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平成28年度東都大学野球春季１部リーグ戦・国学大３回戦
５月20日（金） 神宮球場
東洋大６－５国学大
片山翔はキレのある直球を武器に相手打線を手玉に取った
最後の打者を打ち取り、雄たけびを上げる片山翔
※掲載が遅くなり申し訳ございません。
最終回、相手打者を内野ゴロに打ち取り一塁塁審の右手が挙がったことを確認すると、左拳をぐっと握りしめた。
七回、２点を返されなおも２死二塁の場面でマウンドに上がる。「絶対に抑えてやる」と意気込み最初の打者を一塁ゴロに打ち取ったが、鳥居（営４＝愛工大名電）が打者走者と競う形でベースを踏み、際どいタイミングで判定はセーフ。その間に二塁走者の生還を許し、同点に追いつかれた。これまでの片山翔なら、このまま勝ち越しを許していたかもしれない。だが、最終カードの片山翔は以前とは全く違っていた。続く打者は前日の対戦で三振を奪った３番打者。「自信を持って投げた」という２－２からの５球目に全く反応させなかった。グラブをたたいて喜びを表し、駆け足でベンチへと戻っていった。試合後「ピンチの場面で登板機会を与えてもらっていたのにずっと失敗していた。チームに貢献できて良かった」と安堵の表情を見せた。
３月、投球の際に左肘に違和感を訴え、しばらく投球を控えた影響から調整が遅れていた。開幕２戦目からベンチ入りし早速登板するも３失点。中大２回戦でも失点し、亜大２回戦では１死も奪えないまま降板していた。とにかく制球に苦しみ、カウントを取りに行った球を痛打される場面が目立った。そんな投球が続き、日大戦ではベンチ入りメンバーから外された。しかし、開幕前に十分な調整ができなかった片山翔は「もう一度自分を見直せたことは大きかった」と話す。しっかりと調整し直して臨んだこのカードで、石倉（営４＝帝京）と飯田（営３＝常総学院）と共に３連投。３試合とも回の途中から登板し、持ち味の直球を活かして相手の攻撃を封じた。
今季最終戦で嬉しい大学初勝利を挙げた片山翔。ひと夏を越え、もう一皮向けた投球でチームを優勝へと導く。
■コメント
・片山翔（法３＝大社）
今までピンチの場面でもそれ以外の場面でもせっかく登板機会を与えてもらっていたが、ずっと失敗していた。なので、今日はチームに貢献できて良かった。絶対に抑えてやるという気持ちで上がった。ストレートでもスライダーでもカウントが取れていたので自信を持って投げた。今季中盤はベンチ外の時もあったので、そこでもう一度自分を見直せたことは大きかった。投げるからには必ず抑えたいと思っていた。（秋に向けて）常に自分ができることをやって頑張っていきたい。
TEXT/PHOTO＝菅野晋太郎
