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第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)
第7節 5月15日(日) 東洋大学朝霞グラウンド
東洋大1-0朝鮮大
<警告>
68分 佐藤
<得点者>
37分 坂元
<出場メンバー>
▽GK
伊藤俊祐(国3=柏U-18)
▽DF
浦上仁騎(国2=大宮Y)
飯島樹生(国4=流経大柏)
徳市寛人(国4=東福岡)
藤澤廣明(国4=東福岡)
▽MF
田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)85分→FW宮野直也(国3=西武台)
坂元達裕(社2=前橋育英)
高橋宏季(国2=FC東京U-18)
勝野瑛(国2=浦和Y)87分→MF小堀将人(国3=八千代)
▽FW
仙頭啓矢(国4=京都橘)91分→MF阿部敬太(国3=東福岡)
佐藤仁紀(国4=武南)
決勝点となるゴールを決めた坂元
積極的な上がりで右サイドを制圧した飯島
佐藤は相手の激しい当たりにも負けなかった
試合終了の笛とともに、守備陣は安堵の表情を浮かべた。リーグ戦6試合全てで失点していたチームにとって、今季初の無失点勝利。前節の悪夢を振り払い勝利を収めた。
前節は1ー0で迎えた後半ロスタイムに失点し、勝利目前で勝ち点2を取りこぼした。「引きずらずに流れを引き寄せるためには勝利が必要」と監督は選手に切り替えを要求。新たな気持ちで、この試合へ挑んだ。朝鮮大の球際の強さに監督は「自分たちが足元でプレーする形を作れば主導権を握れる」と、持ち味の細かくパスをつなぐスタイルで相手を揺さぶった。そして前半37分、勝野のパスカットから右サイドを崩すと、坂元が個人で突破し3人に囲まれながらも「ミスキック気味になった」シュートを放つ。「綺麗に決まって良かった」とボールが吸い寄せられるようにゴールネットへ導かれ、東洋大が先手を取る。その後も前半は積極的にチャンスを作るも決めきれず。「欲を言えば追加点を加えられればベストだった」と監督は悔やんだ。フィジカルを全面に押し出してくる相手に後半は押し込まれる展開になったが、11人と途中出場した3人全員で守りきった。なかでも右サイドバックとして先発し、積極的なオーバーラップで坂元とともに右サイドを制圧した飯島は「チームが集中して粘って戦えた」と勝因を挙げた。飯島は本来ボランチの選手だが、今季はサイドバックで全試合に先発している。「ボランチでもリーグで十分通用する」と本職でも監督から高い評価を得ている。しかし高橋や勝野との共存や、昨年サイドバックが多く抜けたチーム事情もありコンバートされた。もともと昨年からチャレンジしていたポジションで、開幕前から監督にも指示されており、飯島は「自分で整理してリーグが始まっても問題なくできている」。1ー0で迎え「終盤に逃げ切ると決断した」監督は、攻撃の主軸である仙頭を下げてフレッシュな選手を入れるなど、最後まで勝利にこだわり勝ち点3を手繰り寄せた。
次節は今季いまだ無敗で首位に立つ東国大と対戦する。「直接差を縮めるチャンス」と監督は意気込んだ。無敗という意味で勢いがある相手にどれだけ冷静に戦えるか。完全アウェイの状態で、首位の東国大に初黒星を付ける。
■コメント
・古川監督
前節ロスタイムで追いつかれるという嫌な形で終わり、流れを引き寄せるためには勝利が必要なゲームだった。ギリギリであったが、しっかり勝ち点3を取れたのは良かった。(タフなゲームとなったが)球際の部分は相手の強みだと分かっていたので、局面で数的優位を作る形で、相手からプレッシャーをかけられてロングボールになる状況は避けたかった。前半は思うような試合運びができて、先制点も取れた上で主導権を握りながら戦えた。(前節の反省が生かせたか)終盤に1-0で逃げ切ると決断した。ピッチ内の疲労で足が止まりつつある選手に新しい選手を加えてしっかり守備面の向上し、ブロックが崩れない形を優先した。そこは前節も交代選手を送り出すときに言葉足らずなところがあって、もう一声かけていれば局面で対応できたのかなというシーンがあった。今回送り出すときはそういうこともあり、本来攻撃のことを考えると仙頭を外すことは考えにくいが、終盤疲れていたので追加点よりは、そのまま逃げ切ることを考えた。そのために守備面で貢献できる選手や走れる選手を入れた。(次節、東国大戦へ向けて)今日の結果で彼らは首位立った。我々としては直接差を縮めるチャンスでもあり、ここで負けてしまうとさらに離れてしまう。戦い方としては最低限負けないようにして、チャンス次第で勝機を見出すという形が現実的だと思う。だからといって引き分け狙いではなく、勝ち点3を取って縮めたい。
・佐藤仁紀(国4=武南)
前半のうちに点を入れることができて、後半は押されたがその一点が大きかったと感じている。ヘディングも相手が強かったのでなるべく下でやりたかったが、攻め込まれると苦し間際のボールだった。それは自分が抑えようと意識していた。(チームは)けがが多い中でも選手が代わってレベルが落ちるというのは感じていない。早く復帰をしてほしいなって気持ちはあるが、代わりに入った選手は劣っていないし、効いていたので気にしていない。(次節へ向けて)相手は無敗なので最初に東洋が勝ちをして相手に負けを付けたい。
・飯島樹生(国4=流経大柏)
ずっと失点をしていたので0で抑えられたのはチームにとって良かった。(タフなゲームになったか)相手もガツガツくると分かっていた。自分たちはそれに負けないように、さらに空中戦で戦うのではなく足元で戦うことを意識した。(前節の反省が生きたか)チームが集中して粘って戦えたのが、前節と違い0で抑えられた一番の要因かと思う。(ボランチが本職だが、サイドバックとしては)シーズンが始まる前に、監督からサイドバックでいくと言われていた。自分で整理してリーグが始まっても問題なくできている。(次節へ向けて)上位との差がまだある。そこに詰められるようにチーム一丸となって頑張りたい。
・坂元達裕(社2=前橋育英)
後半はいつも体力が落ちて失点しまうパターンだったが、守備陣が頑張ってくれて0で抑えることができた、感謝したい。自分の仕事はしっかりできたと思うし、チャンスも何度か作れたと思うんでそれは良かったと思います。(得点を振り返って)ミスキック気味になってしまったがきれいに決まって良かった.当あたり負けることもあったがしっかりとキープできた。負けてはいないと思う。(次節へ向けて)ここで東国に勝てばチームは勢いに乗ってどんどん成績を残せる重要な試合だと思うんで、これを次につなげたい。
TEXT=藤井圭 PHOTO=横山恵美、美浪健五、土橋岳
[次節試合予定]
第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)
第8節 5月21日(土) 対東国大 東京国際大学坂戸キャンパス第1サッカー場にて 14:00キックオフ