところなのでまたチャレンジしたい。

・住友(ラ1=磐田西)

(1年生ながら3回戦に進出したが)負けたので、まだまだこれからだなと思った。今回の悔しさをバネにもっと頑張っていきたいと思う。(デビュー戦だったことについて)1週間前くらいから緊張した。(今日の調子は)緊張で硬くなってしまったが、自分らしさは出せたかなと思う。でも、守りに入ったところを打たれてしまった。自分らしく攻めることをもっとしていきたい。1回戦、2回戦は相手にビビらないでいけたが、3回戦では相手の威圧にビビってしまった。(9月の団体戦の目標)とりあえずレギュラーになることが目標。レギュラーになれたら、全日本出場を決めてそれ以上の結果を残したい。


TEXT=吉川実里、PHOTO=永田育美